株式会社フジクラ

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CSR

フジクラグループのCSR

フジクラグループの事業概要

研究開発

研究開発トップメッセージ

執行役員 先端技術総合研究所所長  西出研二 

執行役員
先端技術総合研究所所長
西出研二 

 当社は”つなぐ”テクノロジーを支えるコア技術基盤を①無線・光、②電子部品、③電線・ケーブルの3領域として新しい技術や製品の研究開発を行っています。技術基盤の各要素技術の強化・深耕に加えて、技術基盤の裾野を周辺領域に広げていくことや、コア技術の融合によるクロスイノベーションを狙った活動を行っています。情報通信、エネルギー、エレクトロニクス、自動車電装、医療、産業用機器といった事業領域でお客様や社会のニーズを先取りする新製品を世に送り出すという形で研究開発の成果を出していきます。
 また、当社ではグローバル人材の活用を図り、グループの海外拠点との連携を図りつつ事業に貢献する開発を促進することにも力を注いでいます。社会の変化や顧客ニーズの先取りした新製品の開発や新規事業の創出に向けて当社の新陳代謝を加速していきます。

研究所紹介

 当社の基盤となっている材料の開発をはじめとして、情報通信、エネルギー、エレクトロニクス、自動車の4つの技術領域と、その中間融合領域も含めて総合的な研究開発を行っています。次世代に向けた新しい技術の研究と世界中のお客様から求められる魅力的な製品の実現に向けて、活動を続けています。

先端技術総合研究所

Fujikura Automotive Europe

Fujikura Automotive Europe

 ヨーロッパ自動車電装事業における開発拠点としてドイツに位置し、新技術の採用に積極的なヨーロッパのお客様に対して密着した活動を続けながら、当社のコア技術を応用した新しい電装品の開発を積極的に進めています。

主な研究分野

研究開発製品紹介

 光通信用部品の小型化・高性能化を進展させ、さらに低コストをはかる技術として、シリコン基板上に各種光部品を高密度に集積するシリコンフォトニクスが注目されています。この技術を適用して、電気信号を光信号に変換する光変調器の開発を進めています。シリコンウエハ上に作製する光変調チップは、電気信号に応じて並走する光の強度や位相を変えることのできる光変調部を独自の構造により形成しています。 
 このシリコン光変調器は、現在主流のニオブ酸リチウム(LN)光変調器と比べて、遜色のない低駆動電圧を実現し、さらに光変調部の長さを3mmと1/10以下に小型化しています。今回開発した光変調器をベースとして光部品の集積化を進め、基幹光通信網、データセンタ、自動車など幅広い用途での実用化を目指します。

低駆動電圧シリコン光変調器

​ 高速無線通信は、今後急速な普及が見込まれています。高速無線通信に利用されるミリ波帯域(60GHz帯、E帯:71~86GHz)に適したパッシブデバイス及び関連技術の開発を進めています。ミリ波用アンテナには高い利得、放射方向が制御できる(ビームフォーミング)ことが求められ、その用途向けに、多層液晶ポリマー(LCP)基板を用いたアレーアンテナを開発しました。柔軟性と低損失性を備えたLCP基板を用いることにより損失が低く利得が高いアンテナを実現しており、また独自な給電回路によりビームフォーミングが可能となっています。本アンテナはバック/フロントホールやラストマイルなどの通信インフラ用途に用いることができます。

ミリ波用アレーアンテナ

 近年、スマートフォンやエレクトロニクス化する自動車向けの二次電池・燃料電池等において微細加工ニーズが急速に高まっています。それらの用途に向けて、国内で初めて500W CW(連続波)空冷シングルモードファイバレーザを製品化しました。この製品は、高出力ファイバレーザ開発で培ってきた独自技術を空冷ファイバレーザにも拡張することにより、最高出力をこれまでの300Wから500Wに向上させると同時に、耐反射性能も大幅に強化しています。これにより、アルミニウム合金など高い反射率をもつ金属に対しても直上照射が可能となり、シングルモードファイバレーザの高い集光性により、高速で溶込みの深い溶接や微細な切断加工を実現しています。

