FUJIKURA ODYSSEY vol.01 マリアナ海溝ロマン 1万m級無人探査機 “かいこう” 用ケーブル開発物語 Phase.4 ケーブル開発の第一人者へ 技術のブレークスルーを果たし、経験値を積み上げながら、フジクラは、海底ケーブルおよび海洋開発用ケーブルの第一人者としての確たる存在へ。 1995年3月24日。苦難を乗り越えての成功の瞬間、プロジェクトメンバーは自らの挑戦の足跡を反芻していた。不屈の闘志で難テーマに挑んだ面々の共通の想い……それは、「限られた時間とプレッシャーの中で、限界まで自分を追いつめてこそ、人は成長していくものである」という感慨。ましてや、その限界へのチャレンジゴールが、世界記録だったがゆえに、各人の成長も言わずもがな大きなものとなった。 今回のプロジェクト実績は、海洋開発の技術の集大成として世界的に認められた。しかしながらこの快挙は、一朝一夕に実現できたものではない。1915年、初めての海底ケーブルを利根川河口に敷設して以来、国内外において数々の海底ケーブル敷設プロジェクトに参加。すべてを成功に導いてきた。一方、海洋開発用ケーブルの開発でも、ドルフィン-3K、そして今回の“かいこう”を通じて、着実に高難度のテーマをクリアして、飛躍的な技術進化を果たしてきた。 1 2 3 4 5