株式会社フジクラ

ESG

社会

労働慣行

ワーク・ライフ・バランス

基本理念・方針

 当社グループのワーク・ライフ・バランスに関する理念・基準には、「フジクラグループCSR活動指針」、「社員に対する安全衛生管理および倫理的配慮に関する基準」の2つがあります。

働きやすい職場環境づくり

 当社グループは、「フジクラグループCSR活動指針」の中の「グループの企業活動にかかわるすべての人の安全を確保し、働きやすい職場環境の維持・向上に努めます」に基づき、“働きやすい職場づくり”に向けた取り組みを行っています。

労働時間適正化に向けた取り組み

 労働時間の適正化は、人財価値・企業価値の向上にもつながる極めて重要な経営課題と認識し、グループを挙げて取り組んでいます。2014年6月には『フジクラグループ労働時間適正化活動方針』を制定し、以下の項目を3つの柱として取り組みを推進しています。

   ①全社的な問題意識の共有とルールの徹底
   ②フォロー体制の強化
   ③労働環境の見直し

フジクラグループ労働時間適正化活動方針

フジクラグループは、多様な人財がその能力を最大限発揮できる環境を創出し、企業価値の向上を実現するために、制度改革・組織風土改革など労働時間適正化活動に積極的に取り組んでいきます。

ワーク・ライフ・バランスの推進と就業環境の整備

 当社は、社員一人ひとりがライフステージに応じたより柔軟な働き方を選択できるよう、ワーク・ライフ・バランスの実現のための環境整備に注力しています。その経緯は、2010年1月、改正育児介護休業法(2010年6月施行)を先取りする形で、育児休業制度において、「専業主婦(夫)除外規定の廃止」「父親の再取得を可能とする」等の拡充を行いました。これにより、男性の育児休業取得者が合計5名となるなど、性別にとらわれないライフステージに応じた仕事と生活の調和が着実に進んでいます。2010年10月には、当社の育児・介護支援制度や関連法規をまとめた「育児・介護支援ハンドブック」を作成し、制度の利用者やその上司、担当者等、幅広く配布を行い、社員一人ひとりが理解を深めるための取り組みを実施しています。これらの取り組みにより、次世代育成支援対策推進法に基づく第3次一般事業主行動計画を達成し、2011年6月に「子育てサポート企業」として厚生労働省から認定(くるみん)を受けました。 また、女性活躍推進が認められた企業として「えるぼし」も最高段階の認定(3つ星)を取得しました。その他、在宅勤務制度の導入など、環境整備を進めています。

2016年度の主な取り組み(フジクラ)

【2016年度の計画と活動実績】

2016年度
計画 活動結果
ワークスタイル変革のための環境整備
  ・在宅勤務制度(テレワーク)トライアル
  ・総実労働時間縮減に向けた取り組みの推進
  ・社内イントラ、社内報を利用した制度の周知
・在宅勤務トライアルの実施
・36協定の特別条項の上限時間引き下げ(100時間→80時間)
・5連続休暇(永年勤続休暇)の取得促進(完全取得に向けたフォロー)
・労働時間管理e-ラーニングの実施
・働き方変革チャレンジデー(プレミアムフライデー)の実施
・育児・介護支援ハンドブックの改訂
・カフェテリアプランの育児・介護用品購入・レンタル費補助のポイント単価改定

【産休・育休の取得状況】

2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
産休取得者数(人) 16 17 24 18
育児休業取得者数(人)
率(%)
39
100
40
100
32
100
15
100
育児休業復職率(%) 100 100 100 100

【介護休業の取得状況】

2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
介護休業取得者数(人) 1 0 0 0

【有給休暇取得率】

2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
有給休暇取得率(%) 51.6 56.0 53.3 55.8

【その他の関連データ】

2015年3月末 2016年3月末 2017年3月末
社員平均年齢 全社員(歳) 40.8 40.9 40.5
男性(歳) 41.2 41.2 40.8
女性(歳) 38.3 38.5 38.2

 当社のワーク・ライフ・バランスを支援する制度は、第6次一般事業主行動計画に示されています。
 その主なものは、以下の通りです。
   ①妊娠支援、出産支援
   ②育児支援
   ③介護支援
   ④休暇・休職制度
   ⑤働き方支援
 また、上記の支援・制度を啓発・周知するツールがあります。

