CSRトップページ
CSR統合報告書(HTML)
報告書について
トップメッセージ
特集
ステークホルダー・ダイアログ
事業概要とCSR
環境
消費者課題
人権、労働慣行
コミュニティへの参画及びコミュニティの発展
組織統治
公正な事業慣行
第三者意見、ご意見を受けて
第三者保証
データ集・対照表

CSR

CSR統合報告書

フジクラグループCSR統合報告書2016
〔ISO26000 中核主題〕 人権、労働慣行

フジクラグループの健康経営活動

社員の健康づくり

当社グループが、社員の健康増進・疾病予防を重要な経営課題と捉え、重要施策の一つとしたのは2010年のことです。それは、「15中期」の策定過程で、“企業の競争力はそこで働く社員の良好な健康状態が基盤となる”という理念をベースに、10年後も20年後も社会に必要とされる企業であるためには社員の「健康」が重要との論議を経て社員の健康への取り組みを進めていくことを決定しました。その翌年の2011年には、社内に「ヘルスケア・ソリューショングループ」という新組織を設置しました。この年は、当社グループの中期経営計画『15中期』が将に新たな時代に向かって始動した時期でもあります。

私たちは、健康増進のためのプログラムを社員に提供するにあたり、効果的なプログラムを探しましたが、提供できる委託業者もなかったために新たな健康増進プログラムを自社で開発することにしました。この健康プログラムは、IT技術を活用して、個人の健康データを管理し、効果的に社員個人の健康活動を支援することができるプログラムです。同時に社員個人が日々の健康状態を意識できるように、歩数計を配布し、各事業拠点に体組成計や血圧計等を設置して手軽に測定が出来る環境の整備を行ないました。2015年度もグループ各社へ活動の拡大を進めました。

方針・目標

当社グループの健康経営を進める上で基本となる方針には2つがあります。一つは、「社員に対する安全衛生管理及び倫理的配慮に関する基準」であり、その6項目に『6.安全で衛生的な職場環境および健康管理の推進』と定めています。もう一つは、「フジクラグループ安全衛生基本方針」で、その4項目に『4.心と身体の健康保持増進を推進し、自律的健康管理に努めます。』と定めています。

社員に対する安全衛生管理及び倫理的配慮に関する基準

フジクラグループ安全衛生基本方針

安全はすべての基本であり、大切な企業基盤です。フジクラグループの経営ならびに全ての従業員は事業活動を進めるにあたり安全・法令遵守を最優先し、安全で働きやすい職場環境の実現と心身の健康保持増進に取り組みます。

具体的活動内容

また、当社グループの健康経営の目標は、2013年12月に発表しました「フジクラグループ健康経営宣言」で述べていますように、社員の健康を重要な経営資源の一つと捉え、個人の自発的な健康活動に対する積極的な支援と組織的な健康活動の推進によって、『お客様から感謝され、社会からは高く評価され、社員は活き活きと仕事をしている企業グループ』を目指し実現することにあります。

フジクラグループ健康経営宣言

当社グループは、2014年1月1日に「フジクラグループ健康経営宣言」を発表しました。これまでも社員の健康の重要性は、折にふれ発信してきましたが、「社員が活き活きと働いている会社・グループ」をゴールとして、より一段の健康増進・疾病予防活動の推進を遂行していくにあたり、グループとして「健康経営宣言」を制定したものです。「健康宣言」を行っている健康先進企業は他にもありますが、経営の視点から「健康経営宣言」を行っている企業は、まだ少ない状況です。この宣言には、経営資源としての社員の健康の重要性と個人の自発的な健康活動への積極的支援及び組織的な健康活動の推進を明記し、これらの施策を会社として強力に推進していくことを明言しています。この健康経営宣言を機に、人事・総務部内(当時)に新しく「健康経営推進室」を新設し、新しく健康推進体制を構築し、健康増進・疾病予防活動を健康保険組合や医療スタッフとの協働により、一層の効率化を図ります。また、経営の視点から健康増進・疾病予防プログラムを展開し、疾病の予防に重点を置いた活動を推進していくことで、当社グループは、健康経営モデル企業として社会に貢献していきます。

フジクラグループ健康経営宣言

フジクラグループは、社員の健康を重要な経営資源の一つであると捉え個人の自発的な健康活動に対する積極的な支援と、組織的な健康活動の推進で、「お客様からは感謝され、社会から高く評価され、社員は活き活きと仕事をしている」企業グループを目指します。

会社健康推進体制

グループで取り込む健康増進プログラム

当社は、2013年1月より当社社員を対象とした「社員は活き活きと仕事をしている」企業グループを目指した健康経営を推進するための「健康増進・疾病予防プログラム」を開始しました。この活動で多くの成果が得られたことで、2014年1月1日に「フジクラグループ健康経営宣言」を行い、現在は、当社グループ各社への活動の拡大を図っており、グループ全体での健康経営の実現を目指しています。

2014年8月 株式会社フジクラエンジニアリング
株式会社フジクラビジネスサポート
株式会社フジ工営・フジクラ物流株式会社
富士資材加工株式会社
10月 株式会社青森フジクラ金矢
11月 株式会社東北フジクラ
12月 シスコム株式会社
2015年1月 協栄線材株式会社
株式会社フジクラコンポーネンツ
3月 フジクラプレシジョン株式会社
西日本電線株式会社
株式会社シンシロケーブル

