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60GHzミリ波無線通信モジュール評価品提供の開始

株式会社フジクラ
2020年1月27日

株式会社フジクラ(取締役社長 伊藤雅彦)は、60GHz帯で高速無線通信を実現させる「高利得フェーズドアレイアンテナ」を用いた60GHzミリ波無線通信モジュールのサンプル提供を開始しました。無線プロトコル処理(ベースバンド)機能とアンテナ含むRF(高周波)回路機能を一体化したコンパクトな装置組込み型モジュールです。

動画配信やVR/ARを活用したゲーム等の各種アプリケーションが社会に広く普及してきています。これに伴って通信の高速大容量化が求められていますが、4Gで使用しているSub6GHzの周波数帯では帯域が狭く実現できません。
当社は、この課題を解決するために、広い帯域幅が確保できるミリ波帯を使用した無線通信モジュールを開発しました。ミリ波帯で確保できる広い帯域幅によって通信速度は桁違いに上がり、ギガビットクラスの高速通信が可能になります。ただし、ミリ波の周波数帯は伝送損失が大きいため、無線通信モジュールの特性を最大限引き出すためには、 RF-IC(集積回路)とアンテナを最短距離で配線する必要があります。そのため、RF回路基板に低損失なLCP(液晶ポリマー)材料を選定し、 RF-ICとアンテナを一体モジュール化することにより、この課題を解決しました。これによって、世界トップクラスの通信スピード(>2Gbps)と長距離伝送(>500m)を同時に実現しています。さらに、フジクラの独自アンテナ設計と電磁界解析技術により開発された「4×16素子フェーズドアレイアンテナ」は、「広角±45度」の安定した自動ビームフォーミングを可能にしています。また、57~71GHzの周波数帯域をフルカバーする安定したアンテナ特性も同時に実現しています。

この無線モジュールは、通信ネットワークにおける「バックホール向け機器」 や「アクセスポイント(AP)」、「顧客構内装置(CPE)」、「V2X向け機器」等に適用が可能です。
当社は、本モジュールに加え、高周波対応製品の提供により5Gなどの高速無線通信ネットワークの構築に貢献していきます。
このモジュールのライブデモをバルセロナで開催されるMobile World Congress 2020 (MWC2020: Hall 5 stand 5E81)で行いますので、ご来場をお待ちしています。
※ライブデモの状況は、後日、下記URLに掲載をいたします。
http://mmwavetech.fujikura.jp/ja/

表1 主要諸元

周波数帯域 57~71 GHz (CH1-CH6)
EIRP 40 dBm
水平方向ビームフォーミング ±45 deg
インタフェース PCIe Gen2 x2 lane

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