株式会社フジクラ

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知的財産

知的財産の尊重と保護

 フジクラは、第三者の知的財産権を十分に尊重しながら事業を展開しています。この方針に基づき、研究・開発部門と知的財産部門が一体となって、第三者の産業財産権とフジクラ製品・技術との関係を調査しています。具体的には、研究・開発部門の開発テーマに関する国内外の特許情報を定期配信し、研究開発部門の調査を支援するために知的財産部門に調査専門の人員を配置し、在籍する複数の弁理士が製品の技術的範囲の属非判断に関わっています。また、必要に応じて外部の専門家にも判断を依頼しています。
 一方で、フジクラが保有する特許権、意匠権および商標権等の無断使用などについては、法律に基づいて、然るべき措置をとっています。

知的財産の保護に関するポリシー

知的財産戦略

 フジクラは、研究開発で得た成果を積極的に知的財産権の取得により保護し、事業の優位性を確保するとともに、第三者の知的財産権を十分に尊重しながら事業展開することを知的財産に関する基本方針として活動しています。この基本方針を基に、2020年度までは「事業戦略と統合した知的財産活動」と掲げ、次のような課題に重点的に取り組んでまいりました。 

事業戦略と統合した知的財産活動

ブランド価値向上のための活動

 フジクラグループは、ブランド価値向上に取り組んでいます。海外でのブランドの認知獲得のために、国内外の70 を超える製造事業会社や販売会社の他、海外代理店でもブランドロゴを使用しています。
2020年までに全世界でのブランドロゴ商標登録出願を完了しました。
 2020年はアルバニア共和国、アンティグア・バーブーダ、アンドラ公国、エクアドル、エチオピア、キリバス共和国、キルギス、サン・マリノ共和国、スリランカ、タンザニア、ブラジル、マラウイで登録となりました。登録された商標権を使って全世界の電子商取引サイト上での不正利用を監視し、不適切なページの削除を進めています。インターネット上でのブランドロゴの無断使用や不正使用は年々増加傾向にあり、フジクラグループは、今後も当グループの取引の信用を害する者に対して厳格に対処していきます。

営業秘密管理

 フジクラは、企業秘密の管理に関する規程にもとづき、その管理を適切に行っています。特に、発明を特許出願しないで企業秘密として秘匿する場合には、社内規程にもとづき、その重要度に応じた秘匿管理を行っています。その中でも事業に影響するような重要度の高い情報は、不正競争防止法の救済が得られるように営業秘密として管理しています。また、フジクラで秘匿管理された技術について他社が独自に開発し特許を取得した場合でも、当社が引き続き実施できるように先使用権を得るための対応を行っています。2020年度も、引き続きフジクラグループ内での営業秘密に関する相談への対応や情報発信を行い、また、社員教育の機会に営業秘密に関する内容をより充実させて、グループ社員の意識向上に努めました。

知的財産活動状況

 フジクラでは、事業に貢献する知的財産活動を推進していくために、活動の体制強化と特許の質の維持・向上が極めて重要であると考えています。
 これを実現する為に、事業部門、研究開発部門および知的財産部門のメンバーからなる会議を主要事業毎に定期開催して、知的財産戦略の進捗を確認し、今後の活動計画を定めています。また、各研究開発部門に知的財産部門を兼務する人員を配置して両部門の連携を高めることにより、知的財産活動の体制を強化しています。
 事業に貢献する知的財産活動とするためには、事業戦略に沿った権利行使に耐え得る質の高い特許等の知的財産権づくりはその基本であると考え、強化を図っています。2020年度は、重点的に強化する技術分野を定め、事業戦略に沿った知財戦略の策定を知的財産部門が組織的にサポートする体制を整えました。

特許保有件数・出願件数

国内特許保有件数

 ここ数年の国内特許保有件数は3000件弱で推移しており、2020年度は2840件でした。

海外特許保有件数

 事業のグローバル化に伴い、ここ数年の海外特許の保有件数は2000件弱で推移しており、2000年度は1867件でした。アメリカ、欧州、中国での特許が8割を占めています。

国内特許出願件数

 国内特許出願の公開件数は年々減少傾向にあり、2020年度は308件でした。国内の特許出願を減少する一方で、海外の特許出願を増加させています。

グローバル出願率

 グローバル出願率(国内出願を基礎出願として海外に特許出願する比率)は40%前後を推移しています。

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