株式会社フジクラ

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環境

CO2排出量の削減(地球温暖化対策)

方針・ガイドライン

 フジクラグループは、CSR重点方策2020でCO2の排出量削減を定めています。また、20中期目標として、国内はCO2排出量の総量削減、海外はCO2排出量の原単位削減の目標を設定して取り組んでいます。さらに、長期目標としてフジクラグループ環境長期ビジョン2050とそのロードマップを定め、CO2ゼロチャレンジを進めています。
 その目標達成に向け、再生可能エネルギーの利用と、省エネ投資の促進やZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)などエネルギー使用量の削減による、二方向から目標の達成に向けて取り組んでいます。

CO2排出量の基準年度、原単位の考え方

   • フジクラグループのCO₂排出量は、年度毎のエネルギー別消費量に、エネルギー種類毎のCO₂換算係数を乗じて算出
   • 2018年度からは、GHGプロトコルのスコープ2ガイダンスに示されたマーケット基準排出係数の使用に準じた算出方法に変更
   • 基準年度 国内:2013年度 / 海外:2014年度
   • 換算係数 国内電力:2013~2017年度:2013年12月 5日環境省・経済産業省公表 電気事業者別実排出係数に固定手して
    使用/2018年度以降:環境省・経済産業省公表直近年度の電気事業者別調整後排出係数/ 海外電力:2013~2017年度:IEAが
    2014年度に公表した2012年度国別排出係数/ 2018年度以降:IEAが公表した直近年度の国別排出係数/ 国内外燃料:環境省が
    公表する直近年度の排出係数
   • 海外におけるCO₂排出量は、売上高原単位によるグループ統一のCO₂排出量削減目標を設定

排出GHG総量と使用エネルギー

 2019年度の排出GHG総量は、すべてCO₂で合計40万1千トンでした。そのうち、国内での排出は14万4千トン、海外での排出は25万7千トンでした。
 使用エネルギーは電力が92%で、燃料としての使用が8%でした。

サプライチェーン排出量の算定(スコープ1、2、3)

 CO₂排出量の情報開示は、2011年にGHGプロトコル(※)によりScope3基準が策定されたことにより、自社範囲の事業活動からサプライチェーン全体での情報開示が求められています。
 フジクラでは、2019年度も継続してGHGプロトコルScope3全カテゴリーについて簡易算定を行いました。2015年度~2019年度のScope1,2,3の算定結果は下記となります。

  • GHGプロトコル(The Greenhouse Gas Protocol): WBCSD(World Business Council for Sustainable Development)とWRI(World Resources Institute)が主体となって策定した温室効果ガスの算定基準

フジクラのScope1,2,3算定結果

フジクラのScope1,2,3算定結果

2019年度の活動結果

 フジクラグループはRE100へ加盟すると共に、工場CO₂総排出量「2050年ゼロチャレンジ」の達成に向けたロードマップを策定しました。その実現方策として、(1)省エネによるエネルギー使用量を徹底的に削減する (2)事業に必要なエネルギーは再生可能エネルギーで賄うという2つの基本方針に基づいて従来の活動を加速しました。
 フジクラグループの全カンパニーや国内製造拠点の代表者が参加するエネルギー新戦略ワーキングに「省エネ推進チーム」と「再エネ推進チーム」を設けて計画の立案と定期的な進捗の確認による活動を推進しています。
 フジクラでは、佐倉事業所と鈴鹿事業所における光ファイバ生産量の調整によりCO₂排出量が81千トンとなり、基準年の2013年度対比で18.9%減少しましたが、引き続き、生産ラインの高速化による生産効率の改善、事務所やクリーンルームの空調設備の更新、工場ユーティリティ設備の省エネタイプへの更新や工場水銀灯や事務照明のLED化などの省エネ投資を積極的に進めています。
 また、本社と東京R&Dセンターでは水力発電による電力の購入を継続して、年間で約2686トン、当社が排出するCO₂の3%を削減するとともに、本社ビルのエネルギー使用に伴うCO₂排出量ゼロを実現しています。また、本社に隣接する木場千年の森に太陽光パネルを設置して、発電した電力を池の循環ポンプに利用しています。
 国内グループでは生産量の変化により、CO₂排出量は6万3千トンと基準年の2013年度対比5.9%減りました。さらに、受変電設備の力率改善やクリーンルームの空調電力削減、工場エアー漏れの削減、空調設備の更新、工場照明のLED化などによる省エネを進めています。
 このような取組の結果、資源エネルギー庁が公表した「工場・事業場における省エネ法定期報告(2019年度提出分)に基づく事業者クラス分け」で、当社は5年連続で省エネ優良事業者(Sクラス)と評価頂くと共に、当社グループの4社も同様な評価を頂きました。
 海外グループではCO₂排出量が25万7千トンと減少しましたが、売上高の減少などによりCO2排出量原単位は前年度比6.5%悪化しました。

国内外CO2排出量と売上高原単位の推移

国内外CO2排出量と売上高原単位の推移

輸送・移動に関する活動

 物流活動に伴うエネルギー原単位改善について、前年度実績値41.5KL/キロトンに対して1%減(41.1KL/キロトン)を目標としていました。19年度実績値については、38.3 KL/キロトンとなり原単位削減を達成しました。国内メタルケーブルの出荷量増加による積載率向上などが寄与しました。
 また、資源の効率的な利用促進を継続しており、梱包材・木製ドラムの再利用を進めています。また、積載率向上の為に開発した2段積用治具(正式名称:電線ドラムパレット)について、利用を積極的に推進しています。

梱包材・木製ドラム再利用状況

電線ドラムパレット

電線ドラムパレット

電線ドラムパレット

省エネの取組み

環境省のキャンペーン推進

 フジクラグループは、地球環境にやさしい企業グループとして、環境省の進める2030年に向けた温暖化防止の新国民運動「COOL CHOICE(クール・チョイス)」に参加・登録を行い、積極的な取り組みを進めています。また、夏季の省エネやクールビズ、また冬季のウォームビズに取り組んでいます。

LED照明導入推進

 フジクラグループではLED照明の導入を進めています。鈴鹿事業所では工場内天井照明の水銀灯を全てLEDに切替えました。今後も「水銀に関する水俣条約」による2020年の規制にむけた水銀灯の計画的な廃止および事務所等の切替およびその他の天井照明を中心にLED化による省エネとCO₂排出量の削減を進めていきます。

事業所での省エネの取組み

 佐倉事業所では、光ファイバ生産用クリーンルーム空調設備や排ガス処理装置の効率的な運用や更新による省エネを実施しました。また、ケーブル工場では、生産設備に使用しているUVランプをLED化して、生産性の向上と省エネの両立を進めています。
 不動産カンパニーでは、テナントオフィス照明のLED化を進めると共に、BEMSの高機能化によりテナント様と連携して省エネを推進しています。

グループ会社での省エネの取組み

 タイ王国の製造拠点では、工場に隣接する貯水池に浮かべたメガソーラーで発電した電力の購入を開始しました。また、各拠点は照明のLED化、空調設備の省エネタイプへの更新、生産設備の大型駆動モーターの省エネタイプへの更新などを進めています。

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