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CSR

CSR統合報告書

フジクラグループCSR統合報告書2016
〔ISO26000 中核主題〕 環境

生物多様性

生物多様性への取り組み

当社及びグループ会社は、“人にやさしい、地球環境にもやさしい企業グループ”を目指しています。当社グループは、2012年度に『フジクラグループ生物多様性確保ガイドライン』を制定し、その運用をスタートしました。生物多様性とは、生態系の多様性、種の多様性、遺伝子の多様性を含んで、地球上に存在する生きものたちの豊かな生態系や“つながり”のことです。全ての生きものは、直接的、間接的にお互いに支えあって生きています。この「生物多様性」によってもたらされる多くの恵みによって私たちの命も暮らしも支えられています。私たちは、このことをグループ社員一人ひとりがしっかり認識するとともに私たちの事業活動に中で『フジクラグループ生物多様性確保ガイドライン』の実践を進めていきます。

フジクラグループ生物多様性確保ガイドライン

フジクラグループ生物多様性確保ガイドライン

フジクラグループの取り組み指針

事業活動と生物多様性の関連性

当社グループの事業活動と生物多様性の関連は、以下の通りです。

事業活動と生物多様性の関連性

生物多様性長期ビジョン「ロードマップ2030」とその展開

2010年は、国連が定めた「国際生物多様性年」です。また、この年は名古屋市で「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」が開催された記念すべき重要な年です。この記念すべき年の11月に当社グループは、自然が少ない東京都心の木場の地に約2200m2のビオトープ「フジクラ 木場千年の森」をオープンしました。この「千年の森」のオープンは、当社グループが生物多様性確保の取り組みのスタートとなりました。

現在、地球温暖化や人間の生産活動等によって、地球上の多くの生きものたちの絶滅が進んでいます。当社グループは、かれらを絶滅から護ろうとする活動である生物多様性確保の取り組みをグループ全体へと広げるために、2013年1月、「フジクラグループ生物多様性長期ビジョン・ロードマップ2030」を策定しました。

2015年度は、専門家であるセルコ社・赤澤豊社長のステークホルダー・ダイアログでのご提言をベースとして、私たちの取り組みをさらに進めました。

フジクラグループ生物多様性長期ビジョン・ロードマップ2030

事業所の活動と生きもの調査

フジクラグループCSR委員会は、地球環境委員委員会と連携して、「フジクラグループ生物多様性長期ビジョン・ロードマップ2030」の計画に沿って、佐倉事業所と鈴鹿事業所を訪問し、事業所内の取り組み状況を確認しました。また、2016年2月には、生物多様性コンサル会社・セルコ社の専門家4名を佐倉事業所にお招きし、専門家としてのご提言を頂きました。

【佐倉事業所】

  • 2015年12月 CSR委員会、地球環境委員会メンバーで調査
  • 2016年2月 生物多様性のコンサル会社・セルコ社と調査

【鈴鹿事業所】

  • 2016年1月 CSR委員会、地球環境委員会メンバーで調査

佐倉事業所の取り組み

当社佐倉事業所(千葉県佐倉市)は、フジクラグループ地球環境委員会の策定した「フジクラグループ生物多様性長期ビジョン・ロードマップ2030」に基づく活動と当社グループの健康経営宣言に基づく社員の健康マネジメントの活動などの観点から、同事業所内に広がる自然豊かな緑地の活用の検討を進めています。この活動の推進組織は佐倉事業所活性化委員会です。

【佐倉事業所「佐倉千年の森」中期計画(2016~2020年)】

【佐倉事業所の生きもの調査】

  • 2015年11月 CSR委員会、地球環境委員会、健康経営推進室等の関係者が参加して「佐倉千年の森」の自然の確認と整備中の遊歩道を調査した。
  • 2015年12月 CSR委員会、地球環境委員会で生きもの調査実施。
  • 2016年2月 生物多様性コンサル会社・セルコ社の専門家による生きもの調査を実施し、ご提言をいただきました。

佐倉事業所の活動

佐倉事業所の活動

佐倉事業所の活動

佐倉事業所の活動

佐倉事業所の活動

佐倉事業所の活動

佐倉事業所の活動

佐倉事業所の活動

鈴鹿事業所の取り組み

当社鈴鹿事業所(三重県鈴鹿市)は、フジクラグループ地球環境委員会の策定した「フジクラグループ生物多様性長期ビジョン・ロードマップ2030」に基づく活動と当社グループの健康経営宣言に基づく社員の健康マネジメントの観点と地域コミュニティとの連携した環境整備の観点から、同事業所内に広がる自然豊かな緑地の管理と活用の検討を進めています。

2015年度の活動は、鈴鹿事業所内の社員による緑地の維持・管理状況の確認と生きもの調査を行いました。

【鈴鹿事業所の生きもの調査】

  • 2016年1月、フジクラグループCSR委員会と同・地球環境委員会メンバーは鈴鹿事業所を訪問し、事業所内の豊かな自然の状況と生きものたちの調査を行いました。

鈴鹿事業所の取り組み

鈴鹿事業所の取り組み

■社員による自然保護活動(2016年1月25日~1月29日)

刈り取った草を集める作業

刈り取った草を集める作業

身長ほどある草の刈取り!

