株式会社フジクラ

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ESG

環境

環境マネジメントシステム

グローバル環境活動推進体制

 フジクラグループの地球環境保護活動は、サステナビリティ戦略会議(※)の環境側面ワーキングチームである地球環境委員会がグローバルに統括しています。地球環境委員会は、環境経営に関する審議決定機関であり、委員長は環境担当役員(常務取締役)です。委員会では、気候変動を含む環境に関する年度・中期目標の策定を行うとともに活動推進状況をモニタリングし、環境担当役員である常務取締役の承認を受けるとともに、社長を委員長とするサステナビリティ戦略会議にも報告しています。重点テーマには専門部会を設け、施策立案や対策の横展開など、さまざまなサポートを行っています。
(※)2020年、CSR委員会を継承し、新たにサステナビリティ戦略会議を設立しました。地球環境委員会はこれまでと同様、環境側面ワーキングチームとして、環境担当役員(専務取締役)を委員長として活動を継続しています。

フジクラグループ環境管理活動推進体制

フジクラグループ環境情報収集システム EcoTrack

  フジクラグループは、2010年より活用してきた環境情報収集システム「ECO-PASS」を、2020年度、後継機である「EcoTrack」に更新し、効率的にグループ環境データの収集と管理を行っています。収集した情報はグループ内で共有、分析を通じて、環境負荷状況や低減活動成果の「見える化」を行っています。
 EcoTrackによる環境情報管理は、国内連結23社(国内連結100%)、海外連結36社(持株会社を除いた海外連結の48%)で実施しています。

フジクラグループ環境情報収集システム EcoTrack

環境教育

 フジクラグループは、社員一人ひとりが省エネやリサイクルなどの省資源活動に取り組み、更に日常の業務を通じて地球環境保護に努めるよう、全社員に対する環境教育を実施しています。新入社員研修で行う環境講座、事業所でのOJT、事業所・部課単位のISO14001教育、業務にかかわる専門的な教育などを定期的に行い、意識の向上を図っています。

本社・事業所での教育活動

(本社)内部環境監査員教育の実施

 本社では、10月に内部監査員に向けて外部講師によるセミナーや社内での勉強会を開催しました。ISO14001規格の要求事項、内部監査員の責任と役割、実習にあたってのポイントの説明を行い理解を深めました。その後、実習として本社の内部監査に参加しました。今後も、内部監査員のレベルアップを図ります。

(本社)内部環境監査員教育の実施

(佐倉事業所)新入社員教育の実施

 佐倉事業所では毎年、配属が決まった従業員に対して環境教育を実施しています。2019年度も4月(事業所採用者6月(本社採用者)に教育を実施しました。

(佐倉事業所)新入社員教育の実施

(佐倉事業所)廃棄物分別指導の実施

 研究開発部門などから多様な廃棄物が排出されます。それらの廃棄物を適正に委託するために、毎週2~3回(年間約100回)、廃棄物置場において廃棄物分別指導を実施しています。これにより従業員に分別の方法や重要性を教育していています。

(佐倉事業所)廃棄物分別指導の実施

(佐倉事業所)廃棄物白書の発行

 2018年度版廃棄物白書を発行しました。白書には廃棄物や有価物の発生数量と処理金額の他に廃棄物の分類等の情報を記載しています。白書は部門教育資料や改善活動のヒントとして有効利用されています。

(佐倉事業所)廃棄物白書の発行

(鈴鹿事業所)一般環境教育の実施

 鈴鹿事業所では、毎年全所員を対象に一般環境教育を実施しています。2019年度も7月~8月に10回開催し、424名が出席しました。前年度の活動実績や今年度の環境方針・活動計画、環境トピックスを学習しました。研修を通じて、省エネ推進や廃棄物削減などに理解と協力を得るとともに、一人ひとりの環境意識向上を図りました。

(鈴鹿事業所)一般環境教育の実施

(沼津事業所)廃棄物の現状と取り組みの環境教育実施

 沼津事業所では、廃棄物の現状及び工場での取組みについて指導監督者を対象に教育を行いました。職場の管理者が廃棄物の現状を再認識し、廃棄物削減、分別等に引き続き協力への理解を得ました。

(沼津事業所)廃棄物の現状と取り組みの環境教育

(石岡事業所)排水の監視・測定

 石岡事業所は、霞ケ浦に流れる川の流域に位置しており、その排水基準は国内で最も厳しい地域のひとつと思われます。そのために毎週の水質測定の他、終末排水桝では監視装置により、常時pH・油膜・濁度を監視し、更にA工場内のフジクラコンポーネンツとフジクラハイオプトの排水監視ピットにおいても、常時pHと油膜を監視して、茨城県および石岡市の排水基準値を超えた水を事業所外へ排水しないよう努力しています。

グループ会社での環境教育活動

(米沢電線)環境緊急対応訓練の実施

 米沢電線では、環境委員会の活動として、緊急事態を想定した緊急対応訓練を年1回行っています。敷地脇を流れる一級河川への揚水放流に際し、万全を期すため終末排水門での監視装置による監視と緊急時の対応について毎年訓練を実施しています。

(米沢電線)環境緊急対応訓練の実施

(米沢電線)地域環境保全活動

 郡山工場がある郡山市北部工業団地内の排水溝や団地内道路のゴミ拾いを毎年実施しています。

地域環境保全活動

地域環境保全活動

(フジクラプレシジョン)一般環境教育の実施

 フジクラプレジションでは、近年の環境問題、世界の現状等を説明する内容となっています。2019年度は113名の従業員に対し教育を行いました。

(沼津熔銅)ISO14001教育

 沼津熔銅では、ISO14001:2015年版移行に伴い、昨年度に引き続き、新たな内部監査員を育成するため「内部監査養成セミナー」を11月に実施しました。監査員の世代交代及び知識向上の為、計画的に教育を実施しています。

