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フジクラ、光ファイバ網の新規成長市場を獲得
-英国BTに空気圧送型細径高密度光ファイバリボンケーブル 初の本格採用-

株式会社フジクラ
2019年6月20日

株式会社フジクラ(取締役社長:伊藤雅彦)は、英国の最大手通信事業社British Telecommunications plc(以下BT社)の入札の結果、当社独自の12心間欠固定型光ファイバリボンSpider Web Ribbon®(以下SWR®*1を適用した空気圧送型*2細径高密度光ファイバリボンケーブルAir Blown Wrapping Tube Cable™(以下AB-WTC™)*3の本格採用が決定し納入を開始します。

当社は、BT社と空気圧送機メーカーであるCBS Products社(以下CBS社)と連携し、SWR&WTCと空気圧送技術を融合させることにより、単心光ファイバを適用したルースチューブ構造の従来型空気圧送光ケーブルでは実現困難であった、多心一括融着接続性能を備えた最大432心までの空気圧送型細径高密度光ファイバリボンケーブルの実用化に成功しました。

欧州39ヶ国では2025年までに263百万FTTH/Bホームパスとの需要予測*4があり、欧州のFTTH市場は大きな成長が見込まれます。取り分け、BT社は2020年末までに3百万ホームパス、2025年までに10百万ホームパスを計画しており、経済的かつ急ピッチな光ファイバ網の構築が望まれています。AB-WTCは、従来型空気圧送光ケーブルに比べ、総施工時間を大幅に短縮可能で、かつ既存管路へのファイバ収容心数を大幅に増加可能であることから、BT社の経済的な光ファイバ網の構築に大きく貢献します。

当社は、BT社への参入を機に、従来の北米市場のみならず、新たな成長市場である欧州でのSWR&WTCのプレゼンス向上とさらなる事業拡大を目指します。

空気圧送型細径高密度光ファイバリボンケーブルAir Blown Wrapping Tube Cable(以下AB-WTC)

AB-WTCは、空気圧送による長尺布設を可能とするため、SWRに200 µmファイバを適用することによりケーブルの細径、軽量化を図り、さらにケーブル外被表面にユニークな凹凸を施すことにより管路内面とケーブル外被表面との低摩擦化を図った構造としています。SWRに200 µmファイバを適用しながらも隣接するファイバピッチは250 µmとすることで、多心一括融着接続機のファイバ整列機構として標準的に採用されているV溝ピッチ(250 µm)とも完全互換を有しており、スムーズな運用を可能としています。加えて、SZバンチングやストライプリングマーク技術による高いファイバ識別性、ならびにジェリーを使わない完全ドライ構造であることから、従来型空気圧送光ケーブルと比較して、大幅な施工時間短縮と良好な作業性を実現しています。(図1・2参照)

BT社で実施されたパイロットトライアルでは、AB-WTCを使用した場合の総施工時間は、従来型空気圧送光ケーブルと比較して、5倍短縮できることが実証されました。さらに、AB-WTCは最大心数432心まで対応しており、従来型空気圧送光ケーブルにおける一般的な最大心数288心と比べて、管路へのファイバ収容心数を大幅に増やすことが可能であり、既存設備の効果的かつ効率的な運用、及び経済的な光ファイバ網の構築に貢献します。

現在、BT社およびCBS社との更なる連携により、最大心数を864心としたAB-WTCの圧送試験を完了しており、近々商品化を予定しております。当社は今後も革新的な商品を継続的に開発し、高度情報化社会の発展に貢献して参ります。

  • 図1:AB-WTCの構造

AB-WTCの構造

  • 図2:200 µmファイバを適用したSWR

200 µmファイバを適用したSWR

  • *1Spider Web Ribbon(SWR)は、当社独自の12心間欠固定型光ファイバリボンの名称です。間欠固定型構造のため、リボンファイバと単心ファイバの両方の優れた特徴を有します。SWRは柔軟性に富んでいるため、ケーブルへの高密度実装が可能であり、細径化、高密度化に寄与します。
  • *2空気圧送型とは、光ケーブルの布設方法の1つで、管路内へ圧縮空気を送り込み、光ケーブルを圧送する工法であり、欧米を中心に広く導入されています。
  • *3Wrapping Tube Cable(WTC)は、SWRを実装した細径高密度な光ファイバリボンケーブルの名称です。多心一括融着接続、完全ドライ構造、ストライプリングマーク、SZバンチング技術の適用により従来の光ケーブルよりも施工作業時間の大幅な短縮が可能です。
  • *4IDATE for FTTH Council EUROPE 2019

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