CSR

〔ISO26000 中核主題〕 環境

当社グループでは、国内、海外生産拠点におけるオフィス部門を含む生産量CO₂排出原単位に関し、2011年度は2010年度対比　生産性3.5%、オフィス1.5%の改善を目標に取り組んできました結果、CO₂排出量は国内で3000【CO₂-t】の減少となりました。
　これは情報通信事業の生産増によりエネルギー使用量が増加した反面、その他の事業部門、国内グループ会社の省エネの推進によりグループ全体で削減したものです。また、東日本大震災後の生産体制の短期復旧を果たしたことにより生産性原単位の低下を最小限に防いだことも大きな効果がありました。海外ではタイ生産拠点の洪水被害により生産が停止した影響でCO₂排出量が26％低下し、グループ全体のCO₂排出量原単位は60.7【CO₂-t/億円】と改善しました。2009年度対比では当社グループ2011年度の国内CO₂総排出量は2.7%減少しました。

2012～2015年度は、引き続き生産性は毎年3.5%、オフィスは毎年1.5%のエネルギー原単位の改善を目指します。2010年度から導入したECOPASS（環境情報収集システム）を2011年度はグループ海外拠点にも拡大導入してエネルギー使用量の見える化に活用しています。また、省エネ事例など拠点間の情報の共有化を進めると共に、省エネ担当者の拠点訪問による省エネ技術交流の実施などによりエネルギー原単位の改善を積極的に進めています。

2011年度は、夏の暑さに加えて、東日本大震災後の原発問題から電力不足による｢計画停電｣などの懸念から、私たちは4月からグループを挙げて猛暑対策、酷暑対策に取り組みを開始し、事業所や家庭向けにグリーンカーテンの苗(朝顔、琉球朝顔、ゴーヤ、パッションフルーツなど)を配布して、グリーンカーテン設置のキャンペーンを実施しました。また、高さのあるビルでは構造上、グリーンカーテンの設置が難しいために、日除け用のネットを張り、グリーンカーテンに代わる対策としました。

グループ会社の第一電子工業(株)では、グリーンカーテン(緑のカーテン)の作付面積を4倍程に増やし、ゴーヤや朝顔、ミニトマト、キュウリなどを地植えやプランターで植え付けました。その結果、夏本番では、ゴーヤなどの効果で室温を3～6℃下げることができました。また、グリーンカーテンの緑は、目にやさしく、心に癒しの効果もあり、社員に好評でした。

省エネ対策として本社ビル、鈴鹿事業所、沼津事業所、第一電子工業、米沢電線、東北フジクラで蛍光灯、水銀灯照明のLED化を行ないました。いずれのサイトも環境保全面、安全衛生面、法遵守面などで改善が必要な場合、直ちに対応が実施されています。

C工場は2010年の猛暑の際に工場内の温度が39度を記録しました。そこで作業環境の改善を目的に屋根の定期塗り替え計画に合わせて遮熱・断熱塗装を採用し、2011年度は南側（11,000m²）に施工しました。これにより屋根裏温度が最大16．4℃下がりました。今後、計画的に屋根全域を施工する予定です。また施工後には工場内クリーンルーム空調の省エネ効果も期待できます。

電気事業法第27条に基づき2011年7月1日から政府が実施した東京電力及び東北電力管内の大口需要家に対する原則15％の電力使用制限に対し、対象となった当社グループ拠点は限られた供給電力の中での生産体制を維持するための対策を実施し、全ての拠点で制限を遵守しました。

また、これにより国内の当社グループ全体で7月～9月の総電力使用量を前年比6.5%削減しました。これは前年同期で2056【CO₂-t】のCO₂総排出量削減効果となりました。

当社グループは、グループとしてライトダウンを実施しました。6月22日の｢夏至の日｣と7月7日の｢七夕の日｣(クール･アース･デイ)の2日間で、夜7時から「会社」と「家庭」の両方の消灯による“ひと時の小さなやさしさ”を地球にプレゼントしました。今回のキャンペーンは、当社では本社や事業所、営業所など約20拠点、グループ会社は国内、海外のグループ会社約80社に呼びかけ、多くの会社や社員の参加がありました。私たちは、このライトダウンで、地球環境へのやさしさだけでなく、家族や友人との大切なコミュニケーションのための時間とすることも同時に呼びかけました。