超電導ソリューション
ファイバレーザの増幅用ファイバの構造
低温のある温度以下で物質の電気抵抗がゼロになる現象を"超電導"現象といいます。通常、金属に電流を流すと、電気抵抗が存在するため発熱し、エネルギー損失が発生します。超電導体では、電気抵抗が無いため、エネルギーの損失なく大電流を流すことができます。
フジクラではその特性を活かし、様々な製品開発を進めています。

超電導の性質
ファイバレーザの増幅用ファイバの構造
・超電導は単に冷やせば起こる現象ではなく、超電導状態を示す電流、温度、磁場の3つの臨界点が存在します。

- 臨界電流・・・超電導状態で流せる電流の上限
- 臨界温度・・・超電導状態を示す温度の上限
- 臨界磁場・・・超電導状態が壊れない磁場の上限
超電導の機器応用

低温超電導(金属系) |
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高温超電導(銅酸化物系) |
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超電導マグネット

当社は、従来から独自のコイル化技術に取り組んでおり、2012年に室温ボアφ20cmを持つ、世界最大級のイットリウム系5T高温超電導マグネットを開発しました。
- 使用線材長:
- 7200m (300m×24層)
- ターン数:
- 5775ターン
- 運転電流:
- 333A@25K
- 中心磁場:
- 5.0T(50000ガウス)
- 蓄積エネルギー:
- 426kJ
超電導ケーブル


当社は、超電導ケーブル開発も行っており、2013年に高い臨界電流を持つ超電導線材を適用することで、従来の電力ケーブルより交流損失を1/4に低減することの実証に成功しました。
- 66kV-5kA級単心ケーブルシステム(10m)
- 線材性能:Ic > 240 A/4mm-wide @77K,Self-field
- 目標交流損失 < 2 W/m @5kA
- 実測交流損失:1.4W/m@77K, 0.95W/m@67K
本成果の一部は独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」からの受託により実施しています。
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