研究開発
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当社が開拓する環境・エネルギー技術
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エコ難燃樹脂材料
当社では電線用被覆材で培ってきた難燃化技術を応用してエコ高難燃シート用コンパウンドを開発しています。現在、広く使われている塩ビ樹脂は燃焼時に人体に有害な塩素ガスが発生し、また激しく黒煙を発生させながら燃えるため火災時に問題となりますが、当社が新たに開発したエコ樹脂は塩素や臭素などのハロゲン元素を含まないにもかかわらず高い難燃性を発揮し、燃焼した場合でも黒煙はまったく発生せず、発煙量も非常に小さいという特徴をもちます。さらに本開発品は、低比重で、二酸化炭素排出原単位の低いポリオレフィンをベースとしているため、リサイクル性やCO2削減の観点でも環境に優しく、人体への安全性も高い樹脂となっています。
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色素増感太陽電池
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ダイレクトメタノール型燃料電池
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研究開発製品紹介
◆太陽光発電設備用直流1500Vケーブル納入開始
コネクタ付DC1500V SOLAR-CQ |
当社は、「DC1500V SOLAR-CQ」として製品化し、昨年より納入を開始しました。本ケーブルは、従来の600V低圧ケーブルよりも細径・コンパクトで施工性が優れています。また、絶縁・シース共に架橋材料を用いているため、耐熱性、耐侯性などに優れ、太陽光発電設備に適した長期信頼性を有したケーブルとなっています。当社のDC1500V SOLAR-CQは、単心タイプだけでなく、単心撚り合せタイプ、2心タイプ、波付鋼管外装付きタイプなど、様々な要望にも対応可能であり、コネクタ付ケーブルでの納入にも対応しています。その優れた特性から、大型メガソーラー施設への本ケーブルの採用が決定し、2013年度上期までに約100km納入予定です。
【DC1500V SOLAR-CQの特長】
◆国内最大鹿児島七ツ島メガソーラー発電所用ケーブル納入
当社は、発電事業者として出資され建設工事及び運営保守を担う(株)九電工殿を経由し、2013年11月1日より売電を開始した国内最大*の鹿児島七ツ島メガソーラー発電所に多くのケーブルを納入しました。広大な敷地に約29万枚の太陽光パネルを設置するなど工事の省力化・効率化が求められたことから、納入ケーブルの多くは、直接埋設が可能であって白蟻対策にも有効な波付き鋼管がい装(コルゲート:-MAZV)構造を採用頂いています。
当社は電気設備技術基準解釈第46条第1項の改正にあわせ、いち早くDC1,500V SOLAR-CQ 60mm2の製品化に取り組むなど、太陽電池発電設備に適した特長ある製品を取り揃え、各種再生可能エネルギーの普及に貢献していきます。
*2013年11月4日現在稼働中の太陽光発電所において(京セラ殿調べ)
波付き鋼管(コルゲート) がい装ケーブル |
【鹿児島七ツ島メガソーラー発電所の概要】
発電能力:太陽光発電システム70MW
所在地:鹿児島県鹿児島市七ツ島2丁目
土地面積:約127万m2
発電電力量:約78,800MWh(予測)、一般家庭の約22,000世帯分に相当、年間約25,000tのCO2
削減に貢献
総投資額:約270億円
【主要納入製品】
製品群 | 概算数量 |
高圧ケーブル | 23km |
低圧ケーブル | 18km |
光ファイバケーブル | 22km |
通信・計装ケーブル | 25km |
◆難燃性と低発煙性に優れたエコ電線・ケーブルを開発
エコ電線・ケーブル |
高い難燃性能を達成するために、電線・ケーブルの被覆材には難燃材を添加します。ハロゲン系の難燃材料は難燃性能が高いものの、環境特性や安全面では、燃焼時に有害な物質を発生する可能性や、黒煙を発生しやすいため災害時に視界を妨げる等の問題を生じる可能性があります。また、一般的にリン系の材料は、環境ホルモンのバランスを崩す可能性があるといわれています。
これらの課題の解決のために、金属水和物系難燃剤を添加したケーブルを開発してきましたが、高い難燃性能を得るためには、大量の難燃材を添加する必要がありました。大量の難燃材の添加は、電線・ケーブルの機械強度(耐外傷性、耐引裂性)を低下させることから、これまで、機械特性と難燃特性を同時に満たすことが課題になっていました。
当社は、この度、被覆材の燃焼時に出来る表面の殻を強化することで効果的に燃焼を停止させる技術を開発しました(基本特許取得済み)。この技術によって、難燃材の添加量を劇的に減少させることが可能になり、高い難燃性能と、機械特性を両立しました。また、殻によりガスの発生が抑制されるため、発煙量が格段に少なく、優れた低発煙性も有しています。さらに、被覆材の比重が小さいことから、製品重量の軽減にも貢献します。
この新しいエコ電線・ケーブルを、ビルや住宅、トンネルや地下街などの構内や、自動車や電車、航空機、船舶などに適用することにより、防災や環境負荷の低減に貢献していきます。
【特長】
◆光ファイバ融着接続機70R、19R、19Sの発売開始
光ファイバ融着接続機 70R |
4月に発売開始した単心コア調心融着接続機70Sに引き続き、70シリーズ融着機以下3機種を発売しました。
【70R、19R及び19Sの主な特長】
◆高出力屋内用色素増感型太陽電池モジュールを開発
色素増感太陽電池は、屋内のような拡散光や弱い光の下でも効率よく発電することができる太陽電池です。
