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高温超電導線材 増産投資による生産能力拡大

株式会社フジクラ(取締役社長CEO:岡田直樹)は、フュージョン(核融合)エネルギー開発の進展に伴い需要拡大が見込まれる高温超電導線材について、将来の安定供給体制を確保するため、増産に向けた56億円の設備投資を決定しました。
フジクラでは2024年度に約60億円の投資を実行し、2027年度の高温超電導線材の生産能力が従来の約3~4倍になるよう工場を拡張しています。
今回の追加投資により生産能力はさらに約2倍に拡大する見通しで、フジクラは世界のエネルギー革新をさらに加速させるべく、高温超電導線材の生産能力を、世界トップクラスの規模へと引き上げます。

フジクラの高温超電導線材は、高温時でも超電導状態を維持し、極めて強い磁場を生成できる特長があります。
このため、発電時に二酸化炭素を排出しない次世代の発電方式として期待されるフュージョンエネルギー炉※1において、約1億度のプラズマを閉じ込め制御するのに欠かせない超電導マグネットの素材に用いられます。
近年、フュージョンエネルギー炉の開発は国内外で加速しており、2030年代にも磁場閉じ込め方式のフュージョンエネルギー炉を実現しようとする動きもあり、中長期的にも需要の拡大が見込まれています。

フジクラは長年、高温超電導線材の研究開発および製造に取り組み、材料設計から量産技術に至るまで世界トップクラスの技術力を確立してきました。
また、これまで、京都フュージョニアリングや米国Commonwealth Fusion Systemsへの出資に加え、英国インダストリアル・フュージョン・ソリューションズ(UK Industrial Fusion Solutions Ltd.:UKIFS)のFramework Agreementに選定されるなど、グローバルにフュージョン関連の活動に関わっています。
日本においてもフュージョンエネルギーの国家戦略が改訂され、今後、開発が一層活発化することが予想されます。

フジクラでは今後も高性能な高温超電導線材を提供することで、フュージョンエネルギーだけでなく、様々な高温超電導機器の実現に寄与し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。

※1 フュージョンエネルギー炉
軽い原子核同士(重水素、三重水素)が融合して別の原子核(ヘリウム)に変わる際に放出されるエネルギーを利用する発電炉のこと。太陽で起こっているような現象を人工的に発生させることで、燃料1グラムで石油8トン分のエネルギーを生みだすことができるとされています。燃料は海水から取り出すことができ、その発電の過程においては二酸化炭素も発生しないため、地球温暖化や環境問題への解決策として注目され、カーボンニュートラル社会の実現に向けて重要な役割を果たすものと期待されています。

生産能力を増強するフジクラの高温超電導線材