(沼津熔銅)ISO14001教育

(フジクラソリューションズ)新入社員教育の実施

 フジクラソリューションズでは、本年度入社した新入社員へ資源リサイクル、ゴミ分別、RoHSの環境教育や会社周辺のゴミ拾いを実施しました。

(フジクラ電装)クリーン活動 工場近辺、河川敷のごみ拾い

 フジクラ電装では、地域貢献、環境活動の一環として今年も、工場近辺・河川敷のごみ拾いを実施しました。土曜日の朝早く、従業員の子供も一緒に約150名が参加しました。年々、回収するごみの量は減っているとことから、環境への意識も変わってきていることが感じられます。

クリーン活動 工場近辺、河川敷のごみ拾い

環境監査

 フジクラグループでは、国内グループの拠点に対し、環境担当役員・環境管理部門・施設管理部門で構成する監査チームの巡回による環境監査を定期的に実施しています。設備・廃棄物・危険物などの管理状況、条例や法規制の遵守状況の確認、環境トラブルの是正処置のフォローなど、環境負荷の低減活動を確認し、必要に応じ指導や支援を行い、各拠点の環境保全や管理のレベルアップに努めています。

2019年度の環境監査実施先

フジクラ 佐倉事業所、鈴鹿事業所、石岡事業所
グループ会社 フジクラ電装(株)、西日本電線(株)、フジクラプレシジョン(株)、富士資材加工(株)深川事業所、ファイバーテック(株)、(株)フジクラコンポーネンツ、(株)フジクラハイオプト

環境会計

 フジクラグループでは、環境保全活動の効果を定量的に評価するツールとして、環境省「環境会計ガイドライン」(2005年版)に準拠した環境会計を開示しています。このツールにより環境保全に関わる費用や効果を把握し、改善効果を評価し活用しています。

  • 対象期間:2019年4月から2020年3月
  • 対象範囲:フジクラおよびグループ会社20社
フジクラ 本社、佐倉事業所、鈴鹿事業所、沼津事業所、石岡事業所
グループ会社 西日本電線、米沢電線、フジクラ電装、第一電子工業、東北フジクラ、フジクラコンポーネンツ、フジクラハイオプト*、沼津熔銅、青森フジクラ金矢、シンシロケーブル、スズキ技研、フジクラプレシジョン、フジクラソリューションズ、フジクラ・ダイヤケーブル、富士資材加工、武蔵金線、藤倉商事、フジクラファシリティーズ、フジクラエンジニアリング、フジクラ物流
*2019年5月より、社名を協栄線材からフジクラハイオプトに変更
  • コスト:

(単位:百万円)

項目 投資内容/取り組み内容 投資 費用
事業エリア内コスト
(公害防止コスト、地球環境保全コスト、資源循環コスト)
排ガス洗浄装置設置費・維持管理費、排水処理装置設置費・維持管理費、LED・Hf照明、フロン回収・破壊、母材製造能力向上、屋根断熱塗装、廃木ドラム再資源化 742.9 1932.3
上下流コスト 有害物質規制情報配信、梱包資材削減費等 0.0 27.7
管理活動コスト ISO審査費用、図書・教育費、展示会出展費用、緑化費、環境測定費等 0.0 368.5
研究開発コスト 環境配慮型製品の研究開発 704.0 1534.9
社会活動コスト フジクラ木場千年の森管理等、事業所周辺の美化活動参加、地域団体への支援、納涼花火大会開催 0.0 20.7
環境損傷対応コスト 大気汚染負荷量賦課金、地震保険等 0.0 48.2
合 計 1446.9 3932.3
  • 効果(実質的効果のみ、推定的効果は含まない):

(単位:百万円)

公害防止、地球環境保全効果 7.4
資源循環効果 341.2
上下流効果 0.0
管理活動効果 0.0
研究開発 0.0
社会活動効果 0.0
合 計 348.6

事業活動に伴う環境影響

 2019年度のフジクラおよび国内グループ各社の事業活動を通して環境に与えた主要な影響を示します。

事業活動に伴う環境影響

環境コンプライアンス

 法規制を遵守することはもとより、より厳しい自主基準値を設定し、日々の監視、定期的な測定、環境監査などを実施することで、大気や水系への化学物質などの排出を削減しています。また、設備の維持管理を強化し、設備対策などを事前に実施することで、自主基準値を超えることがないよう管理の徹底を図っています。

主な関連法

公害防止体制整備 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律
土地利用 工場立地法・都市計画法
大気汚染 大気汚染防止法、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律
水質汚濁 水質汚濁防止法、下水道法、浄化槽法
騒音・振動・悪臭 騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法
土壌汚染 土壌汚染対策法
危険有害物質 毒物および劇物取締法、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)
従業員の安全 労働安全衛生法(特化則、有機則)、消防法(危険物関係)、高圧ガス保安法
地球温暖化防止 地球温暖化対策の推進に関する法律、エネルギーの使用の合理化等に関する法律、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律
廃棄物 廃棄物の処理および清掃に関する法律、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB廃棄物特別措置法)

環境活動とニアミス収集システム

 フジクラおよびグループ会社の環境に関するトラブル情報は、環境トラブル報告規程(2019年制定)に従い、迅速に集約し情報の共有により類似トラブルの再発防止を図っています。

環境に関する苦情対応

2019年度の件数・対応措置

 2019年度はフジクラ及びグループ会社において環境に関する苦情はありませんでした。

2019年度の違反有無

 2019年度はフジクラ及びグループ会社において環境に関する違反はありませんでした。

罰金・制裁措置の有無

 フジクラ事業所およびグループ会社において、環境に関する法令違反による罰金・制裁措置はありませんでした。

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