安全衛生活動
安全衛生活動
「安全は全ての基本であり、大切な企業基盤である」との安全衛生基本方針に基づき、グループ全体での安全衛生活動を推進しています。
2013年度につきましては、労働災害ゼロを目指し安全文化の継承に安全ルールの遵守と安全意識の強化に重点を置いた活動の展開を図りました。具体的方策としては、①安全パトロールの励行、②安全衛生教育・訓練の充実、③危険予知(KY)活動の充実、④5S活動の徹底、を中心に経営陣と全社員が一丸となり安全衛生活動に取り組んだ結果、グループ災害件数は前年より2件減少しています。
また、災害リスクのさらなる低減を目指し、2009年度より労働安全衛生マネジメントシステムの構築の検討を行い、2010年度よりフジクラ各事業所の安全衛生計画を中心に運用を開始しています。2013年度は国内グループ会社に今後の展開を見据えた仕組みの説明等を実施しています。
フジクラグループ安全衛生基本方針
安全はすべての基本であり、大切な企業基盤です。フジクラグループの経営ならびに全ての従業員は事業活動を進めるにあたり安全・法連遵守を優先し、安全で働きやすい職場環境の実現と心身の健康保持推進に取り組みます。
具体的活動内容
2013年度安全衛生活動の方針・スローガン
2013年度がスタートするにあたり、グループ全社へ社長名で「安全に関するメッセージ」が発信されました。そのメッセージには、当社グループは、「安全」は企業のあらゆる活動の中の基盤であると同時に何より優先されるべきことであること、また、2013年度の安全スローガン及び具体的な取り組み7項目が示されています。
2013年度年度安全スローガン
「トップの意識と全員の取り組みでゼロ災害の達成を!」
具体的な取り組み7項目
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トピックス
◆FETL社(タイ国)とFATL社(タイ国)、「事故ゼロキャンペーン2013」で受賞
タイ国のFETL社及びFATL社は、タイ国労働厚生省が主催する「Zero Accident Campaign 2013(災害ゼロキャンペーン2013)」で今年も金賞と銀賞を受賞しました。この賞は、長年に亘り休業災害や無事故の企業に与えられるものです。これもタイ国における当社グループの積極的な安全衛生活動への取り組みが、このような成果へと結びついたものです。
金賞は、FETL社のN1、L1、P1の3工場とFATL社
銀賞は、FETL社のN2工場
【注】
◆FAE社(スペイン)の安全ポスター
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【注】
主な活動
安全集会
年度当初や全国安全週間等に事業所全員集会を開催し、事業所トップによる安全確保に向けた決意表明と全員参加の意識付けを図っています。特に、全国安全週間時には、役員が各事業所で社長メッセージを代読するとともに安全確保に向けた取り組み強化の要請を行っています。
リスクアセスメント
労働災害の発生は、職場環境にあるリスクが顕在化したものと考えられます。見えないリスクを把握し、改善することが安全な職場環境の実現につながることから、危険性・有害性を摘出・評価し、除去または低減するリスクアセスメントに着手し、職場に潜む危険の芽を摘む活動を展開しています。また、この一連の活動を通じて、一人ひとりの安全意識を高める教育にもなっています。
KY(危険予知)活動
一人ひとりの危険に対する感受性を高め、ヒューマンエラーによる災害を防止するため、作業の中に潜む危険性の摘出と対策について話し合うKYTを日常的な職場の小集団活動として取り組んでいます。
構内運搬車輌の点検と教育
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作業経験のない人や浅い人に対する教育
作業手順に始まり、設備や作業の安全ポイント集、やってはいけない作業集を中心に現場でマンツーマン教育を実施しています。その後のフォローとして、安全衛生委員等による職場パトロールで、「この設備、この作業の安全ポイントは何?」「やってはいけない作業は何?」等と直接確認するとともに、必要に応じて指導しています。
交通安全指導
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メンタルヘルス・ケア研修
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健康づくり
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健康増進疾病予防プログラムと新組織発足
