株式会社フジクラ

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ESG

環境

環境マネジメント

グローバル環境活動推進体制

 フジクラグループの環境管理活動は、サステナビリティ戦略会議(※)の環境側面ワーキングチームである地球環境委員会がグローバルに統括しています。地球環境委員会は、環境経営に関する審議決定機関であり、委員長は環境担当役員(執行役員)です。委員会では、気候変動を含む環境に関する年度・中期目標の策定、活動推進状況をモニタリングを行い、委員長の承認を受け、社長を委員長とするサステナビリティ戦略会議に報告します。重点テーマには専門部会を設け、施策立案や対策の横展開など、さまざまなサポートを行っています。
(※)2020年、CSR委員会を継承し、新たにサステナビリティ戦略会議を設立しました。

フジクラグループ環境管理活動推進体制

フジクラグループ環境情報収集システム EcoTrack

 フジクラグループは、環境情報収集システム「EcoTrack」により国内連結21社(100%)、海外連結48社(持株会社を除き76%)のエネルギー・水・化学物質の使用量、廃棄物量等の環境データおよび環境活動実績の収集を行っています。収集した環境データ・環境活動実績は集計・分析を行い、環境経営指標の策定に活用しています。また、集計・分析結果のグループ内での共有を通じて、環境負荷状況や低減活動成果の「見える化」を行っています。

フジクラグループ環境情報収集システム EcoTrack

環境教育

 フジクラグループは、社員一人ひとりが省エネやリサイクルなどの省資源活動に取り組み、更に日常の業務を通じて地球環境保護に努めるよう、全社員に対する環境教育を実施しています。新入社員研修で行う環境講座、事業所でのOJT、事業所・部課単位のISO14001教育、業務にかかわる専門的な教育などを定期的に行い、意識の向上を図っています。

本社・事業所での教育活動

(本社)内部環境監査員教育の実施

 本社では、10月に内部監査員に向けて社内での勉強会を開催しました。ISO14001規格の要求事項、内部監査員の責任と役割、実習にあたってのポイントの説明を行い理解を深めました。その後、実習として本社の内部監査に参加しました。今後も、内部監査員のレベルアップを図ります。

※画像は2019年度の様子

(佐倉事業所)新入社員教育の実施

 佐倉事業所では毎年、配属が決まった従業員に対して環境教育を実施しています。2022年度も4月(事業所採用者)5月(本社採用者)に教育を実施しました。

(佐倉事業所)新入社員教育の実施

(佐倉事業所)廃棄物分別指導の実施

 研究開発部門などから多様な廃棄物が排出されます。それらの廃棄物を適正に委託するために、毎週2回(年間約100回)、廃棄物置場において廃棄物分別指導を実施しています。これにより従業員に分別の方法や重要性を教育していています。

(佐倉事業所)廃棄物分別指導の実施

(鈴鹿事業所)一般環境教育の実施

 鈴鹿事業所では、毎年全所員を対象に一般環境教育を実施しています。以前は集合形式で開催していましたが、現在は職場単位で実施しています。今年度は451名が受講し、研修を通じて、省エネ推進や廃棄物削減などに理解と協力を得るとともに、一人ひとりの環境意識向上を図りました 。

(鈴鹿事業所)一般環境教育の実施

※画像は集合形式の様子

(沼津事業所)排水監視作業のリスクアセスメント

 沼津事業所では終末処理所(W-4)の排水監視作業を実施する中で毎年の緊急事態対応訓練とは別に安全作業確保のためにFES施設課とFBSNの合同での作業リスクアセスメントを実施しました。安全防護改善が必要な場所もありますが、安全意識も忘れずにこれからも決めた保護具を着用して排水監視をして行きます。

(沼津事業所)緊急対応訓練教育

グループ会社での環境教育活動

(米沢電線)地域環境保全活動

 本社・郡山工場がある郡山市北部工業団地内の側溝や団地内道路のゴミ拾いを毎年春に実施しています。(2022/4/25)

(沼津熔銅)地域環境保全活動「小さな親切」運動に参加

 地域との環境保全活動である「小さな親切」運動が3年ぶりに開催され、沼津熔銅は10月にしまだ街中美化運動、2月に金谷商店街美化運動に参加しました。どちらも晴天のもと街中のゴミ拾いや雑草の除去などを行いました。今後も積極的に地域の環境保全活動に貢献してまいります。

