労働慣行 健康経営 フジクラグループ健康経営宣言 当社グループは、2014年1月1日に「フジクラグループ健康経営宣言」を発表しました。この宣言には、経営資源としての社員の健康の重要性と個人の自発的な健康活動への積極的支援及び組織的な健康活動の推進を明記し、これらの施策を会社として強力に推進していくことを明言しています。当社グループは、健康経営モデル企業として社会に貢献していきます。 フジクラグループ健康経営宣言 フジクラグループは、社員の健康を重要な経営資源の一つであると捉え個人の自発的な健康活動に対する積極的な支援と、組織的な健康活動の推進で、「お客様からは感謝され、社会から高く評価され、社員は活き活きと仕事をしている」企業グループを目指します。 フジクラグループの健康経営 取り組みへの経緯 当社グループは2010年に社員の健康増進・疾病予防を重要な経営課題と捉え、重要施策の一つと位置づけました。当社グループの中期経営計画である「15中期」の策定過程において、「企業の競争力はそこで働く社員の良好な健康状態が基盤となる」という理念をベースに、10年後も20年後も社会に必要とされる企業であるためには社員の「健康」が重要である、との論議を経て社員の健康への取り組みを進めていくことを決定しました。翌2011年に社内に「ヘルスケア・ソリューショングループ」を設置しました。 当社は健康増進・疾病予防のためのプログラムを社員に提供するにあたり、効果的なサービス提供が可能な事業者を市場に求めましたが、「健康経営」の言葉も市場に普及していなかった背景もありふさわしいサービス提供者が存在しなかったことから、2013年1月に独自の「フジクラグループ健康増進プログラム」を開発しました。 このプログラムはICT技術を活用して健康関連データを蓄積・活用し、効果的に社員個人の自主的な健康活動を支援するものです。希望する社員にプログラム参加に必要となる歩数計を配付し、各事業拠点に体組成計や血圧計等を設置して手軽に測定が出来る環境を配備しています。またファシリティのみならず、スマートフォンを使った健康情報の発信やセミナー等リアルイベントの企画運営も積極的に鋭意推進しています。 方針・目標 当社グループの健康経営を進めるための基本となる方針が2つがあります。一つは、「社員に対する安全衛生管理及び倫理的配慮に関する基準」であり、その6項目に『6.安全で衛生的な職場環境および健康管理の推進』と定めています。もう一つは、「フジクラグループ安全衛生基本方針」で、その4項目に『4.心と身体の健康保持増進を推進し、自律的健康管理に努めます。』と定めています。 社員に対する安全衛生管理及び倫理的配慮に関する基準 1.児童労働の禁止および青少年労働の制限 2.強制労働の禁止 3.差別の禁止 4.体罰、虐待、ハラスメントの禁止 5.適正な労働時間管理 6.安全で衛生的な職場環境および健康管理の推進 7.公平で公正な報酬の提供 8.労働者の権利の尊重 フジクラグループ安全衛生基本方針 安全はすべての基本であり、大切な企業基盤です。フジクラグループの経営ならびに全ての従業員は事業活動を進めるにあたり安全・法令遵守を最優先し、安全で働きやすい職場環境の実現と心身の健康保持増進に取り組みます。 具体的活動内容 1.安全衛生関係諸法令を遵守するとともに、社内規程・基準に基づき安全衛生を確保します。 2.安全衛生に関る具体的な目的・目標を実行・評価し継続的改善に取り組みます。 3.労働災害を撲滅するため、危険性・有害性等を調査し、実施事項を決定して災害リスクの低減に取り組みます。 4.心と身体の健康保持増進を推進し、自律的健康管理に努めます。 5.安全衛生教育を計画的に実施し、安全衛生意識の向上を図ります。 また、当社グループの健康経営の目標は、2013年12月に発表した「フジクラグループ健康経営宣言」で、社員の健康を重要な経営資源の一つと捉え、個人の自発的な健康活動に対する積極的な支援と組織的な健康活動の推進によって、『お客様から感謝され、社会からは高く評価され、社員は活き活きと仕事をしている企業グループ』を目指し実現することにあります。 グループで取り組む健康増進プログラム 当社は、2013年1月より当社社員を対象とした「社員は活き活きと仕事をしている」企業グループを目指した健康経営を推進するための「健康増進・疾病予防プログラム」を開始しました。この活動で多くの成果が得られたことで、2014年1月1日に「フジクラグループ健康経営宣言」を行い、現在は、当社グループ各社への活動の拡大を図っており、グループ全体での健康経営の実現を目指しています。 2013年 フジクラ 2014年 青森フジクラ金矢 シスコム(現:フジクラソリューションズ) フジクラエンジニアリング フジ工営(現:フジクラファシリティーズ) フジクラビジネスサポート フジクラ物流 富士資材加工 東北フジクラ 2015年 協栄線材 シンシロケーブル 西日本電線 フジクラコンポーネンツ フジクラプレシジョン 社外評価 「健康経営優良法人~ホワイト500」に認定 当社は経済産業省と日本健康会議が共同で選ぶ「健康経営優良法人~ホワイト500~」に認定されました。