当社グループは、「社員の健康は会社の資源」という理念のもと経営層、社員、健康保険組合が一体となって、健康増進・疾病予防活動に取り組んでいます。従来の健康の考え方は「病気が見つかったら対処する」というものでしたが、健康な人を含む全社員が「病気を予防する」という考え方に変革し、社員一人ひとりが積極的に健康増進・疾病予防するためのプログラムを開発・運用しています。具体的には、社員の方々の健康リスクを健康診断等のデータを元に高リスク層、中リスク層、低リスク層、健康層の4段階に階層化し、高リスク層のみ等の一部の方々を対象とした疾病予防活動ではなく健康な方を含めた全リスク階層(全社員の方)に各々の健康リスクに応じた健康増進・疾病予防プログラムを提供しています。まず高リスク層の方々は、すでに健康状態が悪化している方々ですので、この先さらに悪化させず健康状態を改善するための重症化防止プログラムを提供しています。また、中リスク層には、状態悪化の所見がある方を対象に、キャンペーンコール等の情報提供の実施をしています。そして、低リスク層の方、例えば普段、多量の飲酒をされる生活習慣をお持ちで、肝機能が悪化傾向にあるような方には、グループワーク形式の節酒プログラムを提供しています。さらに、健康上の問題が顕在化していない健康層の方々については、健康活動を楽しくできるように、歩行ラリー等のイベントの開催や、個人に即した健康情報の提供等を行っています。これらの活動は、2012年度に一部地区を対象に試運用したものをリファインして、2013年度に全社展開を完了しました。この全社展開完了をもって、健康増進・疾病予防プログラムを開発、運用する専門組織として、2014年1月、人事・総務部健康経営推進室として発足させました。
厚生労働省健康局長優良賞を受賞
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健康経営
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「フジクラグループ健康経営宣言」の制定
当社グループは、2014年1月1日に「フジクラグループ健康経営宣言」を発表しました。これまでも社員の健康の重要性は、折にふれ発信してきましたが、「社員が活き活きと働いている会社・グループ」をゴールとして、より一段の健康増進・疾病予防活動の推進を遂行していくにあたり、グループとして「健康経営宣言」を制定したものです。「健康宣言」を行っている健康先進企業は他にもありますが、経営の視点からの「健康経営宣言」を行っている会社は、当社以外にまだありません。この宣言の中には、経営資源としての社員の健康の重要性と個人の自発的な健康活動への積極的支援や組織的な健康活動の推進を明記し、これらの施策を会社として強力に推進していくことを明言しています。これを機に、人事・総務部内に新しく健康経営推進室を新設し、さらに新しく健康推進体制を構築し健康増進・疾病予防活動を健康保険組合や医療スタッフとの協働により、一層の効率化を図ります。また、経営視点から健康増進・疾病予防プログラムの展開し、疾病の予防に重点を置いた活動を推進して、社会に先駆けた日本の健康経営モデル企業として社会に貢献してまいります。
フジクラグループ健康経営宣言
フジクラグループは、社員の健康を重要な経営資源の一つであると捉え個人の自発的な健康活動に対する積極的な支援と、組織的な健康活動の推進で、「お客様からは感謝され、社会から高く評価され、社員は活き活きと仕事をしている」企業グループを目指します。
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「TABLE FOR TWO(テーブル・フォー・トゥ)」への参加
「TABLE FOR TWO(TFT)」とは、飢餓や栄養不足に悩む途上国と肥満や生活習慣病に悩む先進国の食の不均衡を同時に解消しようと、NPO法人TABLE FOR TWO Internationalが取り組む日本発の社会貢献活動です。TFTプログラム対象のヘルシーメニューを購入すると、1食につき20円の寄付金がTFT事務局を通じて開発途上国の子供の学校給食になります。20円というのは開発途上国の学校給食1食分の金額と言われていますので、先進国で1食たべるごとに途上国の子供たちに1食プレゼントされるという仕組みです。
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OSHMSの取り組み
2009年度より災害リスクのさらなる低減を実現するため、安全衛生活動を組織的、かつ継続的に実施する仕組みとしてOSHMSの導入の検討し、2010年度より運用を開始しています。2010年度には事業所相互による進捗の確認や仕組みの見直し等を実施し、事業所内での浸透を進めてきました。現在、グループ全体への取り組みとして展開中です。
※OSHMS:労働安全衛生マネジメントシステム
交通安全講習会
交通安全週間の取り組みの一環として、各事業所において地域の警察署交通課に依頼し従業員を対象とした交通安全の講話を実施しています。講話やDVD視聴あるいは体感研修を実施し交通安全に対する認識を深め、通勤や業務で運転する従業員の安全意識の高揚につなげています。
大震災に備え防災訓練
当社事業所やグループ会社では、東日本大震災での経験を踏まえ、近く起きると想定されている南海トラフ巨大地震や首都直下地震などの巨大地震に備えて防災訓練を実施しています。事業所等はロケーションがそれぞれ違うため事業所独自に災害を想定し、社員のための効果的な避難行動等の訓練を実施しています。日頃の継続的な訓練の実施が重要であり、今後も取り組みを続けていきます。
グループ災害対策本部訓練
このシミュレーション訓練は、毎年行われます。
フジクラ本社防災訓練
10月15日、フジクラ本社では、当社グループの災害対策本部のシミュレーション訓練を行ないました。訓練の想定は、「東海地震・南海地震の同時発生によるマグニチュード8の大地震」です。この想定の下で人命救助と事業継続課題に加え、危機対応能力の向上と不測の事態にも代行できる体制作りをめざしました。訓練の最後には、専門家による評価も行なわれ、BCPのさらに改善に向けたチェック・アクションを確認しました。
