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CSR

CSR統合報告書

フジクラグループCSR統合報告書2016
フジクラグループの事業概要

財務情報

統合報告への取り組み

当社グループは、企業の社会的責任の観点から、さまざまな機会にさまざまな媒体を通して、企業グループとしての情報の発信・開示を行っています。2013年12月、検討過程にあった統合報告書作成基準「国際統合報告フレームワーク1.0」が、国際統合報告評議会(IIRC)から公表されました。その目的は、①年金の運用など長期投資を行なう投資家には、短期的な財務情報(アニュアルレポート)だけでは、企業の長期的な成長性(サステナビリティ)が見えない、②企業の将来性を判断するには非財務情報(企業が取り組むCSRの活動情報)が重要である等々です。企業は、ステークホールダーとのコミュニケーションを通して、社会の変化や要請をいち早く察知し、社会の期待に迅速に応えていくというCSR本来の機能から考えると、このフレームワークの基準には「具体的な内容が示されていない」「保証基準がない」など、今後に向けての課題はあるものの、企業に対するステークホルダーからの強い要請と受け止めて、取り組みを進めていく必要があるとの観点から論議を行ないました。私たちは、これらの論議を経て、この「統合報告」という新しい情報開示のガイドラインへの対応を決定しました。

当社グループは、2014年度の報告書から「CSR統合報告書」へと名称を変更しました。本報告書は、パナマ文書で世界の耳目を集めた国際課税の課題に対して、経済協力開発機構(OECD)が取り組んでいる国際課税ルールへの当社グループの対応を新たに加えました。「統合報告」のガイドラインに沿ったさらなる取り組みを一つひとつ進めながら、将来のあるべき姿に向けた確実なステップを踏んで統合報告としての説明責任を果たしていきたいと考えています。

[方針決定までの経緯]

統合報告への取り組み

統合報告と統合的思考

2013年12月に国際統合報告評議会(International Integrated Reporting Council ;IIRC)が公表した「国際統合報告フレームワーク(THE INTERNATIONAL INTEGRAGED REPORTING FRAMEWORK)」では、統合報告は、“統合的思考に基づいたプロセスであり、長期に亘る企業価値創造についての企業グループによる定期的な統合報告書や価値創造に関連した様々なコミュニケーションの形をとるもの”とされています。また、ここでいう「統合報告」とは、“短期・中期・長期的に企業グループの価値をどのように高めていくかについて、統合的思考に基づき、戦略・ガバナンス・実績・将来の見込みなどと結び付けながら、企業グループの財務・非財務についての重要情報が何であるかを十分認識した上で、これらの情報を簡潔に報告するプロセスのこと”とされています。

また、先の「統合的思考」とは、“企業グループの様々な事業単位及び機能単位と企業グループが利用し影響を与える資本との関係について、企業グループによる動的な考え方のこと”とされ、その統合的思考は、短期・中期・長期の価値創造に配慮した企業グループの意思決定と行動となり、その結果、作成される報告書が「統合報告書」とされています。

当社グループは、本報告書を作成するに当たり、これらの定義を再確認し、財務・非財務の情報が、株主や投資家の意思決定において、短期だけでなく中長期的な視野に立った企業評価や投資が出来るような報告書を目指して、さらなる開示情報の充実へ向けて、検討を重ねることとしました。

統合報告の充実に向けた取り組み

当社グループは、企業の社会的責任の観点から、さまざまな機会や媒体を通して、企業情報の発信や開示を行っています。当社グループは、グループのCSR方針に基づき、ステークホルダーである投資家が求める情報開示への新しい取り組みを組織として決定し、2014年度より「統合報告書」への取り組みを開始しました。当社グループCSR委員会は、同様にさらなる情報開示を求めているGRIの新ガイドライン「第4.0版(G4)」、日本版スチュワードシップコード、コーポレートガバナンス・コード、ESG投信、FTSE社の責任投資指数「FTSE4Good」なども参考に、統合報告書の今後に向けた取り組みを進めています。

参考の国際的な規格やガイドライン

当社グループが「統合報告書」の取り組みを進めるにあたり参考にするガイドライン等は以下です。

1 GRIの新ガイドライン「第4.0版(G4)」
2 スチュワードシップコード、日本版スチュワードシップコード
3 コーポレートガバナンス・コード
4 FTSE社の責任投資指数基準「FTSE4Good」
5 「国連ミレニアム宣言」と「ミレニアム開発目標(MDGs)」
6 「EICC行動規範」改訂(V5.0)
7 「国連グローバル・コンパクト」の10原則
8 社会的責任の国際規格「ISO26000」
9 国連「責任投資原則(PRI)」
10 環境省「環境報告ガイドライン2012年度版」
11 CDP
12 GHG排出量算定の国際基準「スコープ3」

国際機関による国際課税ルールへの取り組み

■国際機関による取り組み

2016年4月のパナマ文書の公表で租税回避行為に国際社会が注目し、国際課税ルールの重要性が論議されるようになりました。そもそも、この租税回避の問題は多国籍企業が国際的な税制の隙間や抜け穴を利用した税負担を軽減しているとされる、いわゆる「BEPS(税源浸食と利益移転)」が論議のベースにありました。以下に示す年表の通り、2012年、経済協力開発機構(OECD)の租税委員会において「BEPSプロジェクト」が発足しました。2015年10月に開催されたG20財務大臣会合で最終報告書(15項目の「BEPS行動計画」)が報告されました。

