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CSR報告書

フジクラグループCSR報告書2012
トップメッセージ

2011年度は、3月11日に起きた東日本大震災と大津波、それに起因する福島第一原発の事故、そして半年後の10月に起きたタイ国での洪水と、大変に災害の多い年でした。タイ国の洪水では、1984年以来、先人たちが創り上げてきた電子事業の9つの事業拠点が被災で操業を停止せざるを得なくなりました。この電子事業は当社グループの重要な事業の柱のひとつです。“電子事業は必ず再興する”との方針の下、私たちはグループ総力を挙げて電子事業の復旧・復興への取組みを進め、現在は被災した全ての拠点で復旧を完了し、新たな生産拠点の整備等さらなる復興への取組みを進めています。

また、この2011年度は、新中期経営計画(「15中期」)の重要なスタート年です。私たちは、このような厳しい事業状況ではございますが、「15中期」の経営目標である売上高営業利益率 “6.5%以上”の当初目標は変えずに堅持してまいります。その目標達成のために、私たちは電子事業の速やかな復興や「選択と集中」を進めると共に、情報通信事業・自動車電装事業の“グローバル戦略”また新しい事業領域での事業開発・探索を進める“新規事業戦略”を加速いたします。

私たちは、グループとしてのCSRの取組みを2009年度から正式にスタートしました。2011年度は3年計画で進めてきた「CSR重点方策」の最終年度で仕上げの年です。当社グループは、グループ全体で積極的な取組みを進めました。その主な取組みは、“第3の創業”の企業風土改革である「経営理念MVCVの実現活動の推進」、環境を含めた社員の意識改革を促す「CSRキャンペーンの推進」、ステークホルダーへの「積極的な情報発信」と「コミュニケーションの強化」、東日本大震災後にお客様との連携が強く求められた「事業継続計画(BCP)の策定」、地域の方々と一緒に生物多様性を護るビオガーデン「フジクラ 木場千年の森」の豊かな自然、メンタルヘルス体制を含めた安全で健康的な職場環境作りの「労働安全衛生マネジメントシステムの推進」、女性の活用や障がい者雇用の拡大等の「ダイバーシティの推進」等です。とりわけ、2011年度はコンゴ紛争に伴う人権問題と取組む「紛争鉱物」への対応にグループで取組みました。

当社グループは、“人にやさしい、地球環境にもやさしい”企業活動を通じて、サステナビリティ社会の実現と私たちの持続的発展の両方を実現させていくことが、企業の社会的責任(CSR)であると考えています。2011年度は東日本大震災やタイ国の洪水と相次ぐ自然災害に見舞われ、当社グループは苦闘を続けた1年となりましたが、その都度、お客様をはじめとする多くの皆様のあたたかな激励やご支援を賜りました。それらのご厚志に接して、私たちは、「一人ではない」、「私たちは社会の一員である」等、「社会」の重要性を改めて実感致した次第です。ご支援等を戴きました皆様に心より御礼を申し上げます。

これからも当社グループは、2015年度を最終年度とした「15中期」の目標の達成、またそれを通過点としてより高い目標に向けて、社員の一人ひとりが変革への強い意志を持ち、社会への責任ある取組みを進め、“お客様に感謝され、社会からは高く評価されるフジクラグループ”を目指してまいります。皆様には、当社グループへのより一層のご理解と今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社フジクラ 取締役社長 長浜 洋一