身長ほどある草の刈取り!

ホコリが舞上がる中での作業

ホコリが舞上がる中での作業

C5地区のササ竹の回収

C5地区のササ竹の回収

未着手のC5地区

未着手のC5地区

C5地区の素掘り側溝内 刈取りと回収作業

C5地区の素掘り側溝内
刈取りと回収作業

「生物多様性ちば企業ネットワーク」の活動

当社佐倉事業所は、グループで進めている生物多様性確保の活動の一環として地元千葉県が取り組む「生物多様性ちば企業ネットワーク」に参加しています。この「生物多様性ちば企業ネットワーク」は、千葉県が企業による生物多様性の保全及び持続可能な取り組みを支援するため、2013年4月1日に設立し、2020年を目標として、生物多様性条約の愛知目標達成に貢献しようとするものです。参加企業は、千葉県と支援団体等と連携して生物多様性の取り組み活動を進めています。

佐倉事業所に生物多様性サテライト設置

生物多様性サテライト設置

生物多様性ちば企業ネットワークの取り組みとして、千葉県生物多様性センターのご支援の下、佐倉事業所食堂内に生物多様性サテライトを開設しています。社員だけでなく打合せ等で来所される多くの皆様へ生物多様性についての情報をご提供する場として活用するために、サテライトには生物多様性センターよりご提供いただいた展示パネルを掲示するとともに、同センター発行のパンフレット、広報誌を置き配布しています。

ビオトープ見学会に参加

生物多様性ちば企業ネットワークの活動の一環として、東京都江東区の当社本社隣りにあるビオトープ「フジクラ 木場千年の森」と清水建設株式会社技術研究所にあるビオトープを見学しました。 都会に作られたビオトープでしたが、都心でも多くの生物が生息することを確認できたとても有意義な見学会でした。

ビオトープ見学会

ビオトープ見学会

東京都の在来種植栽プロジェクトに参画・支援

東京都の在来種植栽プロジェクト

当社は、東京都が官民連携ですすめる在来種植栽プロジェクト「江戸のみどり復活事業」に参加しました。この取り組みは、2014年4月から2年間行われ、東京都と在来種植栽を行っている企業3社が連携し、在来種植栽の普及に向けた方策を関係業界と一緒に検討しました。当社は、「フジクラ 木場千年の森」を対象とし、植栽運営上の課題の調査と解決策の発案、近隣住民の意見アンケート、園内の生きもの調査等を行いました。2016年1月、『生物多様性の回復に向けた在来種植栽フォーラム2016』が都内で開催され、2年間の取り組みの成果が東京都より報告されました。当社は、「フジクラ 木場千年の森」の活用を通じて、未来に向けた生きものたちの環境作りに協力していくとともに、地域の皆様との環境コミュニケーションを大切にしていきたいと考えています。

生きもの調査とデータベース

当社は、2014年4月より2年間に亘り、在来種植栽の普及を目指す東京都の「江戸のみどり復活事業」プロジェクトに参加しました。このプロジェクトの活動の一つとして当社は、「フジクラ 木場千年の森」の動稙物の生きもの情報を収集し、生物多様性確保の効果と在来種植栽による生きもの誘因効果の測定を目的とする「効率的な生きものモニタリング」に取り組みました。2014年8月、生きもの情報を登録するためのデータベース・システムが完成し、私たちの生きもの調査がスタートしました。

生きもの調査は、当社本社地区の環境責任者会議の委員(社員)が担当し、調査情報を当システムに入力します。また、入力されたデータは、専門家による定期的な生きもの鑑定によって補正され、生きものの種別の精度を高めるという方法によって、多くの生きものの正確な情報を効率的に収集することが出来ました。この「千年の森」の生きもの調査には、2016年3月末までに、延べ約230名の社員が調査スタッフとして参加し、約1,900件の生きもの情報(定点自動撮影を含む)の登録が行われました。また、この生きものデータベースの今後の活用については、「グループ生物多様性確保ガイドライン」に基づく「フジクラグループ生物多様性長期ビジョン・ロードマップ2030」計画(2013年制定)によって、当社各事業所では里山づくり構想が進められていますが、この構想実現にも活用が考えられています。