[BEPSプロジェクト年表]

■当社グループの対応

グローバルに事業を展開している当社グループは、常にBEPS情報の収集を行うと共に、税理士法人とコンサル契約を締結し、課税ルールへの対応の準備を進めています。

 

経営方針

備考:決算短信2016年3月期 3.経営方針より

(1)会社の経営の基本方針

当社は、“つなぐ”テクノロジーを通じて「顧客価値創造型」企業を目指します。
当社では、2016年度を初年度、2020年度を最終年度とする2020中期経営計画を策定しており、基本方針として下記の3点を掲げています。
・収益率を重視し、健全な成長を図る。
・顧客価値創造型企業を目指し、新陳代謝を加速して進める。
・コーポレートガバナンスを確立し、併せて環境・社会側面での貢献に取り組み、企業価値の増大を図る。

(2)目標とする経営指標

当社は継続的な収益性の向上を経営の優先課題の一つとして位置づけており、2020年度に売上高9,000億円、営業利益率7.0%以上、ROE10%以上、D/Eレシオ40:60(0.66倍)を達成することを中期的な経営目標として掲げています。

(3)中長期的な会社の経営戦略、対処すべき課題

前述の2020中期経営計画における成長戦略として、下記の4点を推進していきます。
①戦略顧客の深耕・・・戦略顧客に密着することで、更なる事業の成長を図るとともに、新たな事業機会を捉える。
②新規事業創出のスピードアップ・・・新規事業推進の体制強化を図る。自動車関連・産業用機器・医療機器を重点分野と位置付け注力する。
③オープンイノベーション・・・ポートフォリオ、バリューチェーンのミッシングピースを補い、新たな顧客価値を生む。技術開発、事業開発、事業の成長のスピードアップを図る。
④事業改革・事業構造革新・・・コーポレートガバナンス・コードへの対応を図るとともに、多様化した事業に対する意思決定の質・スピードの向上、経営基盤の強化を図る。

経営状況

2015年度業績について

2015年度のわが国経済は、企業業績や雇用情勢の改善と為替が円安基調で推移したことなどから緩やかな回復傾向となりました。一方、海外においては、米国は個人消費や住宅投資が増加したことにより堅調に推移し、中国では経済成長の減速感が鮮明となりました。2015年度の当社グループの業績は、売上高は前年度に比べ2.6%増加の6,785億円、営業利益は同30.1%増加の326億円、経常利益は同16.8%増加の246億円となりました。売上高は、産業用電線で原材料である銅価格の下落や自動車用ワイヤハーネスで中国や南米の景気減速による落ち込みがありましたが、スマートフォン向けのFPC(フレキシブルプリント配線板)の好調と、全般的に円安で推移した為替の影響があり、増収となりました。営業利益は、自動車用ワイヤハーネスが売上高の減少に加え、海外において人件費の高騰等によるコストアップがあって悪化しましたが、円安の影響に加え、FPCを中心とするエレクトロニクス事業の増収や生産性の改善により、大幅な増益となりました。FPCは2011年のタイ王国の洪水によって製造拠点のほとんどが壊滅的被害を受けましたが、2013年には製造能力の整備・回復を果たし、2015年度には収益面でも復興を果たしたといえる結果となりました。経常利益は、営業外収益27億円を計上する一方で、当社が50%出資している株式会社ビスキャスの業績悪化に伴う持分法投資損失44億円等合計107億円の営業外費用を計上した結果、246億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券等の売却による特別利益27億円があった一方、株式会社ビスキャスの再編に伴う事業構造改善費用63億円その他の特別損失合計101億円を計上した結果、8億円減少の113億円となりました。

5年間の営業データのグラフ

売上高の推移(連結)

営業利益の推移(連結)

当期純利益の推移(連結)

総資産額の推移(連結)

従業員数の推移(連結)

セグメント別売上高(連結)

設備投資

当社グループ(当社及び連結子会社)では「成長分野への経営資源の集中」、「ものづくり体質の強化」の基本戦略のもと、319億円の設備投資(有形及び無形固定資産受入ベース数値)を実施しました。

2015年度設備投資額

エネルギー・情報通信カンパニー 68億円
エレクトロニクスカンパニー 151億円
自動車電装カンパニー 60億円
その他 40億円
合計 319億円

セグメント別情報

報告セグメント 主要製品
エネルギー・情報通信カンパニー 電力ケーブル、通信ケーブル、アルミ線、被覆線、光ファイバ、光ケーブル、通信部品、光部品、光関連機器、ネットワーク機器、工事等
エレクトロニクスカンパニー プリント配線板、電子ワイヤ、ハードディクス用部品、各種コネクタ等
自動車電装カンパニー 自動車用ワイヤハーネス、電装品等
不動産カンパニー 不動産賃貸等

前連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)

(単位:百万円)

報告セグメント その他
(注)1
合計 調整額
(注)2
連結財務諸表計上額
エネルギー・情報通信カンパニー エレクトロニクスカンパニー 自動車電装カンパニー 不動産カンパニー


外部顧客への売上高 366,271 140,477 139,276 10,663 4,821 661,510     - 661,510
セグメント間の内部売上高又は振替高 509 234 42 - 38 825 △825 -
366,780 140,711 139,319 10,663 4,859 662,335 △825 661,510
セグメント利益又はセグメント損失(△) 11,741 6,932 4,304 5,104 △3,006 25,075 - 25,075
セグメント資産 233,148 129,484 82,964 37,158 7,449 490,206 87,361 577,567





