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CSR

CSR統合報告書

フジクラグループCSR統合報告書2014
特集1

フジクラグループで取り組む『健康経営』
~社員の健康は、企業の大切な財産~

フジクラグループの健康経営

2013年12月、当社グループは、社内外に向けて『フジクラグループ健康経営宣言』を発表しました。社員一人ひとりの健康は、社員自身にとっても、またその家族にとても大切なものであることは言うまでもありませんが、それはまた、企業にとっても大切な財産であり、何ものにも代えがたい経営資源の一つです。さらに、社員が健康で活き活きと働いている企業では、生産性を高めることができ、企業としての競争力も強めることができます。当社グループは、社員の健康を企業経営の重要課題の一つであると捉えて、積極的な取り組みを進めています。

フジクラグループ健康経営宣言

フジクラグループは、社員の健康を重要な経営資源の一つであると捉え個人の自発的な健康活動に対する積極的な支援と、組織的な健康活動の推進で、「お客様からは感謝され、社会から高く評価され、社員は活き活きと仕事をしている」企業グループを目指します。

当社グループが、社員の健康増進・疾病予防を重要な経営課題と捉え、重要施策の一つとしたのは2010年のことです。それは、「15中期」の策定過程で、“企業の競争力はそこで働く社員の良好な健康状態が基盤となる”という理念をベースに、10年後も20年後も社会に必要とされる企業であるためには社員の「健康」が重要との論議を経て社員の健康への取り組みを進めていくことを決定しました。その翌年の2011年には、社内に「ヘルスケア・ソリューショングループ」という新組織を設置しました。この年は、当社グループの中期経営計画『15中期』が将に新たな時代に向かって始動した時期でもあります。

私たちは、健康増進のためのプログラムを社員に提供するにあたり、効果的なプログラムを探しましたが、提供できる委託業者もなかったために、新たな健康増進プログラムを自社で開発することにしました。この健康プログラムは、IT技術を活用して、個人の健康データを管理し、効果的に社員個人の健康活動を支援することができるプログラムです。同時に社員個人が日々の健康状態を意識できるように、歩数計を配布し、各事業拠点に体組成計や血圧計等を設置して手軽に測定が出来る環境の整備を行ないました。

年度 主な施策
2010 健康増進・疾病予防を重点施策テーマとすることを社内決定
2011 コーポレート企画室内にヘルスケア・ソリューショングループを設置
予防プログラムの自社開発開始
2012 新たな全社組織の健康推進体制を整備
社内の一部地区被保険者を対象に予防プログラムの試用を開始
2013 全社健康推進体制を構築、1次予防から3次予防までを全被保険者に展開
「フジクラグループ健康経営宣言」(2014年1月実施)

会社健康推進体制

健康増進プログラム

主なサービス分類

厚生労働省健康局長 優良賞を受賞

「厚生労働省健康局長 優良賞」を受賞
「厚生労働省健康局長 優良賞」を受賞

当社グループの健康に対する従来の考え方は、「病気が見つかったら対処する」でしたが、健康経営に取り組む現在の考え方は、健康な社員を含め全社員が病気を予防し健康を維持する「健康増進・疾病予防」へと変わりました。社員一人ひとりが自身の体のことを意識し、積極的に健康を育んでもらうために、当社グループではさまざまな健康増進・疾病予防プログラムを準備してきました。当社グループのこうした取り組みは、健康の産業分野に直接的に関わっていない企業としては、先進的な取り組みと言えます。そのために当社グループは、生活習慣を改善し、健康寿命をのばすための国民運動「Smart Life Project」を進めている厚生労働省から「第2回 健康寿命をのばそう! アワード」のうちから『厚生労働省健康局長 優良賞』を2013年11月に受賞しました。

当社グループは、企業としての健康経営をさらに進めるために昨年2013年12月、「フジクラグループ健康経営宣言」を社内外に発表しました。私たちは、この宣言を通して、社員の健康への意識をさらに高め、全社員の「健康増進・疾病予防」の活動である当社グループの健康増進プログラムをさらに推進していこうと考えています。

リスク階層の把握で自分の健康管理

私たちの健康増進・疾病予防の活動では、社員の健康リスクを階層別に分類し、それぞれの階層の社員にプログラムの提供などの支援を行なっています。それは、社員一人ひとりが、自分がどのリスク階層にあるのかを把握し、その状況に応じたプログラムを選択できる仕組みです。具体的には、まず定期健康診断結果から予防可能な疾病の兆候の社員を抽出し、医療機関での治療の状況の確認等を行います。これらの分析情報をもとに、社員一人ひとりのリスク階層は緊急度・重篤度に応じて4つの階層「高リスク層」「中リスク層」「低リスク層」「健康層」に分類し、各階層内でリスク疾病毎にグルーピング行います。さらにこのリスク階層とリスク疾病への予防策毎に費用対効果を勘案して、社員に支援する施策(健康支援策)を決定します。

リスク階層と施策

このリスク階層化は広島大学大学院 森山美知子教授と共同で実施しました。

楽しみながら健康増進

当社グループの健康増進プログラムは、全社員が「個人サイト」から健康増進プログラムに参加することができます。具体的には、日々の体重、歩数、体脂肪、筋肉量、骨量などの体組成測定値の変化をグラフで見ることができ、社員が体を動かすことでより健康になれるということが、視覚的に実感できるようになっています。その他にも、自身に合った運動のおすすめ情報も提供されています。さらに、社員に配布された歩数計カウントによる「歩行ラリー」などのイベントも開催していて、歩数計を与えられた社員は、1日平均1000歩以上の歩数の増加も見られています。また、体重の減少や体組成測定値の改善も見られます。健康層の社員に参加してもらえるイベントを今後も充実させていきたいと考えています。

第2回フジクラ歩数イベント(東海道五十三次編)

第2回フジクラ歩数イベント
(東海道五十三次編)
歩数計のカウント数で毎日、東海道を旅している気分で楽しんでできる

「健康いきいき職場つくり活動」で心の健康も予防

当社グループの健康増進プログラムには、社員の心の健康についても個人レベルでの予防だけでなく、職場ぐるみの取り組み「健康いきいき職場つくり活動」が始まっています。社員自身が自分の職場環境をより快適にするための方策を社員同士のワークショップ形式で出し合い実行しています。その効果は、健康KPIで数値化され、さらに活性化に向けての取り組みが図られます。現在は試行期間ですが、その結果をもとにさらに多くの職場で活用していく予定です。

健康経営推進室は、社員一人ひとりが楽しみながら健康増進・疾病予防が出来るように、また社員の心身の健康づくりにも職場全体で取り組めるように、働きやすい環境づくりを進めています。

中山幸洋

健康経営推進室
室長 中山幸洋

※「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。