これに先立ち9月19日には、東京湾北部地震、本社被災を想定とした本社災害対策本部訓練を行いました。本社の全社員を対象とした安否確認システムも行ないました。
10月18日、フジクラ本社地区は、当社全部門及び本社地区関係会社を対象に避難訓練と負傷者の応急手当の訓練を行ないました。
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階段避難用車椅子の講習会
南海トラフ巨大地震や首都直下型地震など巨大地震が近い将来に起きることが予測されています。そのような大地震ではエレベーターが緊急停止して使えなくなります。その非常時に、身体が不自由な方や歩行が困難な方、負傷している方などをエレベーターを使わずに、高いビルの上階から階段を使って建物外へと避難させる必要があります。
10月15日、当社本社では、防災訓練の一環として、非常時に身体が不自由な方など自立歩行ができない方々を階段を使って安全・迅速に降ろして、建物外へと避難させるための「階段避難用の車椅子」の社員講習会を実施しました。講習会では、各フロアから代表が集まり、取り扱いの説明を受けた後、社員が実際に階段を使っての実地訓練を交代で行ないました。
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佐倉事業所防災訓練
9月20日、佐倉事業所は、予想される巨大地震に備えた防災訓練を事業所全体で実施しました。この防災訓練は、「事業所全体の避難訓練」と「各部単位で行なう自主訓練」の2つです。
各職場単位で行なう訓練では、35部門がそれぞれ職場で決めた取り組み課題に沿った訓練を消防署員の協力の下で行ないました。訓練には、煙訓練、消火栓の操作、AEDの操作、被災者の搬送、応急措置、土嚢積み、簡易トイレ作り等々があります。
災害発生時は、社員一人ひとりの防災や減災への高い意識が必要だといわれています。今回の訓練を通して、事業所全社員の高い防災意識の醸成が図られました。
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鈴鹿事業所防災訓練
鈴鹿事業所では、10月11日、大地震を想定した総合防災訓練を実施しました。防災訓練では、事業所全社員が、一次避難、二次避難、本部報告、迅速な行動での三次避難場所に集合する訓練を行いました。また、負傷者の救護訓練や消火器の操作訓練、地元鈴鹿市消防署との合同放水消火訓練を行いました。私達は、今回の大地震を想定した総合防災訓練を通して、改めて日頃から防災意識を持つことの大切さを実感しました。
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沼津事業所防災訓練
沼津事業所は、9月19日、近く起きると予想されている東海地震による津波を想定した防災訓練を実施しました。事業所は、海抜8.5mという場所にあることから、火災の予防および地域に対する二次災害の防止といった初期処置中に大津波警報が発令されたことを想定した訓練を実施しました。今回の防災訓練には事業所社員180名が参加しました。
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石岡事業所防災訓練
石岡事業所は、まだ残暑が厳しい9月6日、地元石岡消防署の立会の下、防災訓練を行ないました。訓練では、大地震を想定し通報、避難、救助、消火栓や消火器を使った消火訓練を行いました。今年で事業所11回目となる防災訓練では、参加した社員のキビキビした訓練が行なわれ、訓練終了時に消防署より「良い訓練ができていたのでこれを繰り返して、体で覚えて下さい」との講評でした。
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第一電子工業防災訓練
第一電子工業は、来るべき巨大地震に備えた防災・減災訓練を実施しました。訓練は、「震度6の地震が襲い2分間揺れ、避難」の想定の下で行われました。巨大地震がいつ来てもおかしくないといわれていますので訓練に参加した社員達は、真剣そのもので取り組みました。避難訓練後は、消火器操作による消火訓練と消防隊による放水訓練も行ないました。
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西日本電線防災訓練
西日本電線は、9月12日、想定のレベルで震度5強の防災訓練を実施しました。近い将来起きると予測されています大地震の「南海トラフ巨大地震」※は、マグニチュード9クラスの巨大地震です。当社は、駿河湾沖から九州東方沖まで広がる南海トラフに近く、この大地震は、広域にわたり大きな被害が想定がされていますので、訓練を行なう社員も真剣そのものです。今回の防災訓練は、避難訓練、放水訓練、消火器訓練、さらに地元大分市消防局の「地震体験車」による震度7の体験訓練などです。「地震体験車」による震度7の体験は、巨大地震の怖さを実際に体感出来、社員の防災意識はさらに高まりました。
※南海トラフ巨大地震は、日本列島の太平洋沖「南海トラフ」沿いの広い震源域で連動して起こると言われているマグニチュード9クラスの巨大地震です。「南海トラフ」は、静岡県の駿河湾から九州東方沖まで続く深さ4000メートル級の海底の溝(トラフ)で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む境界にあたり、その総延長は約770キロメートルになります。
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