減価償却費 9,330 10,358 3,286 1,924 714 25,614 2,117 27,732
減損損失 811 20 - - - 832 - 832
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 7,948 7,262 5,075 182 762 21,231 3,406 24,637

当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

(単位:百万円)

報告セグメント その他
(注)1
合計 調整額
(注)2
連結財務諸表計上額
エネルギー・情報通信カンパニー エレクトロニクスカンパニー 自動車電装カンパニー 不動産カンパニー


外部顧客への売上高 364,140 161,166 135,876 10,709 6,634 678,528    - 678,528
セグメント間の内部売上高又は振替高 203 99 41 - 13 359 △359 -
364,344 161,265 135,918 10,709 6,648 678,887 △359 678,528
セグメント利益又はセグメント損失(△) 15,747 12,061 2,363 5,394 △2,934 32,632 - 32,632
セグメント資産 239,381 124,337 77,136 36,177 8,063 485,096 67,581 552,678





減価償却費 8,682 9,167 3,335 1,739 660 23,585 2,725 26,311
減損損失 302 116 - - - 419 - 419
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 6,898 15,178 6,036 679 564 29,356 2,623 31,979

株主還元

当社は、配当につきましては、業績状況、一株当たり利益水準、将来の事業展開を踏まえた内部留保等を総合的に勘案し、安定継続を基本とし、配当性向20%を目処とした利益還元を行う方針です。当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としています。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会です。内部留保につきましては、将来の成長事業への経営資源投入や既存事業の合理化等へ有効活用する方針です。当社は、「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる」旨を定款に定めています。

当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。

決議年月日 配当金の総額
(百万円)
1株当たり配当額
(円)
平成27年10月29日
取締役会決議
1,221 4.0
平成28年6月29日
定時株主総会決議
1,198 4.0

連結貸借対照表

(単位:百万円)

前連結会計年度
(平成27年3月31日)
当連結会計年度
(平成28年3月31日)
資産の部 流動資産 現金及び預金 35,745 34,961
受取手形及び売掛金 157,027 143,857
商品及び製品 30,160 32,189
仕掛品 19,601 19,168
原材料及び貯蔵品 28,778 27,910
繰延税金資産 4,525 5,263
その他 20,104 19,845
貸倒引当金 △1,265 △759
流動資産合計 294,677 282,438
固定資産 有形固定資産 建物及び構築物 197,421 193,055
 減価償却累計額 △107,077 △108,803
 減損損失累計額 △4,501 △4,199
 建物及び構築物(純額) 85,843 80,052
機械装置及び運搬具 255,429 245,398
 減価償却累計額 △189,606 △185,514
 減損損失累計額 △4,269 △3,815
 機械装置及び運搬具(純額) 61,553 56,067
土地 ※1 16,499 ※1 15,732
リース資産 9,584 6,345
 減価償却累計額 △5,067 △3,688
 リース資産(純額) 4,516 2,657
建設仮勘定 6,734 15,888
その他 80,425 75,986
 減価償却累計額 △68,350 △65,111
 減損損失累計額 △1,282 △1,320
 その他(純額) 10,792 9,554
有形固定資産合計 185,940 179,953
無形固定資産 のれん 6,215 10,949
その他 8,229 10,346
無形固定資産合計 14,444 21,295
投資その他の資産 投資有価証券 ※2 56,487 ※2 38,533
退職給付に係る資産 6,999 1,547
繰延税金資産 4,699 10,643
その他 ※2 16,063 ※2 20,452
貸倒引当金 △1,745 △2,149
投資損失引当金 △36
投資その他の資産合計 82,504 68,990
固定資産合計 282,889 270,239
資産合計 577,567 552,678
負債の部 流動負債 支払手形及び買掛金 78,691 73,734
短期借入金 81,489 66,328
1年内償還予定の社債 20,000
未払法人税等 2,030 2,029
事業構造改善引当金 1,907
その他 ※1 39,063 ※1 37,920
流動負債合計 201,276 201,919
固定負債 社債 50,000 30,000
長期借入金 69,620 81,317
繰延税金負債 1,123 766
事業構造改善引当金 578
債務保証損失引当金 664 213
その他の引当金 51 32
退職給付に係る負債 8,402 9,218
その他 ※1 11,901 ※1 10,649
固定負債合計 141,764 132,777
負債合計 343,040 334,697
純資産の部 株主資本 資本金 53,075 53,075
資本剰余金 55,035 57,333
利益剰余金 99,539 108,553
自己株式 △19,762 △25,353
株主資本合計 187,888 193,608
その他の包括利益累計額 その他有価証券評価差額金 11,078 5,607
繰延ヘッジ損益 71 △8
為替換算調整勘定 24,059 8,010
退職給付に係る調整累計額 △4,516 △8,644
その他の包括利益累計額合計 30,692 4,964
非支配株主持分 15,946 19,407
純資産合計 234,527 217,981
負債純資産合計 577,567 552,678

連結損益計算書

(単位:百万円)

