調達活動
フジクラグループ調達基本方針
フジクラグループの事業は、原材料・部品や設備を供給いただくお取引先の皆様によって支えられています。公平公正で誠実な調達活動を通じ、お取引先との強固な信頼関係を築くために、フジクラグループは、「フジクラグループ調達基本方針」を制定しています。また、「フジクラグループ調達購買部門行動規範」を制定して自らの行動を厳しく律しています。さらに、国内グループ各社も含め下請法講習会を定期的に行うなど、コンプライアンスに対する取り組みを継続しています。
また、グループ内の調達・購買に関連する部門に対し、e-ラーニング、下請法講習会といった教育、業務監査の定期的な実施など、コンプライアンスに対する取り組みを行っています。
フジクラグループ調達基本方針
- 1. 公平公正な取引
- 公平・公正で自由な競争の原則に基づき、グローバルに優良なお取引先を求めます。お取引先の選定は、価格・品質・納期・安定供給力・技術力・信頼性等の観点から公正な評価に基づいて行います。
- 2. 相互信頼を基盤とした協力関係
- 信義・誠実の原則を守り、共存共栄の理念のもとに、お取引先との相互協力関係を築く努力をします。お取引上知り得た情報は、 許可なく第三者に開示しません。
- 3. 法令、社会規範の遵守
- 各国の諸法規を遵守し、企業倫理、社会規範に則った取引を行います。
- 4. 環境への配慮
- 地球環境保全、持続可能な社会の実現に貢献するため、お取引先とともに環境負荷低減を目指して環境マネジメントに取り組みます。
フジクラグループCSR調達ガイドライン
グローバル化が進む企業活動においては自社のみならず、サプライチェーン全体での社会への責任が問われています。
フジクラグループでは、お取引先の皆様に対してCSR調達へのより一層の理解と実践を求めるため、2016年6月に「フジクラグループCSR調達ガイドライン」を作成、社会変化に応じて改定を行っております。2019年5月RBAのガイドラインへ準拠した第4版へ改定いたしました。
本ガイドラインは多言語展開しています。
CSR調達ガイドラインで定める6分野
- A. 労働
- B. 安全衛生
- C. 環境
- D. 倫理
- E. マネジメントシステム
- F. 追加項目
※CSR調達ガイドラインの項目数が34(第3版)から51(第4版)へ増加
社会的に関心の高い課題への対応
- ①健康と安全:
- 安全で衛生的な職場環境および健康管理の推進を規定しており、良い職場環境の実現や安全性の向上に向けた活動を行っています。
- ②団体交渉権:
- 労働者の権利の尊重を規定しており、従業員の団結権の尊重を明記しています。
- ③最低賃金などに対する権利の支持:
- 公平で公正な報酬の提供を規定しており、従業員に少なくとも法定最低賃金を支払い、また不当な賃金減額を行わないことを就業規則に明記しています。
英国現代奴隷法ステートメント
フジクラグループは、英国法"Modern Slavery Act 2015"への対応として「フジクラグループ 英国現代奴隷と人身取引に関するステートメント」を策定しました。フジクラグループは、事業活動のなかで影響を受けるすべての人の人権が守られなければならないことをよく理解し、人間の尊厳と国際的に認められたすべての人権を尊重するため、現代奴隷および人身売買撤廃のための取り組みについてステートメントを策定しました。
- 1.組織の構造と事業内容及びサプライチェーン
- 2.奴隷と人身取引に関連する方針
- 3.デューディリジエンスのプロセス
- 4.リスク評価と管理
- 5.パフォーマンス指標(モニタリング)
- 6.研修
フジクラグループCSR調達推進体制
企業のグローバル化が加速している昨今、企業の調達活動に求められる社会的責任の重要度はますます高まっています。フジクラおよびフジクラグループでは、CSRに関する社内会議を定期的に開催しており、関連法規の説明と遵守についてやサプライヤ管理の取組みなどを共有しています。またその際に、ESGに関するテーマの増加にあわせ、紛争鉱物などサプライチェーンにおける人権デューデリジェンスの重要性や、気候変動対応に関する情報など、お取引先の皆様と共有すべきテーマも検討しています。こうした会議を通じて調達担当スタッフの能力強化につなげています。
また、お取引先の皆様と直接対話する場として「フジクラグループパートナーズミーティング」を毎年開催しており、直接的なコミュニケーションを通じて、フジクラグループのCSR調達にご理解をいただくなど、サプライチェーン全体でCSR調達に取り組んでいます。
CSRサプライチェーンアンケート
フジクラグループでは、サプライチェーンにおけるCSR活動の実態を把握するため、主要なお取引先に対して、定期的にサプライチェーン・マネージメント・アンケートを行っています。アンケートの結果は、お取引先にフィードバックし、情報の共有を図っています。アンケートの内容については以下の通りです。
