高分解能デジタル圧力センサ 『AG6シリーズ』の販売を開始 2021年8月30日 株式会社フジクラ 株式会社フジクラ(取締役社長CEO 伊藤雅彦)は、このほど、圧力センサ製品のラインアップに新たに開発した『AG6シリーズ』を加え、販売を開始しました。この『AG6シリーズ』は、16ビット高分解能*1、低ノイズ*2、高速サンプリング*3などの高性能な信号処理により得られる圧力信号を、I2C-Busインターフェース*4によりデジタル出力することができる圧力センサであり、医療機器用途をはじめとして、様々な用途での使用に適した製品です。 高分解能デジタル圧力センサ 『AG6シリーズ』 製品開発の背景 圧力センサで計測される圧力信号は様々なノイズの影響を受ける可能性がありますが、当社のアナログ圧力センサは低ノイズ性能に非常に優れ、これまで多くのお客様からご好評をいただいています。 一方で、精緻な圧力信号計測が求められる血圧計等の医療機器での使用など、お客様側のセンサ使用用途によっては高分解能なデジタル信号が不可欠となるため、そのようなケースにおいては、お客様側でアナログ圧力センサに高分解能のアナログ-デジタル変換器(圧力信号処理IC)を組み合わせ、アナログの圧力信号をデジタル化する処理をしなくてはなりませんでした。そのため、お客様からは、高分解能で且つ低ノイズな圧力信号を直接デジタル出力することができる圧力センサを求める声が高まっていました。 製品特長 そこで当社は、このたび、高分解能と低ノイズの両面で優れた性能を持つデジタル圧力センサ『AG6シリーズ』を開発・製品化しました。『AG6シリーズ』の特長は次の通りです: 低ノイズを実現するため、圧力センサチップと圧力信号処理ICの性能を最大限に引き出す独自のMEMS*5組立構造を採用し、内部信号処理の設定を最適化することで、16ビット高分解能と低ノイズの双方を実現 2kHzの高速サンプリングが可能なため、高速な信号処理が必要な産業機器などへのアプリケーションにも対応 マイコン(電気機器を制御する小型コンピュータ)との接続を容易にするI2C-Busインターフェースによるデジタル出力に対応 7mm角(端子含まず)の小型なパッケージにより、設計の自由度を向上 当社は、医療機器用途、産業機器用途、さらには家電機器等のコンシューマ用途など、私たちの身の回りの様々なシーンで使用されている機器・デバイス向けに、高性能な圧力センサをご提供してきています。当社は、これからも、お客様の多様なニーズに対応した圧力検知ソリューションの開発・ご提供を通じて社会に貢献してまいります。 用語の説明 *1 分解能:計測できる信号の細かさ *2 ノイズ:電気信号のふらつき・乱れ、またそれによるデータの混乱 *3 サンプリング:信号を読みだすこと、またその間隔 *4 I2C-Busインターフェース:通信接続方法の一種。基板上でIC間通信を大幅に簡素化し、ほぼすべての状況で使用可能な2線式シリアルデータバス (I2C-Busは、NXP Semiconductorsの商標です) *5 MEMS:Micro Electro Mechanical System(微小電気機械システム)の略。センサ、機械要素部品、アクチュエータ、電子回路を一つの基板などの上に微細加工技術によって集積化したデバイス 以 上