当社はこのほど、従来のアモルファス型太陽電池と比べ、屋内光(100~200lux)の下で約2倍の出力が得られる色素増感太陽電池モジュールを開発しました。
この色素増感太陽電池モジュールは、蛍光灯やLEDのような室内照明に適した光吸収特性を持ち、倉庫のような100lux以下の環境から、ショールームのような1000lux以上の環境まで、様々な場所で効率よく電力を得られます。そのため、配線や電池交換なしでセンサなどの小型デバイスを動作させるエネルギーハーベスティング(環境発電)の分野に最適な太陽電池として注目されています。このモジュールは室内光下で温湿度、人感、CO2 濃度センサなどを動作させることが出来ます。現在、当社では評価用サンプルモジュール2種の提供を行っています。
色素増感太陽電池は印刷法で製作するために自由にデザインできるほか、色素や電解液を変更することで、入射光量や光源の種類など、使用環境に合わせて最適な光電変換が出来るモジュールを作ることができます。
当社ではお客様の使用環境に合わせた最適なモジュールを提案し、色素増感太陽電池の利用可能性を広げていきます。
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◆イットリウム系高温超電導 66kV 世界最大級大電流・低損失超電導電力ケーブルの開発
66kV Y系高温超電導ケーブル |
2012年度に公益財団法人国際超電導産業技術研究センターと共に独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「イットリウム系超電導電力機器技術開発」(プロジェクトリーダー:塩原融 公益財団法人国際超電導産業技術研究センター理事、超電導工学研究所所長)において66kV大電流・低損失超電導電力ケーブルの開発に成功しています。本ケーブルにはY系超電導線材が用いられ、世界最大級の5kAの通電が可能で、冷却効率を考慮した送電損失は現用の電力ケーブルと比較して1/4以下を実証しています。
これまでY系超電導線材は、性能の高い線材の量産が技術的に困難であるために、これまで5kAも
の大電流を流すことのできる超電導ケーブルの検証試験は実施されていませんでした。
世界最大級の臨界電流(500A/cm以上)を有するY系超電導線材を用いて66kV級の超電導ケーブルによる全長約20mの試験線路を構築し、この試験線路に電力ケーブルとしては最大級である5kAの通電を行い、実環境に近い状態で交流損失を評価し、5kA通電時に1相あたり1W/m以下となることを検証いたしました。5kA通電時の1相あたり1W/m以下という交流損失は、現用の電力ケーブル(代表的な154kV 600MVA級)と比較して冷却効率を考慮した上での送電損失を1/4以下にできるものです。これは超電導電力ケーブルが、電力系統の高効率化の推進に極めて有効であることを実証したものです。
今後も、さらなる高性能線材の開発を推進し、今後進展が期待される産業機器、医療応用等を目指した実用的な高温超電導コイル、マグネット開発、送電効率の向上に加え、電力流通設備の建設においても大幅なコストダウンを実現すると期待されているケーブル基礎技術開発を進め、低炭素社会に貢献していきます。
◆世界初、光反射に強い4キロワットファイバレーザを販売開始
4キロワットファイバレーザ |
ファイバレーザは光ファイバを発光源とするレーザです。従来のレーザと比較してビーム品質をはじめ、多くの点で優れており、様々な加工分野への普及が急速に進んでいます。なかでも、高出力ファイバレーザは、CO2(炭酸ガス)レーザが不得意な材料に対する加工性も向上し、自動車市場、工作機市場等への採用が始まっています。
しかし、加工対象物から戻ってくる反射光により、ファイバレーザが停止・故障してしまうという問題がありました。本製品は、この問題点を解決すべく耐光反射特性を向上したものです。これは当社の光ファイバ・光部品・高出力半導体レーザ・冷却技術等を集大成した独自の技術成果です。加工安定性や高信頼性をご提供でき、既に多くのお客様からご好評をいただいています。
【特長】
◆EV急速充電器用リードケーブル付きコネクタCEバージョン
コネクタ CEバージョンの外観 |
本製品は、急速充電器用リードケーブル付きコネクタ(CHAdeMO仕様)CE認証モデルです。
*1:CHAdeMO(チャデモ)協議会:電気自動車用急速充電器に関して規格の標準化などに取り組む団体。トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、三菱自動車工業株式会社、富士重工業株式会社、東京電力株式会社の5社が幹事会社で、当社も正会員として活動しています。
【特長】
◆超細径漏洩同軸ケーブル(ZLCX-2.5D)の開発
近距離無線通信を主な用途とした世界で最も細径・軽量である超細径漏洩同軸ケーブルZLCX-2.5Dを開発しました*1。
ZLCX-2.5Dは外径約4mm、質量21g/mと細径・軽量であるため、可とう性が良好で、小さな隙間においても簡単に配線、設置することが可能です。また、これまでのLCXでは難しかった垂直方向への放射を新技術により実現したことで、端末部の不感地帯が解消出来ます。このZLCX-2.5Dを設置することによって、セキュリティの要する会議室の机の上だけに無線LAN環境を構築することや、ICT機器内の狭い空間に存在するスイッチやセンサ類の有線配線を無くし、無線化することが可能となります。
*1:2014年2月現在 当社調べ
【ZLCX-2.5Dの構造】
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研究所
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