- フジクラグループCSR調達ガイドラインの展開
- お取引先でのCSR調達実施状況
- サプライヤ評価の実施について
- 紛争鉱物調達を含む責任ある鉱物調達への対応
- 温室効果ガスや環境負荷物質含有防止への取り組み
- 英国現代奴隷法を含む人権についての対応 等
サプライヤ評価制度
Q(品質)、C(コスト)、D(納期対応)、D(開発貢献度)、M(マネージメント)の視点から、お取引先の皆様を公平公正に評価し適切なサプライヤレイアウトを実現するため、フジクラグループでは2016年度よりサプライヤ評価システムを導入しました。現在、実施の範囲を拡大しており、高評価のお取引先の皆様とはより深いパートナーシップを構築していきます。
パートナーズミーティング
CSR調達の推進と浸透には、お取引先の皆様との直接対話が欠かせません。フジクラグループでは、東京、上海、バンコクで「フジクラグループ・パートナーズ・ミーティング」を毎年開催し、お取引先の皆様のご理解とご協力を得て、サプライチェーン全体でCSR調達に取り組んでいます。
パートナーズミーティングでは、ご参加いただいたお取引先の皆様に、フジクラグループの経営計画や調達方針等をご説明し、CSR調達ガイドラインの配布を通して、お取引先の皆様にフジクラグループの調達活動へのご理解、ご協力をお願いしています。近年は、紛争鉱物などサプライチェーンにおける人権デューデリジェンスの重要性や、気候変動対応に関する情報提供など、ESGに関するテーマについてもお取引先の皆様と共有しています。
また、タイ王国のFETL社では、2016年より、サプライヤ評価制度において高い評価を得たお取引先を選定し、バンコクで行われたパートナーズミーティング(フジクラパートナーズデイ)において表彰しています。優良事例をお取引先と共有を図ることで、より深いパートナーシップを構築しています。
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フジクラグループ責任ある鉱物調達方針の策定
フジクラグループは、「フジクラグループ責任ある鉱物調達方針」を2019年5月に制定しました。
当社グループでは、紛争鉱物の調達に関してサプライチェーンの透明性を高めるため、「フジクラグループ紛争鉱物不使用方針」を2011年8月に設定しておりましたが、近年の鉱物調達に関する社会動向の変化に対応するため改定を実施しました。
紛争地域および高リスク国での鉱物調達に関して、現地の人権侵害や労働問題等のあらゆるリスクや不正を重大な社会課題として認識し、サプライチェーン全体で責任ある鉱物調達を推進していきます。
また、今後もお取引先の皆様やグループ内への情報提供などを通じて、責任ある鉱物調達への対応強化を進めて参ります。お取引先様におかれましては、本方針をご理解賜り、責任ある鉱物調達実現のために共にご協力下さいますようお願い致します。
フジクラグループ責任ある鉱物調達方針
フジクラグループは、グループ経営理念MVCVに基づき、責任あるサプライチェーンを確立するため、紛争地域諸国および高リスク国での鉱物調達に関して、人権侵害や労働問題等の非人道的行為に関与していない鉱物の調達に取り組みます。
紛争鉱物対応に関する啓発活動
- 1.電子情報技術産業協会(JEITA)の紛争鉱物の委員会である「責任ある鉱物調達検討会」に参加しています。毎年開催される「JEITA責任ある鉱物調達 調査説明会」では説明担当として、参加される様々な業界の方に、基本的な紛争鉱物調査への対応や、海外の規制や動向などについての情報共有に貢献しています。
- 2.「フジクラグループパートナーズミーティング」を日本と中国、タイ王国で開催し、お取引先の皆様とCSR調達並びに紛争鉱物調査へのご協力を要請しました。
- 3.フジクラグループ内の紛争鉱物調査に関する担当者連絡会を開催し、紛争鉱物の国際的な動向の確認やグループ内の取り組み状況、課題などの情報の共有化、また対策に対する検討も行いました。
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国連グローバルコンパクト分科会活動への参加
当社は国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンのサプライチェーン分科会に参加しています。この分科会では様々な業種、業界の企業が参加しており、サプライチェーン上のCSR課題の解決に向けた活動を行っています。
また、同分科会で作成した「お役立ちシリーズ」を公開し、参加企業以外の国内企業のCSR調達推進にも貢献しています。
- ※環境にやさしい調達活動に積極的に取り組んでいます。その取り組み状況は、「グリーン調達・購入」で環境活動のページに記載しています。
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