ワークライフバランス支援制度

項目 法定 フジクラ制度・取組
次世代育成支援推進法 行動計画 従業員101人以上の企業には、行動計画の策定・届出、公表・周知が義務 2016年、2度目の「くるみん」認定取得。
女性活躍推進法 行動計画 従業員301人以上の企業には、行動計画の策定・届出、公表・周知が義務 2017年3月、厚生労働省より女性の活躍推進が認められた企業に与えられる「えるぼし」の最高段階の認定(3つ星)を取得。
項目 法定 フジクラ制度・取組
出 産・育 児 育児休業期間 子が1歳になるまで 子が3歳になるまで
育児休業取得回数 産後8週以内に父親が取得した場合は再取得可 同左
育児休業中の給与 無給でもよい ●給与は無給。
●賞与は一部控除のうえ支給。
短時間勤務制度の期間 3歳まで 子が小学校3年生を修了するまで
短時間勤務の期間・勤務時間変更 法の定めなし 家族状況の変化に合わせ、一年に一度、短時間勤務の期間および始業・終業時間を変更できる。
育児時間 生後満1年まで、1日2回各々少なくとも30分。無給でもよい 生後満1年まで、1日2回各々少なくとも30分。給与を支給。
時間外労働・休日労働の免除 同上 子が小学校3年生を修了するまで
時間外労働の制限 小学校就学の始期まで 子が小学校3年生を修了するまで
深夜業の制限 同上, 同居の16歳以上の者がいれば適用不可 同左
看護休暇 小学校就学始期までの子1人につき5日、2人以上10日。無給でもよい。 同左
父親休暇取得促進 法の定めなし 配偶者の出産一週間以内に3日間取得可。
費用の援助 法の定めなし カフェテリアプランの育児支援サービスはポイント単価を2倍としている。
妊産婦の支援 産前産後休暇 産前6週産後8週 同左
男女雇用機会均等法に定めあり
◆妊産婦通院休暇
① 妊娠23週まで 4週間に1回
② 妊娠24週から35週まで 2週間に1回
③ 妊娠36週以降分娩まで 1週間に1回
同左
キャリア形成支援(通信教育) 法の定めなし 育休中、通信教育を受講料本人負担実質ゼロで受講可能(修了し、優秀な成績を収めることが条件)
キャリア形成支援(育休者面談) 法の定めなし 育児休業期間中の通信教育を奨励(受講料本人負担ゼロで受講可能)
スムーズな復帰支援(会社情報の提供) 法の定めなし ●育児休業中の社員も、イントラネットの自宅からの閲覧を可能としている。
●育児休業中の社員にも、社内報を自宅に送付している。
●育児休業期間中に上長面談を設定し職場の現況共有を実施。
再雇用制度の導入 法の定めなし ジョブリターン制度(出産・育児の事情によりやむなく退職した者を救済する目的とした再雇用制度)
項目 法定 フジクラ制度・取組
介護 介護休業期間・回数 1人につき93日まで 対象家族1人につき、要介護状態に至るごとに1回、延べ1年。継続する介護を必要とする場合は、延べ1年間を限度とし、3回に分割して休業可能。
勤務時間の短縮 最大93日以内 対象家族1人につき、延べ1年間
時間外労働の免除 法の定めなし 対象家族1人につき、延べ1年間
時間外労働の制限 申請により1ヶ月24時間、1年150時間を超える時間外労働を免除 同左
深夜業の制限 1回の請求につき1月以上6月以内の期間で、
請求できる回数に制限なし
同居の16歳以上の者がいれば適用不可
同左
介護休暇 要介護状態の家族の介護・世話のため、
1人につき5日、2人以上10日。無給でもよい。
同左
費用の援助 法の定めなし カフェテリアプランの介護支援サービスはポイント単価を2倍としている。
保存休暇の介護目的利用 法の定めなし 保存休暇を50日間を限度として、介護休業期間中に使用できる。
項目 法定 フジクラ制度・取組
働き方の見直し 有給休暇取得促進 取得促進のガイドライン 年2日、一斉定例休暇取得日を設定している。
半日有給休暇の拡充 法の定めなし 1休暇年度中に20日(40回)は、半日単位で取得を認めている。
総実労働時間の短縮 限度時間の定め、労働時間管理基準等 『フジクラグループ労働時間適正化活動方針』を制定、社達での周知や、36協定の特別条項を見直し等、
総実労働時間短縮の施策を実施している。
テレワーク(在宅勤務) 法の定めなし テレワーク:テレワーク(在宅勤務)のトライアルを実施。正式導入に向けて準備中。
永年勤続休暇(マイホリデー) 法の定めなし 勤続5年毎に、5日連続取得可。(勤続30年は10日間)
フレックス勤務 法の定めなし コアタイム(10:00-15:00)、フレキシブルタイム(7:00-10:00,15:00-19:00)と定め柔軟な勤務形態を認めている。
スーパーフレックス 法の定めなし 部署の実態に合わせ、コアタイムの無いフレックス勤務制度を認めている。
リフレッシュ休暇 法の定めなし リフレッシュ等を目的として、毎年連続3日取得可。
裁量労働制 法の定めなし 研究開発等従事者を対象に、労働時間を本人の裁量に委ねる制度。
ボランティア休暇 法の定めなし 保存休暇(失効した有給休暇を最大100日まで積み立てることができる制度)について、ボランティア・社会貢献活動を目的とした取得を認めている。
項目 法定 フジクラ制度・取組
啓発・周知 育休中・育休後の労働条件の周知 法の定めなし ●育児休業前に面談を行い、関連制度の説明を行っている。
制度、法定給付等の周知、研修 法の定めなし ●育児・介護支援ハンドブックの作成、公開。
  • 保存休暇とは前々休暇年度に発生して、前休暇年度に繰り越し、当年度に失効する定例休暇を最大100日まで積み立てる事ができる制度である。
    本人の病気療養、家族の介護、ボランティア活動への参加など規則に定められた場合にとることができる。

