株式会社フジクラ

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環境

CO2排出量の削減(地球温暖化対策)

方針・ガイドライン

 フジクラグループは、2025環境管理活動指針を定めました。RE100目標値として、「2030年度において再エネ率45%達成」として、CO₂削減量を定め、海外拠点も共通した目標としました。
 CO₂総排出量の削減として、基準年を2018年度に再設定して、「CO₂総排出量:2025年度において、332ト千トン/年以下(2018年度比20%以上削減)」を目標として、2022年度まで取り組んできました
 2023年7月、SBTiの認定を取得し、Scope1,2を2030年度33%削減(2020年度比)、Scope3を2030年度15%削減(2020年度比)を目標としています。

CO2排出量の基準年度、原単位の考え方

• フジクラグループのCO₂排出量は、年度毎のエネルギー別消費量に、エネルギー種類毎のCO₂排出係数を乗じて算出
• 2018年度から、GHGプロトコルのスコープ2ガイダンスに示されたマーケット基準排出係数の使用に準拠
• 基準年度 国内・海外:2018年度
• 換算係数
  国内電力:環境省・経済産業省公表直近年度の電気事業者別調整後排出係数
  海外電力:IEAが公表した直近年度の国別排出係数
  国内外燃料:環境省が公表する直近年度の排出係数

排出GHG総量と使用エネルギー

 2022年度の排出GHG総量は、すべてCO₂で合計31万4千トンでした。そのうち、国内での排出は11万7千トン、海外での排出は19万7千トンでした。
 国内外で非化石証書によるCO₂のオフセットを行いました。
  国内:FIT非化石証書 0.44千トン  
  海外:(タイ王国)I-REC 2万8千トン (中国)緑色電力証書 0.35千トン

サプライチェーン排出量の算定(スコープ1、2、3)

 フジクラでは2023年7月のSBT認定取得を機に、Scope3の算定・開示範囲を国内グループから海外グループにまで拡大しました*1。カテゴリの分類を見直し、また、これまで算定が行えていなかった下流のカテゴリの排出量の計算も行っています。「カテゴリ11 販売した製品の使用*2」が最も大きくなっていますが、これはフジクラグループ会社が販売する電線・ケーブルの送電損失による排出となります。フジクラのScope1, 2と主カテゴリの排出量の変遷が見やすいようにカテゴリ11を含めたグラフと除外したグラフを作成しています。

フジクラグループのScope1,2,3算定結果

*1 組織境界にGHGプロトコルの支配力基準の考え方を適用し、フジクラグループの算定範囲を定めました。そのためAFLグループの排出量を算定に含めていません。
*2 カテゴリ11の送電損失による排出は、ジュール熱の発生による電力損失から計算を行っています。算定にあたって、ケーブルの使用率のデータ入手が困難であるため推定値を使用しています。

2022年度の活動結果

 フジクラグループ2025環境管理活動指針(25環境指針)として2022年度は「CO2排出量を2018年度比8%以上削減」、「生産エネルギー原単位を、2020年度比4%以上改善」を目標に活動を行いました。省エネでは全社における継続した活動を展開しており、排出削減に貢献しています。特に削減量が大きい施策は、情報の共有化や他拠点での適用を進め、最大限に削減効果が出るようにしています。フジクラグループ全体でCO2排出量は、非化石証書によるオフセットを含め31万4千トンで2018年度対比24%減少となりました。生産エネルギー原単位は2020年度対比1.5%改善となり、目標には未達でしたが改善しました。
 また、22年度の新たな取り組みとして、GXプロジェクトを立ち上げました。2050年ゼロチャレンジに向けて6つのミッションを定め、SBT認定に合わせた3つの機能として、①自社で発生するCO₂排出量削減、②バリューチェーンで発生するCO₂排出量削減、③製品のライフサイクルアセスメントの取組を進めて行く計画です。

国内外CO2排出量と生産エネルギー原単位の推移

国内外CO2排出量と売上生産エネルギー原単位の推移

輸送・移動に関する活動

 物流活動に伴うエネルギー原単位改善について、20年度実績値41.2KL/キロトンに対して22年度は2%改善を目標としていました。これに対し、22年度実績値については40.3 KL/キロトンとなり2.2%改善で目標を達成しました。22年度は特に年度後半においてフジクラグループ全体での出荷量が回復し、積載率の改善に寄与しました。その結果、通期原単位は前年度実績値41.7KL/キロトンから3.3%改善しました。
 また、資源の効率的な利用促進を継続しており、梱包材・木製ドラムの再利用を進めています。さらには、積載率向上の為に開発した2段積用治具(正式名称:電線ドラムパレット)について、利用を積極的に推進しています。

梱包材・木製ドラム再利用状況

電線ドラムパレット

電線ドラムパレット

電線ドラムパレット

省エネの取組み

環境省のキャンペーン推進

 フジクラグループは、地球環境にやさしい企業グループとして、環境省の進める2030年に向けた温暖化防止の新国民運動「COOL CHOICE(クール・チョイス)」に参加・登録を行い、積極的な取り組みを進めています。また、夏季の省エネやクールビズ、また冬季のウォームビズに取り組んでいます。

エコチューニング

 不動産事業部門では、エコチューニングの手法を導入することにより、エネルギー消費の低減とCO2排出削減をテナントの協力を得ながら推進しています。
 環境省が提唱するエコチューニングとは、既存の設備機器やシステムの使用状況を詳細に分析・診断し、快適性や生産性を損なわずに効率的に省エネルギーを推進する手法です。
 2021年度にフジクラ所有の貸事務所ビル5棟の内の1棟に対し、冷却水温度最適化、ポンプ搬送効率改善、換気ファン運転時間の最適化、エレベータ冷房温度設定変更等の主として共用部における対策を行い、43.8トンのCO2排出量を削減しました。
 2022年以降は、他の4棟にもこれらの対策を展開するとともに、テナントの専有部においてこれまでにない精緻なデータに基づいた省エネ対策の取組みを開始し、CO2排出量の削減と省エネ技術の知見の積み重ねを続けています。

事業所での省エネの取組み

 佐倉事業所では、光ファイバ工場で積極的な省エネ活動の推進を進め、原単位を改善しました。更に事業所で使用する排水系統の大型ポンプの効率的な運用による省エネを実施しました。 鈴鹿事業所では、歩留まり改善や運転速度の見直しを行い、原単位を大きく改善しました。

グループ会社での省エネの取組み

 タイ地区及び国内グループ会社では空調、コンプレッサ等のユーティリティ、ファシリティ設備についてホリデーモード(休日に装置の消費電力を抑えるモード)、運転台数制御の適用範囲を広げ生産状況に合わせて無駄の無いエネルギー使用に取り組んでいます。

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