(沼津熔銅)地域環境保全活動「小さな親切」運動に参加

(フジクラソリューションズ)内部監査員教育の実施

 フジクラソリューションズでは、「ISO14001内部監査教育」を10月に開催しました。本年度もコロナ禍の予防対策を継続しMicrosoft Teamsを用いて実施しました。
 中堅社員の監査力量を向上させるよう継続的に教育を実施していきます。

(フジクラソリューションズ)内部監査員教育の実施

(フジクラ電装)クリーン活動 工場近辺の清掃活動

 フジクラ電装では、地域貢献、環境活動の一環として本社工場近辺の清掃活動を9月に実施し、92名の参加で12㎏のゴミを回収しました。自社周辺だけでなく、いつもの通勤路傍のゴミも回収し、出退勤時の気分も良くなりました。今後も継続して参ります。

(フジクラ電装)クリーン活動 工場近辺の清掃活動

(フジクラ電装)クリーン活動 工場近辺の清掃活動

(西日本電線)環境保全活動

 大分事業所では、本年度も環境月間(6月)行事の一環として、環境ポスターを募集・掲示し環境意識の啓発を図るとともに、事業所(西側)を中心に3S清掃活動を実施しました。側溝清掃・除草などを中心の活動を実施しました。
本社事務所前には新たに花壇を設置し、季節の花々がお客様をお迎えしています。

(西日本電線)環境保全活動

(西日本電線)環境保全活動

(ファイバーテック)省エネ活動とクリーン運動

 ファイバーテックでは、4か年計画で工場照明の全LED化の活動をおこなってきました。2022年度はその4年目となり、既にLED化された事務所、端末加工室、クリーンルームに加え在庫室、会議室、食堂等その他全ての照明のLED化を完了しました。これにより蛍光灯対比で52%の省エネ効果が得られました。
 また、ファイバーテックでは「千葉リサーチパーク一で一番きれいな工場にしよう!」を合言葉に、工場および周辺のクリーン運動を実施しています。 この活動が引き金となり千葉リサーチパーク全体での活動と変わりつつあります。この地域で事業を営ませていただいているとの感謝の意味も込め、今後も長く継続していこうと考えています。

(ファイバーテック)省エネ活動とクリーン運動

(ファイバーテック)省エネ活動とクリーン運動

(ファイバーテック)省エネ活動とクリーン運動

(フジクラプレシジョン)環境教育の実施

 フジクラプレシジョンでは、2022年度も、各部署の環境担当者を対象として、敷地内の油の漏えい事故を想定した初期対応訓練を実施しました。社外に油が流出するリスクや影響、排水施設の仕組みを学んでいただき、対応訓練を行いました。
 フジクラプレシジョンでは、2022年度に新たな環境施設として危険物貯蔵所ができました。施設を安全に使用していくために、危険物を取扱う部門の部門長や危険物取扱者等を対象に、貯蔵所運用の管理体制やルールについて説明会を行いました。

(フジクラプレシジョン)環境教育の実施

(フジクラプレシジョン)環境教育の実施

(フジクラプレシジョン説明会

環境監査

 フジクラグループでは、国内グループの拠点に対し、環境担当役員・環境管理部門・施設管理部門で構成する監査チームの巡回による環境監査を定期的に実施しています。監査では、設備・廃棄物・危険物などの管理状況、条例や法規制の遵守状況の確認、環境トラブルの是正処置のフォローなど、環境負荷の低減活動を確認し、必要に応じ指導や支援を行い、各拠点の環境保全や管理のレベルアップに努めています。
 2022年度も、新型コロナウイルス感染拡大の影響で1拠点が中止となりましたが、同一敷地内を含めた9拠点で対面での監査を実施しました。

2022年度の環境監査実施先

フジクラ 佐倉事業所、沼津事業所
グループ会社 フジクラソリューションズ、栄製作所、東北フジクラ、フジクラプリントサーキット秋田工場、沼津熔銅、オプトエナジー、フジクラ・ダイヤケーブル(福井工場、熊谷工場)、フジクラ物流(西日本流通センター、熊谷支店、沼津支店)

環境会計

 フジクラグループでは、環境保全活動の効果を定量的に評価するツールとして、環境省「環境会計ガイドライン」(2005年版)に準拠した環境会計を開示しています。このツールにより環境保全に関わる費用や効果を把握し、改善効果を評価し活用しています。

