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2022年 社長 新年のメッセージ (社員向け要旨)

あけましておめでとうございます。

昨年を振り返ると、長期化したコロナ禍の影響や、半導体をはじめとしたサプライチェーンの停滞等を背景に経済成長に弱さの見られる一年となりました。しかしながら、足元では新型コロナウイルスの感染者数減少と活動制限の緩和を背景に消費活動に持ち直しの兆しがみられます。オミクロン株の感染が世界的に拡大しており、日本における新型コロナウイルス感染症の先行きは依然として不透明感が強いものの、感染をしっかり抑え込むことで個人消費が回復に向かい、加えて、サプライチェーンの正常化が進むことで日本経済が正常な成長軌道へと向かうことを願っています。

「品質」と「安全」は企業価値の根底

2018年8月31日の当社製品における品質不適切事案の公表から3年余りが経過しました。万が一、フジクラグループで品質不適切事案を再発させたならば、フジクラブランドの回復は二度と叶いません。品質不適切行為の発生リスクが身近にあることをしっかりと認識し、今一度、「お客様と契約した品質の確保を含む品質コンプライアンスは、企業価値そのものである」ということを肝に銘じてください。
安全については2016年4月に発生した重大災害をきっかけに、設備の本質安全化を中心としてすべてのリスクを許容可能なレベルにするという中期目標に向け取り組みを進めてきました。安全活動に終わりはありません。今一度、「安全は企業価値そのものである」ことをしっかり認識してください。

業績について

上期の当社グループの経営成績は、世界的な半導体不足の影響や、新型コロナウイルスの感染拡大による一部拠点での操業低下の影響があったものの、各国のデータセンタ、FTTx向けの需要が高く、売上高営業利益率は5.7%、営業利益額は186億円となりました。
下期はデータセンタ、FTTx向け及び巣ごもり需要が引き続き堅調に推移するとみられる一方、自動車事業部門においては東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大に加え、顧客での半導体不足による減産影響等を受けたことにより、通期の売上高営業利益率は4.7%、営業利益額は300億円を見込んでいます。

事業構造改革について

当社は2019年度の大幅な決算悪化を受け、2020年度を最終年度とした中期経営計画を断念、「ガバナンス強化」と「聖域なき選択と集中」を要諦とした事業構造改革「100日プラン」を策定し、その実行にあたってきました。この「100日プラン」は私が主査を務める経営資源効率化委員会で議論を重ね、これまで計112のアクションアイテムを設定、2021年末にはそのうち約9割のアイテムは既に実施済みもしくは方向付けが完了しています。
「ガバナンス強化」においては、その大きな取り組みの一つとして、2021年4月に経営刷新を断行しました。この経営体制・組織改革の変更の断行により、ガバナンスを担保した意思決定の迅速化を図ったことが今年度上期の決算に好影響を与えたと確信しています。また、前中期経営計画断念の主因となった過大な設備投資について、同じ轍は踏まないという強い思いを持って経営にあたっていきます。今後安易な拡大投資が進まないよう社内での失敗事例共有等を通じて必ずや次の成長フェーズで教訓として活かしていきます。
「聖域なき選択と集中」においては、これまでの負の遺産への対処が主であることから、当事者である旧経営陣が責任をもってその実行にあたってきました。
事業縮小に伴い本社機能のスリム化にも努めてきました。これらの取り組みにより、再生に向けた固定費削減効果は21年度末で145億円を見込みます。今年度中に残る削減目標をしっかりと達成することを目指します。

次なる成長フェーズへ

次なる成長フェーズの中で、当社は「新生フジクラ」へと生まれ変わっていきます。「新生フジクラ」は成長事業に持てる力を集中し、ガバナンスの効いた「筋肉質な企業体」を目指します。それは即ち、グループ経営理念MVCVの下、グローバルな立地に対し、多様性が尊重され、一人ひとりが自己の存在意義を理解し、仕事に高い付加価値をつけ、いきいきと仕事に邁進している、そのような組織体へと変化していくということです。
今がまさに「新生フジクラ」の旗上げの時です。社員の皆さん一人ひとりは、これまでの仕事を見つめなおし、自分自身の仕事が「新生フジクラ」の変革に資する付加価値を生んでいるかを問うていただきたいと思います。一人ひとりが自分自身のミッションを理解し、そして変革の気概を持って、「半歩前進」しながら業務に邁進していくことが企業価値の向上につながります。
フジクラグループ一丸となって、企業価値を向上させるとともに、持続可能な企業であり続けられるよう努めていきましょう。

以 上

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