ホワイト500とは優良な健康経営を実践している法人を顕彰表彰する制度で、2020年までに500社が認定予定であり2016年は235社が選ばれました。歩数イベントなどフジクラグループ健康増進プログラムへの多くの社員の積極的な参加が評価され認定に至りました。 優秀ファシリティマネジメント賞を受賞 公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会が主催する第11回日本ファシリティマネジメント大賞(JFMA賞)において、「気軽に話せる」「情報が得られる」といったテーマごとに本社ビルの打ち合わせコーナーをリノベーションしたFHAB(ファブ, Fujikura Health Activity Base)に代表される場とリアルイベントなどを通して健康増進に向けた行動変容を促す雰囲気づくり等の継続的なPDCA活動が評価されました。引き続きFHABでの効果計測結果を踏まえ、各事業場に対してもそれぞれの事業場の働き方にあわせた横展開も計画していきます。 「東京都スポーツ推進企業」に2度目の認定 東京都が2015年度に創設した「東京都スポーツ推進企業認定制度」において、当社は初年度に引き続き2016年度も「東京都スポーツ推進企業」に認定されました。従業員のスポーツ活動の促進に向けた取り組みやスポーツ分野における支援を実施している企業等を認定するこの制度において、自転車通勤モニタープログラム、企業対抗運動会への参加支援やノルディックウォーキング体験会などの取り組みが評価されました。 2016年度の取り組み ノルディックウォーキング体験会 ノルディックウォーキングはポールを使うことにより全身の筋肉を刺激するため、普通のウォーキングよりエネルギー消費量が約20%も増加すると言われています。当社ではポールを商材として取り扱う株式会社キャラバン(藤倉ゴム工業株式会社関連会社)と協働して、当社事業所をはじめフジクラグループ各社でのノルディックウォーキング体験会を開催しています。体験会後も自主的に継続する社員も数多く、スタミナアップや減量に成功したなどの感想も寄せられています。 歩数イベント 配付された歩数計を各自が携えてバーチャルな空間を歩き競い合うという歩数イベントは、2013年度の第1回目から数えて2016年度までに8回開催しました。2016年度は「フジクラグループの仲間をつむぐ」をテーマに震災復興の気持ちも込めて熊本を舞台としました。1日平均8,000歩を2ヶ月間続けることで「完歩」できるというイベントで、部署対抗戦や誕生日チーム戦など新たなコミュニケーションのきっかけづくりとしても機能しています。 「TABLE FOR TWO」で健康管理 「TABLE FOR TWO」(TFT, テーブル・フォー・トゥー)は飢餓や栄養不足に悩む途上国と肥満に悩む先進国との食の不均衡を同時に解消することを目指し、特定非営利活動法人 TABLE FOR TWO Internationalが取り組む日本で生まれた社会貢献活動です。社員がTABLE FOR TWOのプログラム対象のTFTヘルシーメニューを購入すると、1食につき20円の寄付金がTABLE FOR TWOを通じて開発途上国の子どもの学校給食に変わります。20円という金額は途上国の学校給食1食分の金額と言われていますので、先進国で1回食べるごとに途上国に1食プレゼントされるという仕組みです。当社はこの活動に賛同し、2014年1月から本社の社員食堂でTFTヘルシーランチの販売を開始しました。毎週1回販売しているTFTヘルシーランチは低カロリーで野菜を多く含み、栄養バランスがとれた健康に配慮したメニューです。当社は社員に気軽に参加できる社会貢献活動の機会を提供するとともに、途上国の子どもたちの教育支援と社員自身の健康づくりの実現を目指しています。 プレゼンティーズム測定の導入と活用 近年、生産性向上や産業衛生の分野で話題となっているプレゼンティーズム(Presenteeism)に早くから着目していた当社では、プレゼンティーズム測定を2013年度より年1回定期的に実施しています。プレゼンティーズムとは欠勤するほどの具合の悪さではなく出社しているものの、心身の不調によって生産性が低下している状態を指す言葉です。「生産性」の他に「時間管理」や「仕事の結果」などの指数を踏まえ、フジクラグループ健康増進プログラムの客観的効果指標の一つとして活用しています。 昇降式デスクを使った立ち作業のモデル職場展開 欧米を中心に研究が進む座りっぱなしによる身体への影響について注目している当社は、2015年度より健康経営推進室をモデル職場としてオフィスの立ち作業化による効果検証を進めています。その時の業務内容によって「立つ」「座る」を各自が意識的に選ぶことで、メリハリをつけて仕事を進められるようになったりぐっすりと眠れるようになったりといった効果が見えてきています。2016年度は希望者を中心に昇降式デスクの各職場への導入支援を行いました。