プレスリリース
英国・ロンドン地下鉄5G通信ネットワーク網新設用 細径高密度型光ファイバケーブルをBAI Communications社に納入開始
2022年7月11日
株式会社フジクラ
株式会社フジクラ(取締役社長CEO 岡田直樹)は、ロンドン市交通局(TfL:Transport for London)が運営するロンドン地下鉄の構内4G及び5G通信ネットワーク網の構築に必要な光ファイバケーブルとして間欠接着型光ファイバ心線Spider Web Ribbon®(SWR® *1)を実装した細径高密度型光ファイバケーブルWrapping Tube Cable®(WTC®*2)が採用され、コンセッション(公共施設等運営権)*3事業者のBAI Communications社*4(本社:豪州)へ納入を開始します。
ロンドン地下鉄は、総延長距離400kmを超える世界有数の地下鉄網であり、利用者はのべ500万人/日とロンドン市内及び近郊地域の大動脈として社会性、共益性の高い鉄道インフラとなっています。一方で地下鉄構内や車輛内において、携帯電話やWi-Fiの不通区間解消に対する要望は多く、早期のサービス開始が期待されています。
BAI Communications社は、2020年にロンドン市交通局と新設する光ネットワークの運営を受託する契約を締結しました。同社は、2024年末までに通信ネットワーク網を構築させるため、2,000km以上のケーブルを敷設し、ロンドン地下鉄全駅、全線で携帯電話、インターネット接続を実現させることを計画しています。このような状況の中で、当社のSWR®/WTC®光ファイバケーブルの採用は英国の情報通信インフラの発展に大きく貢献します。
採用されたSWR®/WTC®光ケーブルの特長
・12心一括融着接続による融着作業時間および工期の短縮
・ケーブルの細径化、軽量化による製造、輸送、施工時に生じるCO2排出量を削減
・難燃性、低発煙性
図1:採用された細径高密度型光ファイバケーブル(WTCⓇ)の構造
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フジクラは引続き情報通信インフラ事業を通じて革新的な商品を継続的に開発することで、5G社会及び環境負荷低減、高度情報化社会の発展に貢献して参ります。
【用語の説明】
*1 Spider Web RibbonⓇ(SWRⓇ)は、当社独自の技術で、柔軟性に富んでいるため、ケーブル内の高密度実装が可能であり、細径化、高密度化に寄与します。
*2 Wrapping Tube CableⓇ(WTCⓇ)は、SWRⓇを実装した細径高密度な光ファイバリボンケーブルの名称です。従来の光ファイバケーブルよりも大幅な工期の短縮が可能です。
(弊社SWRⓇ/WTCⓇ特設Webサイト:https://swrwtc.fujikura.jp/wrapping-tube-cable )
*3 コンセッションとは、高速道路、空港、上下水道などの料金徴収を伴う公共施設などについて、施設の所有権を発注者である公的機関に残したまま、運営権を民間事業者に売却することを指します。欧米で普及したPPP(Public Private Partnerships)の一形態。
*4 BAI Communications社は豪州、カナダ、香港、英国、アイルランド、イタリア、米国で事業を展開している共用通信インフラストラクチャの世界的リーダーです。長年にわたりネットワークの進歩の最前線に立ち、光ファイバを活用した4G/LTEから5Gの加速を通じてお客様と密接に協力し、お客様の通信ビジョンを実現し全ての人のためにスマートなコミュニティを創造していきます。