長期的な信頼関係
社会変化への適応
環境
コミュニティ
【環境方針】地球環境憲章
フジクラグループは、1992年に「フジクラグループ地球環境憲章」を制定し、2013年に「生物多様性の保全」を重要な環境テーマの一つとして追加しました。
フジクラグループ地球環境憲章
制定 1992年4月 / 改訂 2020年11月
前文
人類の文明は、科学技術の急速な発展とともに、飛躍的な進歩を遂げ、私たちは豊かな生活を享受できるようになりました。しかしその一方で、地球温暖化、大気のオゾン層破壊、酸性雨、熱帯林の減少、砂漠化、海洋汚染など地球レベルで環境破壊が進み、人類のみならず地球上の生命全体の存続にかかわる深刻な事態が進行しています。この地球環境問題には複雑多様化した社会システムが深くかかわっており、企業活動がその重大な要因のひとつであることは否めません。フジクラグループは、私達の事業活動が地球環境と密接な関係をもつということを深く認識し、地球環境を保護するために最大の努力を尽くします。
基本理念
フジクラは、『フジクラグループ全員の努力により豊かで明るい生活を確保する』との基本方針を地球的規模に広げ、経営の最高課題のひとつとして、全社を挙げて地球環境の保全に取り組んで行きます。
行動指針
企業活動の全領域で、一人ひとりが地球環境の保全を優先して行動します。
1.組織と運営
環境担当役員を責任者とする環境保全のための社内組織及び運営制度を整備し、各組織は環境目標を明確にし、計画的かつ継続的な改善を推進する。
2.環境管理基準と環境管理レベルの向上
国や地方自治体などの環境規制を遵守することはもちろん、自主的な管理基準を設定して、環境管理レベルのいっそうの向上に努める。また定期的に環境監査を実施し、自主管理の維持向上を図る。
3.事業活動において
製品の開発、設計、購買、生産、施工、販売、物流、廃棄等に至るまで、企業活動の全段階において環境の保全に努める。さらに省エネルギ-、省資源、リサイクルの促進、廃棄物および環境負荷物質の削減に取り組み、環境の汚染予防を図る。
4.顧客への適切な情報提供
製品の利用者に対して、適正な使用方法、再資源化、廃棄方法などの情報を提供する。
5.地域社会への貢献
地域環境の保全活動に積極的に参画して、相互理解と協力関係の強化に努め、地域社会の一員として貢献する。
6.海外での事業活動
進出先国の環境基準を遵守することはもちろん、自主的な管理基準を設定して環境の保全に努める。さらに環境保全のための技術、ノウハウを積極的に活用するとともに、環境管理に関する人材育成に努める。
7.広報、啓発活動
全従業員に教育、広報および啓発活動を実施し、地球環境保全の理解と環境意識の向上を図る。
8.生物多様性の保全
地球環境における生物多様性の重要性を認識し、生態系保全に努める。
【長期目標】フジクラグループ環境長期ビジョン2050
フジクラグループは、2015年の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)における「パリ協定」の採択や、2016年3月「地球温暖化対策計画」における2050年「CO₂を80%削減」(2015年比)等を踏まえ、2016年に「環境長期ビジョン2050」を制定しました。
フジクラグループ環境長期ビジョン2050
2016年7月19日制定
前文
フジクラグループは、1885年の創業以来、電線ケーブル、電子配線部品、自動車電装部品など"つなぐ"テクノロジーを通じ顧客の価値創造と社会に貢献して参りました。加えて、2009年より、人にやさしい、地球環境にやさしい企業グループとして、持続可能な社会の実現に向けた「企業の社会的責任」(CSR)の取り組みを進めています。
経済協力開発機構(OECD)等国際機関の予測では、地球環境は今、危機的な状況に向かいつつあります。温室効果ガスによる気候変動に起因する異常気象は、私たちの日常生活への脅威となり、また人口増加や経済活動の増大と共に水不足や資源枯渇、深刻な大気汚染、生物多様性の劣化など、環境問題は広範囲にわたり、地球規模で深刻化しています。
このような現状を踏まえ、グローバルに事業を進めるフジクラグループは、地球市民の一員として、2050年の未来を見据え、環境負荷の最少化に向けた「4つのチャレンジ」に取り組みます。
