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CSR

CSR統合報告書

フジクラグループCSR統合報告書2015
第三者意見、ご意見を受けて / 独立した第三者保証

第三者意見

大森 慶子

今回で4年目のレビューとなりますが、年々、開示項目が大幅に拡充され、それぞれの情報開示レベルも深化しているという印象を受けます。活動と報告は、車の両輪のような位置づけと捉えることができます。まさに報告書が、フジクラグループのCSR活動の発展を体現していると言えるでしょう。さらに今後期待したいこととして以下3つの点を挙げさせていただきます。

新「CSR重点方策2020」の策定に向けて

2015年は15中期のCSR目標最終年ということで、次の戦略策定に向け、検討が進められているとの説明がありました。取り巻く世界は常に変化しているため、国際的な課題や社会からの要請にアンテナを張り、把握することが重要となります。その点、グループCSR委員会において幅広い情報収集とテーマの洗い出しを体系的に行おうと計画されていることは大変評価されることと考えます。
さらに次期計画に期待したいことは、目指す姿のより具体化です。中長期視点でどのような企業体を目指すのか、また各重点分野において具体的にどのような課題があり、それを乗り越えるべく行動計画を立てていることを明確に示し、その進捗を年度報告していくサイクルをより強化されることを期待します。出来たことの報告にとどまらない情報開示が真摯な企業姿勢を伝え、また読者の一人でもある社員の行動を促すものになるものと考えます。

コーポレートガバナンス情報の拡充

コーポレートガバナンスについては、年内の情報開示に向けて、主管部門を中心に鋭意取り組みを進めているとの記述がありました。ESG(環境・社会・ガバナンス)と呼ばれる非財務情報を投資意思決定やエンゲージメントにおいて考慮する機関投資家が世界的に増えてきていますが、ESGのなかでも特にガバナンスは重視されているポイントでもあります。ひとたび問題が発現すれば、企業や社会に与える影響は計りしれません。体制の構築と同時に、いかにそれらが機能しているかについて説明できるかが社会から問われています。体制の整備とともに情報開示の充実を今後期待いたします。

グローバル視点

今回の特集では、創立130周年を迎え、世界20ヶ国以上に事業を展開する今日のグローバルフジクラの軌跡がまとめられていました。今ではグループ会社は国内22社、海外77社と海外の割合が多くを占めています。今後ますます海外でのプレゼンスが高まり、グローバルにおけるステークホルダーを意識した経営が求められることと思います。現状の報告書では、社会貢献においては海外の取組みが取り上げられていますが、それ以外は国内の活動が中心という印象を受けましたので、今後はぜひ海外での課題や取り組みが伝わる内容へと発展されることを期待いたします。
また、報告書中「グループ」と記載されている文において、国内子会社のみを対象としているのか、海外子会社も含めてのことなのか判断に迷う箇所がありました。それぞれの対象範囲がわかりやすく表現された報告書となると、海外の読者にとってもわかりやすいものになるでしょう。

最後に、昨年の意見書において、CSRは終わりなき挑戦だと記載させていただきました。創業130年を迎えた御社の歴史は、その時々の環境の変化を捉え、企業責任を全うしてきた日々の積み重ねかと思います。次の100年も、世界から必要とされる企業として、国内外の模範となる企業となっていかれることと期待しております。

ご意見を受けて

私たちを取り巻く「社会」は、現在、大きな変化の最中(さなか)にあります。地球温暖化、気候変動、絶滅危惧種の増加、水リスク、激甚化する自然災害、人口増加、貧困問題、人権問題、さらに高齢化など、これらはいづれも社会が直面する世界規模で取り組まなければならない課題です。フジクラグループCSR委員会では、現在、2020年を見据えたCSRの中期課題、またその先の未来に向けた取り組みテーマの検討を進めています。グローバルに事業を展開する当社グループは、現在検討を進めるCSRの中長期課題を通して、また社員一人ひとりの責任ある日々の企業活動を通して、直面する社会的課題の一つひとつに向き合い、「社会」と連携し、ステークホルダーとの共創を通じて、「持続可能な社会の実現」に向けた取り組みを着実に確実に進めて参ります。

大森慶子様より専門家としてのお立場から広い視野に立った第三者意見を頂きました。ご評価を頂いたCSRの両輪としての活動と報告の連動については、取り組みをさらに進めて、先進的な企業とご評価を頂けるようにより一層の努力を尽くしたいと思います。
また、大森様から今後に期待したい取り組みとして、「1.新CSR重点方策2020の策定に向けて」、「2.コーポレートガバナンス情報の拡充」、「3.グローバル視点」の3つのご提言を頂きました。これらのご提言を受け、フジクラグループCSR委員会並びに各専門部会は、頂いたご提言の一つひとつをしっかりと受け止め、CSR統合報告書の充実、また日々のグループ社員のCSR活動の充実に向けた取り組みを進めて参ります。

当社グループは、今年(2015年)の2月をもって創業130年の新たな節目の年を迎えました。これもステークホールダーの皆様のご指導ご鞭撻の賜物と心より御礼を申し上げます。私たちはこれからも、大森様に頂いた『CSRは終わりなき挑戦』の言葉を掲げて、新たな未来に向かって、その時々の環境の変化を的確に捉え企業としての経済的価値に加え、社会の一員としての「社会的価値」の創造に向けた取り組みを倦まず弛まず進め、企業グループとしての社会的責任の一端を果たして参ります。

独立した第三者保証

「フジクラグループCSR統合報告書2015」は、開示する環境パフォーマンスデータの信頼性を向上させるために第三者による審査・検証を受審しました。

独立した第三者による保証は、2014年度の「エネルギー起源CO2排出量(Scope1&2)」及び「水使用量」の報告データの収集・算定・報告の方法についてビューローベリタスジャパン株式会社*が審査・検証した結果の報告です。

*船級や建築、システム、消費財などの検査、審査、試験・分析などを行なう認証機関です。

第三者検証報告

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