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
 至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)
売上高 661,510 678,528
売上原価 ※2,※3 547,359 ※2,※3 551,920
売上総利益 114,150 126,607
販売費及び一般管理費 荷造運搬費 17,254 16,592
人件費 ※1 35,625 ※1 39,623
その他 ※1,※2 36,195 ※1,※2 37,758
販売費及び一般管理費合計 89,075 93,974
営業利益 25,075 32,632
営業外収益 受取利息 271 227
受取配当金 1,077 1,210
為替差益 883 134
製品補修費用戻入益 222 313
その他 1,173 838
営業外収益合計 3,627 2,725
営業外費用 支払利息 3,016 2,783
持分法による投資損失 343 2,918
訴訟関連費用 1,426 1,389
その他 2,834 3,635
営業外費用合計 7,620 10,727
経常利益 21,082 24,629
特別利益 投資有価証券売却益 128 2,420
固定資産売却益 ※4 705 ※4 325
負ののれん発生益 817
退職給付信託返還益 ※5 576
その他 23
特別利益合計 2,250 2,745
特別損失 事業構造改善費用 276 ※7 7,801
訴訟和解金 1,155
その他 2,820 1,227
特別損失合計 3,097 10,183
税金等調整前当期純利益 20,235 17,191
法人税、住民税及び事業税 7,381 8,711
法人税等調整額 △471 △4,069
法人税等合計 6,910 4,641
当期純利益 13,324 12,549
非支配株主に帰属する当期純利益 1,123 1,232
親会社株主に帰属する当期純利益 12,201 11,317

連結包括利益計算書

(単位:百万円)

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
当期純利益 13,324 12,549
その他の包括利益 その他有価証券評価差額金 4,493 △5,409
繰延ヘッジ損益 123 △13
為替換算調整勘定 18,489 △16,314
退職給付に係る調整額 213 △4,185
持分法適用会社に対する持分相当額 849 △508
その他の包括利益合計 ※ 24,169 ※ △26,431
包括利益 37,493 △13,881
(内訳) 親会社株主に係る包括利益 35,245 △14,410
非支配株主に係る包括利益 2,248 529

連結株主資本等変動計算書

当連結会計年度(自 平成27年4月1日  至 平成28年3月31日)

(単位:百万円)

株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 53,075 55,035 99,539 △19,762 187,888
当期変動額 剰余金の配当 △2,303 △2,303
親会社株主に帰属する当期純利益 11,317 11,317
自己株式の取得 △5,590 △5,590
自己株式の処分 0 0 0
非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 2,282 2,282
連結子会社株式の取得による持分の増減 15 15
持分法の適用範囲の変動 △0 △0
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計 2,297 9,013 △5,590 5,720
当期末残高 53,075 57,333 108,553 △25,353 193,608
その他の包括利益累計額 非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券評価差額金 繰延ヘッジ損益 為替換算調整勘定 退職給付に係る調整累計額 その他の包括利益累計額合計
当期首残高 11,078 71 24,059 △4,516 30,692 15,946 234,527
当期変動額 剰余金の配当 △2,303
親会社株主に帰属する当期純利益 11,317
自己株式の取得 △5,590
自己株式の処分 0
非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 2,282
連結子会社株式の取得による持分の増減 15
持分法の適当範囲の変動 △0
株主資本以外の項目の当期変動額(純額) △5,471 △80 △16,048 △4,127 △25,727 3,461 △22,266
当期変動額合計 △5,471 △80 △16,048 △4,127 △25,727 3,461 △16,545
当期末残高 5,607 △8 8,010 △8,644 4,964 19,407 217,981

連結キャッシュ・フロー計算書

(単位:百万円)

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
 至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー 税金等調整前当期純利益 20,235 17,191
減価償却費 27,732 26,311
のれん償却額 2,346 3,149
引当金の増減額(△は減少) △1,189 396
受取利息及び受取配当金 △1,348 △1,437
支払利息 3,016 2,783
持分法による投資損益(△は益) 343 2,918
事業構造改善費用 165 6,358
売上債権の増減額(△は増加) △1,410 4,432
たな卸資産の増減額(△は増加) △8,857 △4,579
仕入債務の増減額(△は減少) △10,398 559
退職給付に係る資産の増減額(△は増加) 4,443 1,367
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) 283 △642
その他 △6,281 △887
小計 29,080 57,923
利息及び配当金の受取額 1,807 2,018
利息の支払額 △3,019 △2,876
法人税等の支払額又は還付額(△は支払) △7,224 △8,791
営業活動によるキャッシュ・フロー 20,643 48,274
投資活動によるキャッシュ・フロー 定期預金の純増減額(△は増加) △516 △1,099
有形及び無形固定資産の取得による支出 △24,257 △30,821
有形及び無形固定資産の売却による収入 4,341 2,481
投資有価証券の売却による収入 513 4,313
貸付けによる支出 △852 △791
貸付金の回収による収入 1,474 225
長期前払費用の取得による支出 △850 △2,464
事業譲渡による収入 1,802
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出 ※2 △9,731
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入 45
関係会社株式の取得による支出 △1,694
関係会社出資金の払込による支出 △2,405 △1,222
持分法適用関連会社株式の取得による支出 △1,500
その他 △323 △19
投資活動によるキャッシュ・フロー △26,071 △37,283
財務活動によるキャッシュ・フロー 短期借入金の純増減額(△は減少) 5,195 △3,402
コマーシャル・ペーパーの純増減額(△は減少) 4,000 △2,000
長期借入れによる収入 4,000 22,808
長期借入金の返済による支出 △7,005 △20,378
非支配株主からの払込みによる収入 638 1,500
配当金の支払額 △2,118 △2,303
自己株式の取得による支出 △8,759 △5,590
非支配株主への配当金の支払額 △316 △565
その他 0
財務活動によるキャッシュ・フロー △4,366 △9,932
現金及び現金同等物に係る換算差額 2,965 △2,304
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △6,828 △1,245
現金及び現金同等物の期首残高 39,336 33,336
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 314
非連結子会社との合併に伴う現金及び現金同等物の増加額 514
現金及び現金同等物の期末残高 ※ 33,336 ※ 32,091

