プレスリリース

一覧に戻る

プレスリリース

2025年度 新入社員への祝辞(要旨)

株式会社フジクラ(取締役社長CEO:岡田直樹)は、本日入社式を行いました。新入社員に向けた取締役社長CEO 岡田直樹の入社式祝辞(要旨)は以下の通りです。


皆さん、入社おめでとうございます。
これからのフジクラグループを担う、若く、はつらつとした皆さんを迎えることができ、フジクラグループを代表して、心から歓迎いたします。

「進取の精神」と「技術のフジクラ」
当社は1885年、創業者・藤倉善八による個人企業としてスタートし、今年で創業140周年を迎えました。善八が電気の時代が来ると予見し、家業であった女性用ヘアバンドの製造技術を基に、「進取の精神」をもって電線事業を立ち上げたその挑戦の姿勢は、現在でもフジクラのDNAとして受け継がれています。当社はこれまで、「技術のフジクラ」として独自の技術を磨き続け、エネルギーや情報通信、エレクトロニクス、自動車電装など、多岐にわたる分野で"つなぐ"テクノロジーを通じて、顧客の価値創造と社会に貢献してきました。

中期経営計画について
現在、当社は2025年度を最終年度とする中期経営計画を推進中です。この計画では、高度情報化社会の実現に向け、当社のコア技術を活かせる「情報インフラ」「情報ストレージ」「情報端末」の3つを核心的事業領域と位置付け、それぞれの分野で先進的な製品やサービスを提供しています。
1つ目の「情報インフラ」は、AIやIoTなどのデジタル技術が暮らしや産業の隅々に浸透したスマート社会を支える基盤となる領域です。当社の革新的な光ファイバ・ケーブル技術を活用した光配線ソリューションにより、世界の情報通信インフラの構築に貢献しています。また、将来を見据え、高速無線通信を可能にするミリ波技術の開発にも取り組んでいます。
2つ目の「情報ストレージ」は、クラウドサービスや生成AIの普及拡大に伴い、膨大なデータを貯蔵するデータセンタ市場を対象とした領域です。昨今、データセンタでも大量の光ファイバが使われるようになり、当社は最大6,912心の光ファイバを実装した超多心光ケーブルによる高密度光配線技術を提供しています。さらに、現在はその倍となる13,842心の超多心光ケーブルの開発を進めています。加えて、ハードディスクドライブ用アクチュエータやCPU/GPU冷却用デバイスといった独自の電子部品技術により、データセンタの発展に貢献しています。
3つ目の「情報端末」は、高精細な電子部品、コネクタ、配線・実装技術を活用した領域です。この分野には、PC、タブレット、スマートフォン、ならびにAR/VRヘッドセット、スマートウォッチといったウェアラブル端末が含まれます。さらに、コネクテッドカーなどの次世代車も情報端末の一つと捉えています。当社は、多様でユニークな技術を通じて、これら革新的な情報端末の進化に引き続き貢献してまいります。
また、2025年の先を見据えた「Beyond2025」では、カーボンニュートラル社会の実現に向けた新規事業にも取り組んでいます。「高温超電導材料」「ファイバレーザ」「超高速充電技術」など、未来を切り開く技術開発にも注力しています。

昨年度は、生成AIの普及などを背景に情報通信事業が大きく成長し、エレクトロニクス事業、自動車事業、エネルギー事業も好調な業績を記録しました。その結果、2024年度の業績見込みは売上高9,400億円、営業利益1,240億円、経常利益1,220億円、当期純利益740億円となり、いずれの数値も過去最高となります。中期経営計画で掲げた業績目標は一年前倒しで達成の見込みです。今年度は、来年度からスタートする次期中期経営計画への布石を打ちながら、既存事業の強化、新規事業の創出、デジタル化の推進、ガバナンスの強化など、さらなる競争力向上に向けた取り組みを進めていきます。

新入社員の皆さんへのお願い
1つ目は、「自己研鑽を怠らないこと」です。世界を舞台に活躍するためには、知識やスキル、語学力を磨き続けることが不可欠です。与えられるのを待つのではなく、自ら考え、行動し、プロフェッショナルとして成長してください。2つ目は、「自分の可能性を信じ、挑戦すること」です。失敗を恐れず、何事にも積極的に取り組む姿勢が、新しい価値を生み出します。当社は、皆さんが働きやすい環境を整えますので、どうか高い志を持ってチャレンジしてください。