生きもの調査 登録情報画面

生きもの調査 登録情報画面

生物往来事例集(カワセミの例)

生物往来事例集(カワセミの例)

地元自治体責任者「千年の森」に来園

花が美しく新緑のまぶしい季節に合せて、地元自治体から自然環境部長等5名が、ビオトープ「フジクラ 木場千年の森」の見学で来園されました。当社グループと地元自治体は、「千年の森」をベースに在来種植栽普及に向けたプロジェクト「江戸のみどり復活事業」で、2014年度から2年に亘り、さまざまな課題への取り組みを進めてきました。今回の来園では、2年に亘る在来種植栽プロジェクトでの私たちの成果をご披露すると共に、ビオトープとして、また在来種植栽の先進的な取り組みである「千年の森」の多様な生きものたちをご紹介しました。「千年の森」の見学後、当社社長とのご懇談では、「千年の森」のコンセプト、在来種植栽における課題等について、また未来に向けた今後の取り組みなどが語られました。当社グループは、今後も地元自治体が進められている在来種植栽拡大に向けたさまざまな活動等に協力すると共に、絶滅が進んでいる生物種の保護など生物多様性確保への取り組みを積極的に進めるグループの方針をお伝えしました。

地元自治体責任者「千年の森」に来園

地元自治体責任者「千年の森」に来園

地元自治体責任者「千年の森」に来園

ビオトープ 「フジクラ 木場千年の森」

都心に息づく自然溢れる『フジクラ 木場千年の森』

「フジクラ 木場千年の森」は、2010年11月に東京・木場の当社本社横に創設されたビオトープとガーデンの両方の機能を持つ地域コミュニティのための自然空間です。広さ2200m2、2つの池とそれを繋ぐ小川、浮島、遊歩道などがあり、生きものたちが優先される空間として、また数百年前の武蔵野台地の豊かな森や林を再現しています。2014年度から2年にわたり、在来種植栽の普及に向けた東京都「江戸のみどり復活事業」に参画し、「千年の森」で社員による生き物調査などを行っています。

多くの種類の鳥類や昆虫類などが観察されており、都市部での生態系の再生に少しでも貢献したいと思っています。2015年度は、カワセミやカルガモのひなが幾組も巣立ちました。

【開園の時間】 4月~9月 7:00 ~18:00
10月~3月 7:00 ~17:00
※入場は無料
【場所】 深川ギャザリア内(江東区木場1-5-1)
【ホームページ】 http://www.forest1000.fujikura.jp/

フジクラ 木場千年の森

フジクラ 木場千年の森

カワセミ

カワセミ

「生きもの図鑑」をパネル展示

当社は、「フジクラ 木場千年の森」の生きものたちをビオトープの解説と共にパネルにして本社ロビーに展示し、ご来社のお客様や社員に紹介しています。ご覧になられた方が、「これ全部が千年の森に実際にいた生きものですか」「東京にも多くの鳥や昆虫がいるんですね」と驚かれていました。

生きもの図鑑パネル

「ビオトープ」説明会

◆春の説明会

当社は、毎年春と秋に、本社敷地内にある「フジクラ 木場千年の森」における生物多様性への取り組みを地域の皆様にご説明する「ビオト-プ説明会」を開催しています。2015年度の春の説明会は、緑が鮮やかな5月20日に開催しました。今回で5回目の開催です。当日は、130名を超える地域の皆様のご来場をいただきました。私たちは、来場された皆様に、この「千年の森」は一般的な公園ではなく、“自然の生きものたちがいるところ”を意味する「ビオトープ」であること、「千年の森」が数百年前の武蔵野の自然を再現しようとしていることなどを直接お伝えしました。

「ビオトープ」説明会

「ビオトープ」説明会

◆秋の説明会

ビオトープ説明会を5月に続いて、秋の紅葉の美しい11月20日に開催しました。当日は紅葉が最高の見頃を迎える中、地域の皆様約150名のご来場をいただきました。ご来場の皆様には、ビオトープの説明や生きものチェックシートを片手に園内の生きものたちをご覧頂きました。

「ビオトープ」説明会

「ビオトープ」説明会

来場者の構成

【5月開催時】

夫婦 4組 8名
親子 8組 16名
個人 110名
団体
合計 134名

※子供・学生の来場者数 15名(内数)

【11月開催時】

夫婦 8組 16名
親子 12組 24名
個人 110名
団体
合計 150名

※子供・学生の来場者数 41名(内数)