注記事項

(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)

1.連結の範囲に関する事項

連結子会社数 前期99社、当期99社
*対象会社詳細については有価証券報告書をご参照ください。

重要性が増したことにより、Fujikura Automotive servise Inc. が連結子会社となりました。
新たに株式を取得したことにより、AFC Group Pty Ltd. が連結子会社となりました。
株式を売却したことにより、Fujikura (Malaysia) Sdn. Bhd. を連結子会社から除外しています。
Noyes Fiber Sysytems LLC. はAFL Telecommunications LLC. に統合されたため、連結子会社から除外しています。
南京藤倉烽火?科技有限公司を清算したことにより、連結子会社から除外しています。
シスコム株式会社はフジクラソリューションズ株式会社へ社名を変更しています。
新規設立したことにより、AFL IG, LLC が連結子会社となりました。

株式会社フジ工営等、連結の範囲から除外した子会社は、いずれも小規模であり、合計の総資産、売上高、当期純利益及び利益余剰金は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていません。

2.持分法の適用に関する事項

非連結子会社及び関連会社のうち、以下の会社に対する投資については持分法を適用しています。

重要性が増したことによりBarons & Fujikura EPC Co., Ltd. を持分適用の範囲に含めています。
株式を売却したことにより、Fujikura (Malaysia) Sdn. Bhd. を持分法適用の範囲に含めています。
南京烽火藤倉光通信有限公司は、南京華信藤倉光通信有限公司へ社名を変更しています。

上海南洋藤倉電纜有限公司等、持分法を適用しない会社は、当期純損益及び利益剰余金等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体としても重要な影響を及ぼしていません。

なお、持分法適用会社のうち決算日が連結決算日と異なる会社については、当該会社の直近事業年度に係る財務諸表を使用しています。

3.連結子会社の事業年度等に関する事項

次の会社の決算日は、連結決算日と異なる12月31日です。連結財務諸表作成にあたっては、連結決算日現在で実施した本決算に準じた仮決算に基づく財務諸表を使用しています。

DDK (Thailand) Ltd.、珠海藤倉電装有限公司、Fujikura Asia Ltd.、FIMT Ltd.、Fujikura Hong Kong Ltd.、Fujikura Federal Cables Sdn. Bhd.、Fujikura Fiber Optics Vietnam Ltd.、藤倉電子(上海)有限公司、Fujikura Automotive (Thailand) Ltd.、第一電子工業(上海)有限公司、江蘇藤倉亨通光電有限公司、広州藤倉電線電装有限公司、長春藤倉電装有限公司、藤倉(中国)有限公司、藤倉烽火光電材料科技有限公司、Fujikura Electronics (Thailand) Ltd.、上海藤倉光維通信器材有限公司、Fujikura Automotive Vietnam Ltd.、DDK VIETNAM LTD.

4.在外子会社及び在外関連会社における会計処理基準に関する事項

「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」(実務対応報告第18号 平成27年3月26日)及び「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」(実務対応報告第24号 平成20年3月10日)を適用し、在外子会社及び在外関連会社に対して連結決算上、必要な調整を行っています。

5.会計方針に関する事項

(1)重要な資産の評価基準及び評価方法

1)有価証券

ⅰ)満期保有目的の債券・・・償却原価法

ⅱ)その他有価証券

2)デリバティブ

時価法

3)たな卸資産

主として総平均法(月別)による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)

(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法

1)有形固定資産(リース資産を除く)

主として定率法

但し、平成10年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)については、定額法を採用しています。

なお、主な資産の耐用年数は以下のとおりです。

2)無形固定資産(リース資産を除く)

主として定額法

なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づいています。

3)リース資産

リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。

(3)重要な引当金の計上基準

1)貸倒引当金

金銭債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。

2)投資損失引当金

関係会社株式又は関係会社出資金の価値の減少による損失に備えるため、投資先の財政状態等を勘案し必要額を計上しています。

3)事業構造改善引金金

事業構造改善に伴い発生する損失に備えるため、今後発生が見込まれる費用について、合理的な見積額を計上しています。

4)債務保証損失引当金

債務保証等の損失に備えるため、被債務保証会社の財政状態等を勘案し、必要額を計上しています。

(4)退職給付に係る会計処理の方法

1)退職給付見込額の期間帰属方法

退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっています。

2)数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法

過去勤務費用については、発生時から従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として15年)による定額法により費用処理する方法を採用しています。また、数理計算上の差異については発生の翌連結会計年度から従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主に15年)による定額法により費用処理する方法を採用しています。

なお、未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しています。

(5)重要な収益及び費用の計上基準

進捗部分に成果の確実性が認められる工事の収益及び費用の計上基準については、工事進行基準(工事の進捗率の見積もりは原価比例法)によっています。

(6)重要なヘッジ会計の方法

1)ヘッジ会計の方法

2)ヘッジ手段とヘッジ対象

ヘッジ手段 ヘッジ対象
為替予約等 外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引
金利スワップ 借入金の変動金利