「くるみん」認定

 当社は、2016年2月、次世代育成支援対策推進法に基づく「基準適合一般事業主認定通知書」を東京労働局長より受領しました。今回の認定から、子育て支援をサポートする企業に与えられる次世代認定マーク(愛称 くるみん)が変更になりました。当社は、社内のパンフレット、名刺等での使用を開始しました。
 「くるみん」の認定制度とは、企業等が行動計画を策定し、その行動計画に定めた目標を達成するなどの一定の要件を満たすことで、「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣(都道府県労働局長へ委任)の認定を受けることができます。認定を受けた事業主は、次世代認定マーク(愛称:くるみん)を使い、子育てサポート企業であることをアピールすることができます。

※「くるみん」は、赤ちゃんが大事に包まれる「おくるみ」と「職場ぐるみ・会社ぐるみ」で子どもの育成に取り組むの意味が込められているということです。

イクボス企業連盟に加盟

 2016年11月15日、ダイバシティと働き方改革推進を目的とし、特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパン(代表理事:安藤哲也、以下「FJ」)が主催する「イクボス企業同盟」に加盟しました。
 また11月14日、FJ安藤理事とフジクラ伊藤社長による調印式にて、伊藤社長から「『イクボス企業同盟』への加盟宣言」を発表いたしましたので、あわせてお知らせいたします。
※イクボス企業同盟とは
女性活躍推進やイクメンなど社員が多様化する時代において、「イクボス」の必要性を認識し、積極的に自社の管理職の意識改革を行って、新しい時代の理想の上司・イクボスを育てていこうとする企業のネットワーク。加盟することで、FJ主催の加盟企業による情報交換会・勉強会、イクボス養成講座等への参加が可能となります。

働き方変革チャレンジデー

これまでの働き方・習慣を見直す「働き方変革チャレンジデー」として、主に以下の取り組みを実施しています。

  • 時差Bizとは
     東京都による「時差Biz」は、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催による大勢の観光客訪問を見据え、通勤ラッシュの緩和を目的としたムーブメントです。同時に、東京都内に通勤する人々が満員電車によるストレス・疲労から解放されることで、心身がリフレッシュされ、その結果仕事の生産性向上につなげようという「働き方改革」の一環です。

社員のインセンティブを高める活動

 当社グループは、多様な人財がその能力を最大限に発揮できる環境を創出し、企業価値の向上を実現するために、社員のインセンティブを高めるための活動とその活動を支える制度があります。このような制度は初代社長・松本留吉から続いているものもあります。

【制度一覧表】
  制度 制度の概要
1 資格・技能検定の取得奨励制度 通信教育受講に対して奨励金を給付する制度
2 キャリアチャレンジ制度 社内のイントラネットで公募し、希望する社員を募る制度
(外部採用を必要とする際、先ず公募で社内のリソースを検討することが特徴です)
3 国内留学制度 研究開発に従事する社員を大学院(博士課程)に派遣する制度
4 社長表彰制度 業績向上等に寄与した社員・グループに賞状・報奨金を授与する制度
5 パテントマイスター制度 特許件数の上位者に報奨金授与する制度
6 提案表彰制度 優秀提案に対して表彰する制度
7 キャリアアップ支援制度 進級者を対象としたキャリア面談の実施、一般職研修制度
8 「匠」認定制度 技術継承となる高度熟練技術者に「匠」の称号を与える制度
9 海外拠点企業内転勤制度 グローバルな人材育成で各拠点人材をフジクラ本社等で勤務する制度
10 フェロー(特別研究者)認定制度 研究開発で卓越した専門性と優れた人格で高い学術評価者を処遇する制度
11 保存休暇制度 失効した定例休暇を最大100日まで積み立て、病気や介護、地域・社会貢献活動に利用できる制度

ボランティア休暇(保存休暇の用途拡大)

 当社は、取得後2年を経過し失効した年次有給休暇を最大100日まで積み立て、病気や介護等に利用することが出来る制度(保存休暇制度)があります。2015年4月より、多様なライフスタイルに応じた環境づくりの一環として、保存休暇の用途に地域・社会貢献活動(ボランティア)を追加しました。
 当制度の対象となるCSR活動は、災害時のボランティア活動、ドナー登録・提供に関する活動、障がい者への福祉活動、高齢者への福祉活動、防災・防犯など地域社会への貢献貢献活動、青少年の指導・育成に関する活動などが含まれます。

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