  • 対象期間:2022年4月から2023年3月
  • 対象範囲:フジクラおよびグループ会社18社
フジクラ 本社、佐倉事業所、鈴鹿事業所、沼津事業所
グループ会社 西日本電線、米沢電線、フジクラ電装、第一電子工業、東北フジクラ、フジクラハイオプト、沼津熔銅、シンシロケーブル、スズキ技研、フジクラプレシジョン、フジクラソリューションズ、フジクラ・ダイヤケーブル、富士資材加工、藤倉商事、フジクラ物流、ファイバーテック、フジクラプリントサーキット、フジクラエナジーシステムズ
  • コスト:

(単位:百万円)

項目 投資内容/取り組み内容 投資 費用
事業エリア内コスト
(公害防止コスト、地球環境保全コスト、資源循環コスト)
排ガス洗浄装置設置費・維持管理費、排水処理装置設置費・維持管理費、LED・Hf照明、フロン回収・破壊、母材製造能力向上、屋根断熱塗装、廃木ドラム再資源化 549.4 2207.2
上下流コスト 有害物質規制情報配信、梱包資材削減費等 0.0 1.8
管理活動コスト ISO審査費用、図書・教育費、展示会出展費用、緑化費、環境測定費等 0.0 988.4
研究開発コスト 環境配慮型製品の研究開発 45.7 781.5
社会活動コスト フジクラ木場千年の森管理等、事業所周辺の美化活動参加、地域団体への支援、納涼花火大会開催 0.0 6.2
環境損傷対応コスト 大気汚染負荷量賦課金、地震保険等 0.0 50.0
合 計 595.1 4035.1
  • 効果(実質的効果のみ、推定的効果は含まない):

(単位:百万円)

公害防止、地球環境保全効果 96.1
資源循環効果 383.0
上下流効果 0.0
管理活動効果 0.0
研究開発 1.4
社会活動効果 0.0
合 計 480.4

事業活動に伴う環境影響

 2022年度のフジクラおよび国内グループ各社の事業活動を通して環境に与えた主要な影響を示します。

事業活動に伴う環境影響

環境コンプライアンス

 法規制を遵守することはもとより、より厳しい自主基準値を設定し、日々の監視、定期的な測定、環境監査などを実施することで、大気や水系への化学物質などの排出を削減しています。また、設備の維持管理を強化し、設備対策などを事前に実施することで、自主基準値を超えることがないよう管理の徹底を図っています。

国内の主な関連法

公害防止体制整備 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律
土地利用 工場立地法・都市計画法
大気汚染 大気汚染防止法、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律
水質汚濁 水質汚濁防止法、下水道法、浄化槽法
騒音・振動・悪臭 騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法
土壌汚染 土壌汚染対策法
危険有害物質 毒物および劇物取締法、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)
従業員の安全 労働安全衛生法(特化則、有機則)、消防法(危険物関係)、高圧ガス保安法
地球温暖化防止 地球温暖化対策の推進に関する法律、エネルギーの使用の合理化等に関する法律、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律
廃棄物 廃棄物の処理および清掃に関する法律、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB廃棄物特別措置法)

環境活動とニアミス収集システム

 フジクラおよびグループ会社の環境に関するトラブル情報は、環境トラブル報告規程に従い、迅速に集約し情報の共有により類似トラブルの再発防止を図っています。

環境に関する苦情対応

2022年度の件数・対応措置

 2022年度はフジクラ及び国内グループ会社において環境に関する苦情はありませんでした。

2022年度の違反有無

 2022年度はフジクラ及び国内グループ会社において環境に関する基準値違反が二件ありました。

 ①当社佐倉事業所におきまして、事業所内の建屋区画で、火災予防条例で定められた指定数量に対する超過が見つかりました。本件につきましては速やかに所管の消防署に報告するとともに、是正を実施し、超過した状態を解消しました。
 ②当社グループ会社である株式会社シンシロケーブルにおきまして下水排水の生物化学的酸素要求量(BOD)の定期測定において、新城市の下水道条例に定められた基準値を超過する事案が発生しました。本件につきましては新城市上下水道部に速やかに報告し、新城市の指示に従って、対処しています。

罰金・制裁措置の有無

 フジクラ事業所および国内グループ会社において、環境に関する法令違反による罰金・制裁措置はありませんでした。

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