3)ヘッジ方針

外貨建取引における為替変動リスク及び一部の借入金における金利変動リスクについてヘッジを行っています。

4)ヘッジの有効性評価の方法

ヘッジ手段の変動額の累計額とヘッジ対象の変動額の累計額を比較して有効性の判定を行っています。但し、特例処理によっている金利スワップについては、有効性の評価を省略しています。

(7)のれんの償却方法及び償却期間

のれんの償却は、5年間の定額法により償却を行っています。

(8)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲

連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっています。

(9)その他連結財務諸表作成のための重要な事項

1)消費税等の会計処理方法

消費税及び地方消費税の会計処理方法は税抜方式を採用しています。

2)連結納税制度の適用

連結納税制度を適用しています。

(会計方針の変更)

(企業結合に関する会計基準等の適用)

「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日。以下、「連結会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を当連結会計年度から適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更しています。また、当連結会計年度の期首以後実施される企業統合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更しています。加えて、当期純利益等の表示の変更及び少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っています。当該表示の変更を反映させるため、前連結会計年度については、連結財務諸表の組換えを行っています。

企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しています。

この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益が2,242百万円減少しています。また、当連結会計年度末の資本余剰金が2,297百万円増加し、為替換算調整勘定が54百万円減少しています。
当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書においては、連結の範囲の変動を伴わない子会社株式の取得又は売却に係るキャッシュ・フローについては、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載し、連結の範囲の変動を伴う子会社株式の取得関連費用もしくは連結の範囲の変動を伴わない子会社株式の取得又は売却に関連して生じた費用に係るキャッシュ・フローは、「営業活動によりキャッシュ・フロー」の区分に記載する方法に変更します。

また、当連結会計年度の1株当たり当期純利益金額は7円33銭減少しています。

(未適用の会計基準等)

  • 「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準第26号 平成28年3月28日)

(1)概要

「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」は、日本公認会計士協会における税効果会計に関する会計上の実務指針及び監査上の実務指針(会計処理に関する部分)を企業会計基準委員会に移管するに際して、企業会計基準委員会が、当該実務指針のうち主に日本公認会計士協会監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」において定められている繰延税金資産の回収可能性に関する指針について、企業を5つに分類し、当該分類に応じて繰延税金資産の計上額を見積るという取扱いの枠組みを基本的に踏襲した上で、分類の要件及び繰延税金資産の計上額の取扱いの一部について必要な見直しを行ったもので、繰延税金資産の回収の可能性について、「税効果会計に係る会計基準」(企業会計審議会)を適用する際の指針を定めたものです。

(分類の要件及び繰延税金資産の計上額の取扱いの見直し)

  • (分類1)から(分類5)に係る分類の要件をいずれも満たさない企業の取扱い
  • (分類2)及び(分類3)に係る分類の要件
  • (分類2)に該当する企業におけるスケジューリング不能な将来減算一時差異に関する取扱い
  • (分類3)に該当する企業における将来の一時差異等加減算前課税所得の合理的な見積可能期間に関する取扱い
  • (分類4)に係る分類の要件を満たす企業が(分類2)又は(分類3)に該当する場合の取扱い

(2)適用予定日

平成28年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用します。

(3)当該会計基準等の適用による影響

「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の適用による連結財務諸表に与える影響額については、現時点で評価中です。

(表示方法の変更)

(連結貸借対照表)

固定負債の「役員退職慰労引当金」及び「修繕引当金」については、前連結会計年度においては区分掲記していましたが、金額的重要性が乏しくなったため前連結会計年度は「その他の引当金」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において固定負債の「役員退職慰労引当金」31百万円及び「修繕引当金」20百万円は「その他の引当金」51百万円として組み替えています。

(連結損益計算書)

1. 営業外収益の「製品補修費用戻入益」については、前連結会計年度において「その他」に含めていましたが、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において営業外収益の「その他」に表示していた1,395百万円は、「製品補修費戻入益」222百万円と「その他」1,173百万円として組み替えています。

2. 特別利益の「投資有価証券売却益」については、前連結会計年度において「その他」に含めていましたが、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において特別利益の「その他」に表示していた151百万円は、「投資有価証券売却益」128百万円と「その他」23百万円として組み替えています。

3.特別損失の「事業構造改善費用」については、前連結会計年度において「その他」に含めていましたが、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において特別損失の「その他」に表示していた429百万円は、「事業構造改善費用」276百万円と「その他」152百万円として組替えています。

4.特別損失の「減損損失」、「関係会社出資金評価損」、「債務保証損失引当金繰入額」、「固定資産除却損」については、前連結会計年度においては区分掲記していましたが、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度は「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において特別損失の「減損損失」832百万円、「関係会社出資金評価損」706百万円、「債務保証損失引当金繰入額」664百万円、「固定資産除却損」465百万円は「その他」として組み替えています。

(連結キャッシュ・フロー計算書)

1.営業活動によるキャッシュ・フローの「関係会社出資金評価損」、「減損損失」、「負ののれん発生益」、「有形及び無形固定資産売却損益」、「その他の固定負債の増減益」については、前連結会計年度において区分掲記していましたが、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度は「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローの「関係会社出資金評価損」706百万円、「減損損失」832百万円、「負ののれん発生益」△817百万円、「有形及び無形固定資産売却損益」△705百万円、「その他の固定負債の増減額」△532百万円は「その他」として組み替えています。