健康経営

健康経営

社外評価と貢献

■東京都が「東京都スポーツ推進企業」に認定

2015年度より東京都は、従業員のスポーツ活動の促進において優れた取り組みやスポーツを通じた社会貢献活動を実施している企業・団体等を「東京都スポーツ推進企業」として認定し、広く都民に公表する「東京都スポーツ推進企業認定制度」を創設しました。この制度は、企業におけるスポーツ活動を推進するとともに、スポーツに対する社会気運の醸成を図り、2020年に向けた「スポーツ都市東京」を実現することを目指しているものです。当社は、歩数イベント・自転車通勤プログラム・ノルディックウォ-ク体験会・身体機能検査等を実施していることが東京都に評価され「東京都スポーツ推進企業」として認定されました。

コーポレートゲームズ2015

コーポレートゲームズ2015

東京都スポーツ推進企業認定書

みんなで取り組むさまざまな健康活動

■健康アクティブ空間がオープン

“働き方を変えてみよう”という試みを、当社本社内の共用スペースでスタートしました。各フロアにある打合せコーナーをリニューアルし、社員が集い、アクティブに身体を動かしながら気軽に話ができて、様々な情報に触れる事が出来る空間を実現しました。その名称は、「FHAB(Fujikura Health Activity Base)」で、多くの社員が活用しています。

Fujikura Health Activity Base

■自転車通勤プログラムがスタート

通勤時間を利用して、健康増進とリフレッシュ効果の両立を期待した、自転車通勤プログラム『ジテ通』を当社佐倉事業所で実施しました。軽快車(自転車の種類の一つで、いわゆる“ママチャリ”のこと)では感じられない世界を、スポーツバイクを貸与する事で実感して頂きました。現在、実施する事業所を拡大中です。

自転車通勤プログラム

■ノルディックウォーキング体験会

グループ会社一体となった活動として、藤倉ゴム工業(株)の子会社である(株)キャラバンがポール(ストック)を取り扱っているノルディックウォーキング(NW)を健康増進活動に取り入れ、各事業所で体験会を開催しました。普通に歩くより、20%も運動量が増加します。社員の中には、継続活動により、20kgも体重を落とした社員も現れています。

ノルディックウォーキング

歩数イベント

歩数イベント

2013年4月よりスタートした歩数イベント・キャンペーンも年2回のペースで開催し、現在、7回目となりました。

このイベントは、社員の活き活き度を上げる一つのきっかけとして、歩く事で心身共に健康増進を図ろうとする企画です。

歩く事は、健康面、メンタル面にも効果があると言われています。エレベーターの使用を止めて階段にする等、健康を心掛ける社員が増えています。

「TABLE FOR TWO」で健康管理

「TABLE FOR TWO(テーブル・フォー・トゥー)」は、飢餓や栄養不足に悩む途上国と肥満に悩む先進国の食の不均衡を同時に解消しようと、NPO法人TABLE FOR TWO Internationalが取り組む日本で生まれた社会貢献活動です。社員がTABLE FOR TWO(テーブル・フォー・トゥー)のプログラム対象のヘルシーメニューを購入すると、1食につき20円の寄付金がNPOを通じて開発途上国の子供の学校給食に変わります。20円というのは途上国の学校給食1食分の金額と言われていますので、先進国で1食たべるごとに開発途上国に1食プレゼントされるという仕組みです。当社は、この活動に賛同し、2014年1月から本社の社員食堂でTFTヘルシーランチの販売を開始しました。TFTヘルシーランチは毎週水曜日に販売し、 低カロリーで、野菜を多く含み、栄養バランスがとれているなど健康に配慮したメニューです。当社は、社員にいつでも気軽に参加できる社会貢献活動の機会を提供するとともに、途上国の子供たちの教育支援と私たちの健康の実現を目指しています。

TABLE FOR TWO

TABLE FOR TWO

ヘルシー弁当

メンタルヘルス・ケア研修

当社は、12月1日、メンタルヘルス・コンサルタントを講師として社員のメンタルヘルス研修を開催しました。現代はストレス社会と言われています。身体の健康づくりと共に心の健康づくりも、私たちにとっては大切なことであり、重要な取り組み課題となっています。2015年度は、「アンガーマネジメント」をテーマに、ラインケア・セルフケア研修を実施し、「怒り」のコントロールについて学びました。この研修は、本社及び鈴鹿事業所で実施しました。2016年度は沼津事業所でも開催する予定です。

プレゼンティーズムの導入と活用

企業における社員の健康管理において「プレゼンティーズム(Presenteeism)」への関心が高まっています。プレゼンティーズムとは、「欠勤するほどの具合の悪さではなく、出社しているものの心身の不調によって生産性が低下している状態」を指す言葉です。

企業は経済活動を継続するためには生産性の維持が欠かせません。グループを挙げて健康経営に取り組む当社グループは、2014年度からプレゼンティーズムの導入を行っています。その目的は、社員の不健康を起因とした生産性の低下を定量化することによって、全社健康増進・疾病予防活動の効果を測る指標とすることで、社員の“働きやすい職場環境づくり”に役立てたいと考えています。

2015年度は、健康増進プログラム実施者を対象にプレゼンティーズムの測定を実施しました。

オフィスの立ち作業化モデル職場展開

当社の健康経営推進室は、「オフィスの立ち作業化」のモデル職場です。長時間座りっぱなしでほとんど身体を動かさない働き方をしていると、「パフォーマンスの低下」、「コミュケーションの喪失」、「疾病の発症リスク増大」が言われています。健康経営推進室では、オフィスにおける活動量のアップを図る取り組みの一つとして、オフィスの立ち作業の効果(メリット)の調査を進めています。