CSR

〔ISO26000 中核主題〕 消費者課題

当社グループは、グループの品質方針「フジクラ　クオリティ方針」を掲げて、“お客様の視点に立って、お客様の信頼に応える”品質管理を指向しています。当社グループの品質管理活動は製品品質だけに着目するのではなく、さまざまな業務プロセスの質をも対象としています。これは日々の活動によって、製品を生み出す業務の質が製品品質として作り込まれていくというポリシーに基づくものです。

当社グループは、2013年度より社内カンパニー制を導入し、縦軸での管理を強化しました。品質に関するKPIを設定し、監査基準の統一化を図りました。また、このKPIは品質状況の月次のフォローアップにも活用しています。当社グループは、「品質は企業の総合力」としてとらえ、営業・開発・設計・製造・間接部門が一体となって“お客様の視点に立った”品質管理活動を進めています。

当社各事業部、国内・海外グループ会社は、ISO9001をベースに事業に適した品質マネジメントシステム（QMS）を構築し運用しています。また、品質保証担当役員を委員長とした全社品質保証委員会を定期的に開催し、全社方針や品質目標、品質KPIの決定、品質に関する全社的な諸問題に対する審議・決定及び意見交換を行っています。さらに当社グループでは、社内品質保証監査によって各社内カンパニー及びグループ会社に対して、モノづくりの改善状況・QMSの運用状況を監査しています。

クレームは、お客様にとって最も望ましくないことです。その低減は企業経営の重要項目として継続的に取り組んでいます。当社グループでは製造の多くを国内・海外のグループ会社で行っており、発生したクレームの再発防止のためにグループ会社と連携をとって原因究明、対策を実施しています。2013年度の社内カンパニー制導入に伴い、品質に関するKPIを導入し、統一基準の下で、当社グループ全体の品質実績を捉え、改善に取り組めるよう にしました。KPIの一つとして設定しているクレーム損金について過去五年間のトレンドを2010年度を100としてグラフで示します。2014年度は、タイ国のFETL社が洪水被災から復活し、生産量が増加したため、損金は若干上昇しました。当社グループでは、重大クレームが発生した場合、適時、品質保証担当役員、経営者に報告するとともに、必要に応じて特別編成チームによる原因追求を行うな ど、お客様への影響を最小限にすべく迅速な処置を行っています。私たちは、今後も「重大クレームゼロ」を目標に品質保証活動を推進していきます。

当社グループは、消安法で規定される「製品事故」が発生した場合には、経営者並びに関係官庁等に報告すると共に最優先で対応できる体制を取っています。当社グループにおいて、製品の安全性は極めて重要な事項であり、「製品事故」はあってはならないことです。私たちは、再発防止・未然防止の観点から、製品 安全リスクアセスメントツールを活用し、設計プロセス、製造プロセスを中心に製品安全活動を進めています。また、当社及びグループ会社に対して「製品安全」活動に有効な「R-Map手法」の活用支援を継続して行なっています。

当社グループでは、人財育成計画の一つとして入社年次に合わせ若手技術者を対象とした品質管理教育を実施しています。「すぐに使える」を合言葉に教育内容を随時見直し、実践に役立つ品質管理の基礎能力の獲得を目指しています。研究開発部門では、職務上必須事項と位置づけ、新入社員から統計的品質管理教育を行なっています。

当社グループでは国内外のあらゆる拠点で、GFPS活動をはじめとする諸改善活動を展開し、製品不良の削減はもとより、業務の効率化や質的向上に努めています。また、改善活動の成果を発表する「グローバルフジクラ改善発表大会」を定期的に開催し、活動の相互研鑽を図っています。2014年度は、4回開催しました。この改善活動は製造部門のみならず、研究開発部門、営業部門やスタッフ部門などグループ全体としての取り組みを展開しています。

従来のQCサークル大会やG-FPS改善発表大会を「グローバルフジクラ改善発表大会」に統一し、年4回開催しています。これまで海外チームの日本での発表は年1回でしたが、グローバルフジクラ大会となり、年4回の参加が可能になりました。海外のグループ会社では、“Let's go to Japan“を合言葉に選考会が盛り上がっています。