2.営業活動によるキャッシュ・フローの「事業構造改善費用」については、前連結会計年度において「その他に含めていましたが、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に表示していた△5,599百万は、「事業構造改善費用」165百万円と「その他」△5,764百万円として組み替えています。

3.投資活動によるキャッシュ・フローの「少数株主からの子会社株式取得による支出」については、前連結会計年度において区分掲記していましたが、金銭的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度は「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローの「少数株主からの子会社株式取得による支出」に表示していた△183百万円は「その他」として組み替えています。

4.投資活動によるキャッシュ・フローの「長期前払費用の取得による支出」については、前連結会計年度において「その他」に含めておりましたが、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローの「その他」に表示していた△990百万円は、「長期前払費用の取得による支出」△850百万円と「その他」△139百万円として組み替えています。

5.財務活動によるキャッシュ・フローの「非支配株主への配当金の支払額」については、前連結会計年度において「その他」に含めていましたが、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より区分掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」に表示していた△316百万円は、「非支配株主への配当金の支払額」△316百万円として組み替えています。

(連結貸借対照表関係)

※1 担保資産及び担保付債務

担保に供している資産は、次のとおりです。

前連結会計年度
(平成27年3月31日)
当連結会計年度
(平成28年3月31日)
土地 992百万円 992百万円

担保付債務は、次のとおりです。

前連結会計年度
(平成27年3月31日)
当連結会計年度
(平成28年3月31日)
流動負債その他 606百万円 606百万円
固定負債その他 4,187 3,612

※2 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりです。

前連結会計年度
(平成27年3月31日)
当連結会計年度
(平成28年3月31日)
投資有価証券(株式) 21,668百万円 13,444百万円
投資その他の資産その他(出資金) 10,608 11,518

3. 偶発債務

(1)債務保証等

前連結会計年度
(平成27年3月31日)
当連結会計年度
(平成28年3月31日)
関係会社
(株)ビスキャス
(契約履行保証等及び銀行借入金)
10,481百万円 関係会社
(株)ビスキャス
(契約履行保証等及び銀行借入金)
7,667百万円
上海上纜藤倉電纜有限公司
(銀行借入金)
878 Fujikura Cabos Para Energia e Telecomunicacoes Ltda.
(銀行借入金)
1,322
上海藤倉橡塑電纜有限公司
(銀行借入金)
677 維世佳瀋陽電?有限公司
(銀行借入金)
1,263
(株)ユニマック(銀行借入金) 450 上海藤倉橡塑電纜有限公司
(銀行借入金)
422
Fujikura Cabos Para Energia e Telecomunicacoes Ltda.
(銀行借入金)
397 (株)ユニマック(銀行借入金) 300
他3社(銀行借入金等) 164 他2社(銀行借入金) 102
小計 13,049 小計 11,079
関係会社以外
従業員(財形融資)(銀行借入金)
319 関係会社以外
従業員(財形融資)(銀行借入金)
260
小計 319 小計 260
合計 13,368 合計 11,339

(2)その他

タイ王国所在の当社連結子会社Fujikura Electronics (Thailand) Ltd.は、①平成25年5月21日にタイ国税当局より883百万バーツの更正通知、②平成26年5月28日にタイ国税当局より29百万バーツの更正通知、③平成27年5月21日タイ国税当局より7百万バーツの更正通知、④平成28年1月14日にタイ国税当局より1百万バーツの更正通知を受領しました。同社としては、この更正通知の内容は正当な根拠を欠く不当なものであり容認できないことから、①の案件については、平成27年11月18日にタイ租税裁判所に提訴し、②の案件については、平成26年6月19日、③の案件については平成27年6月18日、④の案件については平成28年2月12日にタイ歳入局不服審判所に不服の申し立てを行いました。

なお、本件税額の納付については、不服申し立てと同日に取引銀行の支払保証書を差し入れることにより、仮納付の支払に代えています。

平成28年5月16日に、上記の提訴又は不服申し立てと類似する内容を有する他社のタイ最高裁判所の提訴において、納税者側の主張を棄却する判決が下されました。一方で、平成28年6月16日に、タイ財務省から、歳入法規に従う法人税申告期限延長に関する通達が出されました。
当社グループは、現在、上記判決内容及び財務省通達に関する内容を精査するとともに、それらが当社グループに与える影響について、慎重に検討しています。

(連結損益計算書関係)

※1 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりです。

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
減価償却費 2,489百万円 2,433百万円
退職給付費用 1,797 1,974
貸倒引当金繰入額 172 100
役員退職慰労引当金繰入額 24 6

※2 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりです。

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
15,226百万円 16,210百万円

※3 期末たな卸高は収益性の低下に伴う簿価切下後の金額であり、次のたな卸資産評価損が売上原価に含まれています。

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
1,307百万円 1,621百万円

※4 固定資産売却益の内容は、次のとおりです。

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
土地 626百万円 418百万円
建物 78 △92
705 325

当連結会計年度において、土地と建物が一体となった固定資産を売却した際、土地部分については売却益、建物部分については売却損が発生しているため、売却損益を通算して固定資産売却益を計上しています。

