株式会社フジクラ

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ESG

環境

水リスクへの対応

水リスクに対する方針・指針

 フジクラグループは、水リスクに対応するため、環境長期ビジョン2050のチャレンジ項目として「工場の水使用の最小化と排水管理」を掲げてます。工場の水使用の最小化については、「使わない、繰り返し使う、きれいにして自然にもどす」を合言葉に活動を進めています。排水管理については、国内製造拠点を対象に、最終排水升における「pH」「油分」「濁度」の常時監視システムの設置を推奨しています。
 また、環境長期ビジョン2050を受けた「環境管理指針5版」では、国内連結対象会社において、水使用原単位を前年度比1%以上削減の目標を掲げ、節水、循環利用、漏えい対策等を進めています。

水リスク領域の把握とフジクラグループの事業展開との関連

 国連世界水アセスメント計画(WWAP)は「世界水発展報告書2016(The United Nations World Water Development Report 2016)」のなかで、国連食糧農業機関(FAO)のデータベース「AQUASTAT」をもとに2014年現在の人口一人当たりの水資源賦存量から水需給に関する逼迫の程度(=水ストレス※)を分析しています。
 2014年のデータでは、アフリカ、中国、インド、ヨーロッパなどで水リスクが高まっています。フジクラグループは、中国、インド、ヨーロッパに事業展開しており、今後、水リスクへの対応が必要だと認識しています。その対応としてフジクラグループの指針として、水使用量の削減を原単位目標(前年比1%以上削減)を掲げて活動しています。

  • 水ストレス:農業、工業、エネルギー及び環境に要する水資源量は年間一人当たり1,700m3とされ、利用可能な水の量が1,700m3を下回る場合は「水ストレス下にある」状態、1,000m3を下回る場合は「水不足」の状態、500m3を下回る場合は「絶対的な水不足」の状態を表すとされている。

水リスク領域

国土交通省「平成28年版 日本の水資源の状況 P106 第8章 水資源に関する国際的な取組」

出典:国土交通省「平成28年版 日本の水資源の状況 P106 第8章 水資源に関する国際的な取組」
http://www.mlit.go.jp/common/001177473.pdf

グループの事業展開

グループの事業展開

過去グループ拠点で発生した水リスク

 フジクラグループでは、2011年、タイ王国で発生した50年に一度ともいわれる洪水により、タイ王国地区にある製造拠点が大きな被害(水害)を受けました。その後2016年に洪水からの復興宣言を果たしましたが、これを教訓に、近隣国への製造拠点の分散化や防水壁の設置などを進めています。その後、タイ国内においては、BCP活動のなかで洪水および渇水をテーマとし活動しています。また、新拠点選定に関しては、過去の洪水や標高などを十分に調査し決定しています。


2017年度の取組み

国内外の総取水量と水資源別取水量、使用量

 フジクラグループでは、事業活動に関する水の取水量と使用量を同数としています。
 取水について、国内では渇水の水ストレスはありませんが、洪水に対する予防処置として、法面の整備、雨水溝の増強、防潮堤の強化等を実施しています。
 2017年度の水使用量は、国内・海外とも2016年度より増加しました。増加した理由は主に生産増によるものであり、水源別では、井戸水・上水・工業用水とも微増しています。一方、国内では、売上高原単位で1%以上の削減がなされ、環境活動管理指針第5版で設定した目標は達成し、生産効率は向上しました。

グラフ1:総取水量

グラフ2:水源別取水量

国内の排水量

 2017年度の国内排水量は、2016年度より増加しました。増加した理由は主に生産増によるものです。国内拠点の排水について、ほぼすべての拠点で、最終排水升での、pH、濁度、油分の自動監視を実施しています。

グラフ3:国内の排水量

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