さらに、"第4の創業"を迎える2065年には、グループの環境負荷削減を進めて、地球環境への負荷をゼロから、さらにマイナスへのチャレンジ(地球環境にプラス効果)を進めて参ります。
2050年に向けた「4つのチャレンジ」の目標と主な活動
【チャレンジ1】工場CO₂排出総量「2050年ゼロチャレンジ」
2030年は、わが国が産業界に求めるCO₂削減目標以上にチャレンジ(2013年度比)
- 【主な活動】
- ① 製品の環境性能向上
- ② 再生可能エネルギーの活用
- ③ 水素エネルギー活用
- これら3本の柱によりCO₂を削減する。
【チャレンジ2】工場の水使用の最小化と排水管理
~使わない、くり返して使う、きれいにして自然にもどす~
- 【主な活動】
- ① 生産工程の水使用の最小化と再利用
- ② 雨水利用を含む工場排水のリサイクル
- ③ 自然に良い水質で排水 他
【チャレンジ3】工場の人と自然の共生
- 【主な活動】
- ① 全グローバル拠点でビオトープ「千年の森」の充実と活用
- ② 地域の自然環境保全活動を推進
- ③ 未来世代への自然環境教育を推進 他
【チャレンジ4】資源の有効活用と資源循環
- 【主な活動】
- ① エコ素材活用
- ② 環境対応とロングライフな製品づくり
- ③ リサイクル技術開発 他
第4の創業(2065年)に向けたチャレンジ
"第4の創業"を迎える2065年には、フジクラグループは環境負荷削減を進めて、地球環境への負荷をゼロから、さらにマイナスへのチャレンジ(地球環境にプラス効果)を進めます。

CO₂排出量ゼロへ向けたロードマップ
フジクラグループ環境長期ビジョン2050では、チャレンジの1つに「2050年に工場からのCO₂排出量ゼロにチャレンジする」を掲げています。その達成向けたCO₂排出量削減に向けてのロードマップを以下のように設定しています。省エネルギーや再生可能エネルギーの導入、環境価値の購入など具体的な施策を推進していきます。
年度ごとのCO₂削減目標の設定
- 2030年度:2020年度比33%以上削減
- 2050年度:工場からの排出ゼロチャレンジ


環境パフォーマンスデータの第三者検証の充実と拡大
フジクラグループは、統合報告書の信頼性を高めるために、毎年、審査機関(独立した第三者)による環境パフォーマンスデータの検証を行っています。
【環境方針】地球環境憲章
フジクラは、日本の電線製造事業者の業界団体である一般社団法人日本電線工業会(経済産業省非鉄課が管掌)に所属しています。同会では、経済産業省や日本経団連が掲げる「低炭素社会実行計画」の達成に貢献するため、「環境保全に関する自主行動計画」に取り組んでいます。
気候変動対策や廃棄物削減など電線業界特有の環境課題の解決に向けて、環境専門委員会を組織しています。 気候変動対策について、主にメタルケーブル・光ケーブル製造に係るエネルギー消費量削減を掲げ、2030年目標といった中長期目標を設定し各社の環境目標に組み込まれています。
また、循環型社会形成に向けては産業廃棄物のリサイクルの推進に取り組んでいます。
フジクラグループの戦略として上記目標に加えて、RE100加盟、TCFD賛同表明、SBT認定の取得をしています。
これらの目標および活動を共有化のために、すべての事業部門、主要な拠点の代表が出席するフジクラグループ地球環境委員会で展開しており、各部門活動との整合性を確認し、必要に応じての計画変更なども含め、気候変動対策を進めています。
RE100加盟企業とともに再生可能エネルギー普及に向けた政策提言を提出
フジクラグループはRE100に加盟し、2030年度に45%、2040年度に90%、2050年度に100%という再生可能エネルギー(再エネ)導入目標を設定し、再エネ導入を計画的に進めています。この度、RE100を運営する国際環境NGOのCLIMATE CROUPが主催した、日本における再エネ普及向けた課題と施策についてのセッションにフジクラも参加し、日本のエネルギー政策に対する提言を提出することに賛同しました。フジクラグループはこの提言を通して、日本の再エネ容量の増加や関連技術への投資が進んでいくことを期待しています。