※5 退職給付信託返還益

当社において退職給付信託の一部返還に伴い未認識数理計算上の差異を一括処理したものです。

※6 事業構造改善費用

事業構造改善費用の内訳は以下のとおりです。

株式会社ビスキャスの事業再編及び終息に伴う臨時損失 6,358百万円
在外子会社の早期退職に伴う特別退職金等 1,422
7,801

株式会社ビスキャスの事業再編及び終息に伴う臨時損失について

平成28年4月25日に、当社と古河電気工業株式会社は、平成28年10月1日に両社の合弁会社である株式会社ビスキャスの事業のうち「配電線・架空送電線事業」を当社に、「地中及び海底送電線事業」を古河電気工業株式会社に譲渡する旨の「株式会社ビスキャスの事業再編及び終息に関する合意書」を締結しました。当該事業再編及び終息に伴う臨時損失6,358百万円は、主に事業譲渡により発生が見込まれる事業譲渡損及び株式会社ビスキャスの在外子会社の整理・売却により発生が見込まれる貸倒損失・持分譲渡損です。

(連結包括利益計算書関係)

※その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
その他有価証券評価差額金 当期発生額 6,235百万円 △5,615百万円
組替調整額 △122 △2,180
 税効果調整前 6,113 △7,795
 税効果額 △1,620 2,386
 その他有価証券評価差額金 4,493 △5,409
繰延ヘッジ損益 当期発生額 173 △24
 税効果調整前 173 △24
 税効果額 △50 11
 繰延ヘッジ損益 123 △13
為替換算調整勘定 当期発生額 18,439 △16,416
組替調整額 - 102
 税効果調整前 18,439 △16,314
 税効果額 49 -
 為替換算調整勘定 18,489 △16,314
退職給付に係る調整額 当期発生額 △1,130 △6,763
組替調整額 1,845 1,879
 税効果調整前 714 △4,883
 税効果額 △501 698
 退職給付に係る調整額 213 △4,185
持分法適用会社に対する持分相当額 当期発生額 912 △755
 組替調整額 △63 247
 持分法適用会社に対する持分相当額 849 △508
 その他の包括利益合計 24,169 △26,431

(連結株主資本等変動計算書関係)

当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

1. 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項

当連結会計年度期
首株式数(千株)
当連結会計年度増
加株式数(千株)
当連結会計年度減
少株式数(千株)
当連結会計年度末
株式数(千株)
発行済株式 普通株式 360,863 - - 360,863
合計 360,863 - - 360,863
自己株式 普通株式(注)1,2 51,738 9,589 0 61,327
合計 51,738 9,589 0 61,327

2. 配当に関する事項

(1)配当金支払額

(決議) 株式の種類 配当金の総額
(百万円)
1株当たり
配当額(円)
基準日 効力発生日
平成27年6月27日
定時株主総会
普通株式 1,082 3.5 平成27年3月31日 平成27年6月29日
平成27年10月29日
取締役会
普通株式 1,221 4.0 平成27年9月30日 平成27年12月2日

(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの

(決議) 株式の種類 配当金の総額
(百万円)
配当の原資 1株当たり
配当額(円)
基準日 効力発生日
平成28年6月29日
定時株主総会
普通株式 1,198 利益剰余金 4.0 平成28年3月31日 平成28年6月30日

(連結キャッシュ・フロー計算書関係)

※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
至 平成27年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
現金及び預金勘定 35,745百万円 34,961百万円
預入期間が3か月を超える定期預金 △2,408 △2,870
現金及び現金同等物 33,336 32,091

※2 当連結会計年度に株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳

株式の取得により新たにAFL IG,LLC を連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の内訳並びにAFL IG, LLC 株式の取得価額と取得のための支出(純額)との関係は次のとおりです。

流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
非支配株主持分
2,807百万円
13,755
△791
△2,650
△1,747
AFL, IG, LLC株式の取得価額
現物出資した当社の連結子会社株式の再評価額
AFL, IG, LLC現金及び現金同等物
11.372
△2,834
△126
差引:AFL, IG, LLC取得のための支出 8,411

(リース取引関係)

ファイナンス・リース取引(借主側)

所有権移転外ファイナンス・リース取引

5年間の財務データ(連結経営指標)

回次 第164期 第165期 第166期 第167期 第168期
決算年月 平成24年3月 平成25年3月 平成26年3月 平成27年3月 平成28年3月
売上高(百万円) 509,081 491,118 590,980 661,510 678,528
経常利益(百万円) 9,156 1,279 13,839 21,082 24,629
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)(百万円) △6,232 3,049 3,328 12,201 11,317
包括利益(百万円) △6,594 26,105 15,098 37,493 △13,881
純資産額(百万円) 184,235 204,771 207,242 234,527 217,981
総資産額(百万円) 489,479 528,900 537,281 577,567 552,678
1株当たり純資産額(円) 478.06 558.20 589.79 707.09 662.93
1株当たり当期純利益金額又は当期純損失金額(△)(円) △17.28      8.65 9.99 37.93 36.98
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(円) - - - - -
自己資本比率(%) 35.21 36.04 35.94 37.85 35.93
自己資本利益率(%) △3.52 1.68 1.74 5.93 5.43
株価収益率(倍) - 33.86 47.24 13.89 14.33
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 37,019 22,554 31,020 20,643 48,274
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) △29,157 △56,077 △28,881 △26,071 △37,283
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) 1,688 12,204 △6,833 △4,366 △9,932
現金及び現金同等物の期末残高(百万円) 59,083 42,250 39,336 33,336 32,091
従業員数(人) 50,463
(5,601)
52,409
(5,100)
53,409
(7,795)
52,452
(13,182)
54,114
(12,705)