500W CW(連続波)空冷シングルモードファイバレーザ

 IoTの進展する世界では、今後様々な場所で多くのセンシングシステムが使用されると予想されています。これら多くのセンサ機器を駆動する方法として、電源工事やバッテリー交換の手間が不要で、廃棄物が出ない、環境に優しいエネルギーハーベスティング(環境発電)が期待されています。このエネルギーハーベスティングデバイスとして直射日光が得られない低照度環境下でも優れた発電特性を発揮するDSCを、センサ機器の小型化に合わせて、さらなる小型・薄型化を進めてきました。その結果、従来製品と比べて発電有効面積が約1.2倍、厚さが約半分となる2.5mm厚のエネルギーハーベスティング用DSCモジュールを開発しました。DSCは、IoTセンサ機器の完全バッテリーレス化やZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現など、環境に優しい社会の発展に貢献していきます。

エネルギーハーベスティング用薄型色素太陽電池(DSC)

 第21回機構変動枠組条約締約国会議(COP21)において温室効果ガス排出の削減を含むパリ協定が採択される等、国際的に環境への配慮がますます重要になっています。地球温暖化係数(GWP)が高い代替フロンを使用した従来の蒸気圧縮式冷凍機に替わる、高効率で環境に優しい次世代冷凍機に適用する磁気冷凍技術の開発に取り組んでいます。磁気冷凍は、磁場の印加・除去に合わせて磁気作業物質(MCM)が発熱・吸熱する現象(磁気熱量効果)を利用するもので、①GWPゼロの冷媒が使用できる、②圧倒的に効率が高い、という大きな特長があります。これまでMCMは粒状で線材化が困難でしたが、独自の伸線技術を用いることで線材化することに成功し、線材は高速冷凍サイクル下で粒状よりも大きな冷凍能力を示すことを確認しました。この成果は2016年9月の国際学会Thermag Ⅶにおいても注目され、今後は、世界初の磁気冷凍エアコンの実用化に向けて開発を進めていきます。

磁気冷凍

 自動車の衝突安全や運転支援のため、座席状況を判断する着座センサが用いられていますが、当社では従来の着座センサとは全く異なるコンセプトに基づく新型着座センサを開発しました。 新型着座センサは、シートの座面クッション材下に配置されているバネ(Sバネ)に設置するタイプとなっていて、 乗員の荷重をシート全体で受け、シート裏面へは分散された荷重が伝達されます。この分散荷重を効率的にセンサへ伝達する構造の開発により、従来構造に比べ小型化を実現しています。 また、シート表面に設置される従来型着座センサではシート表面形状の影響を受けるため、車種・シートグレード間での着座センサの共通化が困難でしたが、新型着座センサは共通化が可能となります。また、シート裏面のバネに設置する方式により、設置作業性も従来の着座センサに比べ大幅に改善をしています。

自動車用着座センサ

受賞

 公益社団法人発明協会による「21世紀発明賞」は、科学技術的に秀でた進歩性を有し、かつ大学及び公設研究機関等に係る発明が対象となり、「21世紀発明貢献賞」は「21世紀発明賞」を受賞した企業等の代表者に授与されます。旧材料技術研究所 金属材料開発部(現先端技術総合研究所 エネルギー技術研究部)に在籍した須藤泰範氏は、公益財団法人国際超電導産業技術研究センターにて超電導材料の基礎研究に従事し、三浦正志博士(現成蹊大准教授)らと共に出願した「RE系酸化物超電導線材及びその製造方法」(登録特許第5270176号)が高く評価され、2016年6月受賞にしました。

21世紀発明賞・21世紀発明貢献賞

Horizon Prize

 Horizon Prizeは、Horizon 2020(EUによる2014年~2020年の7年間にわたる総額800億ユーロ規模の研究・イノベーション枠組み計画)のチャレンジ賞と位置付けられ、欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)より授与されます。当社が開発したマルチコアファイバと、デンマーク工科大学が開発した1チップの広帯域光源、そしてサウザンプトン大学の開発したマルチコア・エルビウム添加ファイバ増幅器を用いて、1000km を超える伝送路において複雑な電気的処理を必要とせずに1ペタビット/s以上の伝送が可能であることを示しました。その結果に対して2016年11月に賞が授与されました。

※ 本研究は総務省ならびに欧州委員会Horizon 2020による戦略的情報通信研究開発推進事業(国際連携型研究開発)「再構成可能なインフラのためのスケーラブル・フレキシブル光通信技術の研究開発(SAFARI)」の一部です。

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