株式会社フジクラ

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環境

CO2排出量の削減(地球温暖化対策)

方針・ガイドライン

 フジクラグループは、2025環境管理活動指針を定めました。RE100目標値として、「2030年度において再エネ率45%達成」として、CO₂削減量を定め、海外拠点も共通した目標としました。
  CO₂総排出量の削減として、基準年を2018年度に再設定して、「CO₂総排出量:2025年度において、332ト千トン/年以下(2018年度比20%以上削減)」とします。

CO2排出量の基準年度、原単位の考え方

• フジクラグループのCO₂排出量は、年度毎のエネルギー別消費量に、エネルギー種類毎のCO₂排出係数を乗じて算出
• 2018年度から、GHGプロトコルのスコープ2ガイダンスに示されたマーケット基準排出係数の使用に準拠
• 基準年度 国内・海外:2018年度
• 換算係数
  国内電力:環境省・経済産業省公表直近年度の電気事業者別調整後排出係数
  海外電力:IEAが公表した直近年度の国別排出係数
  国内外燃料:環境省が公表する直近年度の排出係数

排出GHG総量と使用エネルギー

 2021年度の排出GHG総量は、すべてCO₂で合計33万9千トンでした。そのうち、国内での排出は12万3千トン、海外での排出は21万6千トンでした。
 国内外で非化石証書によるCO₂のオフセットを行いました。
  国内:Jクレジット 0.15千トン、FIT非化石証書 0.44千トン
  海外(タイ王国):I-REC 1万3千トン
 使用エネルギーは電力が93%で、燃料としての使用が7%でした。

サプライチェーン排出量の算定(スコープ1、2、3)

 CO₂排出量の情報開示は、2011年にGHGプロトコル(※)によりScope3基準が策定されたことにより、自社範囲の事業活動からサプライチェーン全体での情報開示が求められています。
 フジクラでは、2020年度も継続してGHGプロトコルScope3全カテゴリーについて簡易算定を行いました。2015年度~2021年度のScope1,2,3の算定結果は下記となります。

  • GHGプロトコル(The Greenhouse Gas Protocol): WBCSD(World Business Council for Sustainable Development)とWRI(World Resources Institute)が主体となって策定した温室効果ガスの算定基準

フジクラのScope1,2,3算定結果

フジクラのScope1,2,3算定結果

2021年度の活動結果

 フジクラグループ2025環境管理活動指針(25環境指針)の初年度として2021年度は「CO2排出量を2018年度比4%以上削減」、「生産エネルギー原単位を、2020年度比2%以上改善」を目標に活動を行いました。フジクラグループ全体でCO2排出量は非化石証書によるオフセットを含め33万9千トンで2018年度対比18.4%減少となりました。生産エネルギー原単位は2020年度対比0.6%悪化となり、目標未達となりました。海外生産拠点の主力製品であるFPCの受注減少で生産量が大幅に減少したことが原単位目標未達の大きな要因です。グループ全体で生産効率の向上に取組んでおり、その成果も出ていますが、生産量低下による生産効率の低下を補うことはできませんでした。
 CO2総排出量の削減目標以外にも、生産効率の向上による省エネの推進にも取組んでいます。特に省エネは、CO2排出2050ゼロチャレンジのロードマップをもとに設定した目標「2025年度における生産エネルギー原単位を、2020年度比10%以上改善」の達成を目指して、「省エネ推進チーム」による計画の立案と定期的な進捗の確認による活動を推進しています。
 具体的には、設備使用の効率的運用による省エネを共通テーマとして活動を進め、2021年度は全社で金額にして約3.3億円に相当するエネルギー削減を達成しました。2020年度より行っている夜間や休日などの非稼働時間に主に空調や圧縮空気、冷却水などの待機電力を最小化するホリデーモード、放熱部の保温処置、工場エアや蒸気の漏れ対策によるエネルギーロスの撲滅の継続的実施に加え、製造設備の未使用時の電力消費の最小化を全社的に取り組みました。

国内外CO2排出量と生産原単位の推移

国内外CO2排出量と売上高原単位の推移

輸送・移動に関する活動

 物流活動に伴うエネルギー原単位改善について、前年度実績値41.2KL/キロトンに対して21年度は20年度比1%改善を目標としていました。これに対し、21年度実績値については41.7 KL/キロトンとなりました。コロナ渦に伴う主要荷主の出荷減による積合積載率の低下の影響が続き目標は未達となっております。
 また、資源の効率的な利用促進を継続しており、梱包材・木製ドラムの再利用を進めています。さらには、積載率向上の為に開発した2段積用治具(正式名称:電線ドラムパレット)について、利用を積極的に推進しています。

梱包材・木製ドラム再利用状況

電線ドラムパレット

電線ドラムパレット

電線ドラムパレット

省エネの取組み

環境省のキャンペーン推進

 フジクラグループは、地球環境にやさしい企業グループとして、環境省の進める2030年に向けた温暖化防止の新国民運動「COOL CHOICE(クール・チョイス)」に参加・登録を行い、積極的な取り組みを進めています。また、夏季の省エネやクールビズ、また冬季のウォームビズに取り組んでいます。

エコチューニング

 不動産カンパニーでは、エコチューニングによって無駄な電力のスリム化を進め、CO2削減の推進と、抑えられた費用をテナントとビルオーナーに還元する取り組みを進めています。
 環境省が提唱するエコチューニングとは、既存の設備機器やシステムの使用状況を詳細に分析・診断し、快適性や生産性を損なわずに効率的に省エネルギーを推進する手法です。
 2021年度はフジクラ所有の貸事務所ビル5棟の内の1棟に対し、冷却水温度最適化、ポンプ搬送効率改善、換気ファン運転時間の最適化、エレベータ冷房温度設定変更を行い、43.8トンのCO2排出量を削減しました。引き続き、残りの4棟に対しエコチューニングを実施していきます。

事業所での省エネの取組み

 佐倉事業所では、コンプレッサの効率的な運用による省エネを実施しました。
 鈴鹿事業所では、光ファイバ増産の対応で再稼働した工場では、空調設定温度の最適化を行い、使用電力の増加を抑えました。
 沼津事業所では、ボイラ設備を週末停止するホリデーモードを実施し、都市ガス使用量を27%削減しました。

グループ会社での省エネの取組み

 タイ地区の製造拠点では、省エネ委員会を設け、目標設定、進捗管理、情報共有を行い、複数工場一体となって省エネを推進しています。空調、コンプレッサ等のユーティリティ、ファシリティ設備についてはホリデーモード、運転台数制御を中心に大きな省エネ効果をあげています。今後は製造設備の省エネにも力を入れていきます。

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