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CSR報告書

フジクラグループCSR報告書2013
〔ISO26000 中核主題〕 人権、労働慣行

安全衛生活動

フジクラグループ安全衛生基本方針

安全はすべての基本であり、大切な企業基盤です。フジクラグループの経営ならびに全ての従業員は事業活動を進めるにあたり安全・法連遵守を優先し、安全で働きやすい職場環境の実現と心身の健康保持推進に取り組みます。

具体的活動内容

「安全は全ての基本であり、大切な企業基盤である」との安全衛生基本方針に基づき、グループ全体での安全衛生活動を推進しています。

2012年度につきましては、労働災害ゼロを目指し安全文化の継承に重点を置いた活動の展開を図りました。具体的方策としては、①安全衛生教育・訓練の充実②危険予知活動の充実③機械設備の本質安全化④心とからだの健康づくり活動を中心に経営陣と全社員が一丸となり安全衛生活動に取り組んだ結果、グループ災害件数は前年比4割減となりました。 また、災害リスクのさらなる低減を目指し、2009年度より労働安全衛生マネジメントシステムの構築の検討を行い、2010年度よりフジクラ各事業所の安全衛生計画を中心に運用を開始しております。2013年度からは国内グループ会社に展開をしていく体制で進めています。

労働災害発生状況

2013年度安全衛生活動方針スローガン

「トップの意識と全員の取り組みでゼロ災害の達成を!」

具体的活動内容

〈トピックス〉

タイ国FETLのランプーン工場等「Zero Accident Campaign」で最優秀賞を受賞

9月3日、タイ国労働省主催の「Zero Accident Campaign 2012」においてFETL(Fujikura Electronics(Thailand) Ltd.)ランプーン工場及びナワナコン第2工場が金賞、プラチンブリ工場が銀賞を受賞しました。ランプーン工場の無事故記録7、033万man hoursは、タイ国での最長の安全記録です。この受賞は、FETLの安全委員会を中心に進めている安全意識向上教育、事故再発防止活動、全員参加によるKYT運動など社員が積極的に活動した成果です。この受賞を機に、FETL全体で安全意識をさらに高めて無事故記録を伸ばします。

タイ国労働大臣から賞を受けるランプーン工場のカニタさん(左)

タイ国労働大臣から賞を受ける
ランプーン工場のカニタさん(左)

受賞したFETLの社員

受賞したFETLの社員

表彰状

表彰状

主な活動内容

安全集会

年度当初や全国安全週間等に事業所全員集会を開催し、事業所トップによる安全確保に向けた決意表明と全員参加の意識付けを図っています。特に、全国安全週間時には、役員が各事業所で社長メッセージを代読するとともに安全確保に向けた取り組み強化の要請を行っています。

リスクアセスメント

労働災害の発生は、職場環境にあるリスクが顕在化したものと考えられます。見えないリスクを把握し、改善することが安全な職場環境の実現につながることから、危険性・有害性を摘出・評価し、除去または低減するリスクアセスメントに着手し、職場に潜む危険の芽を摘む活動を展開しています。また、この一連の活動を通じて、一人ひとりの安全意識を高める教育にもなっています。

KY(危険予知)活動

一人ひとりの危険に対する感受性を高め、ヒューマンエラーによる災害を防止するため、作業の中に潜む危険性の摘出と対策について話し合うKYTを日常的な職場の小集団活動として取り組んでいます。

危険体感塾

構内運搬車輌の点検と教育

フォークリフト等の運搬車輌については、法に基づく日常点検・定期点検はもちろんのこと、構内通路に全車両を集め、点検・整備状況をチェックする一斉点検も実施しています。また、急ブレーキ、急ハンドル、車輌の内輪差、死角などの危険体験を通じて、車輌の特性や安全運転、または歩行者側の理解を深め、危険予測・危険回避能力を高める教育を実施しています。

作業経験のない人や浅い人に対する教育

作業手順に始まり、設備や作業の安全ポイント集、やってはいけない作業集を中心に現場でマンツーマン教育を実施しています。その後のフォローとして、安全衛生委員等による職場パトロールで、「この設備、この作業の安全ポイントは何?」「やってはいけない作業は何?」等と直接確認するとともに、必要に応じて指導しています。

交通安全指導

事業所の通勤はマイカー通勤が多いことから、朝の通勤時間帯に事業所周辺や駐車場入り口等で、シートベルトの着用、右左折の方向指示器、そして駐車場への進入速度など、各職場持ち回りで交通指導を行っています。また、「人のふり見て我がふり直せ」ということわざ通り、注意・指導する側にとっても生きた交通安全教育になっています。

メンタルヘルス・メンタルヘルス研修

管理監督者を対象に、メンタル不全の症状や成り立ち、早期発見の方法、メンタル不全者への対応等の研修を実施しています。また、どの程度ストレスを受けて、どの程度ストレスによって心身の状態に影響が出ているのかを自分で評価できるストレスチェックを社内イントラネットに開設するなど、心の風邪とも言われるメンタル不全は早期発見・早期治療が重要であるとして「気付き」に重点を置いた取り組みを進めています。また、プライバシーの保護を前提に、心の悩みを相談できるよう、産業医・保健士による診療所での相談窓口や産業カウンセラーによるカウンセリング窓口も設けるなど、サポート体制の整備も進めています。2012年度は健康診断の実施と合わせて従業員のストレスチェックテストを実施し、個人へのフィードバックと全体の傾向から対策を実施し、研修計画に反映しています。

健康づくり

自らが健康度や疾病リスクを知り、自主的な健康づくりのベースとなる定期健康診断は、法定検査項目に当社独自の検査項目を加えて実施しています。付加検査項目には社会的に問題となっている生活習慣病の早期発見を目的とした検査項目を加えるとともに、発症リスクの高い因子を多く有する社員に対しては指導するなど、予防管理や一人ひとりの健康意識の向上に向けた取り組みを展開しています。また、「健康増進法」や「職場における喫煙対策のガイドライン」に基づき、受動喫煙(室内またはこれに準ずる環境において、他人の煙草の煙を吸わされること)を防止するため、喫煙室を設置しています。

あいさつ運動

健康増進プログラム

当社は、社員の健康増進及び疾病予防の一環として、これまでの健康づくりの活動をさらに発展させ、社員自らが健康状況や疾病リスクを知って自主的に健康維持活動が行なえる「健康増進プログラム」を全社員を対象にスタートさせました。当社が開発したこの「健康増進プログラム」は、社員がこれを活用することで健康の維持増進を図ることが出来ます。その結果、自らのQOL(Quality of life:生活の質)の向上や生産性の向上、労働災害の低減等を実現させて、社員が活き活きと仕事をする、そのような企業の姿を目指しています。

当社の開発した「健康増進プログラム」の内容は、社員がID機能付きの歩数計を携帯して毎日の歩数を計ることに加えて、各職場内に体組成計(体重、筋肉量や脂肪量等が測定できる機器)や血圧計を設置し、日々の体の変化を社員自らが知ることで健康の維持管理に役立てられるというものです。またこのプログラムでは、身体の不調や不安を感じた社員が気軽に利用可能な簡易測定器(疲労度測定や睡眠状態の測定、血糖・尿糖測定器など)も揃えています。また、それらの測定データは、個人専用のWebサイトで過去のデータやトレンドをグラフなどで確認することができます。さらに、各自の定期健康診断結果の閲覧や最新の健康に関するトピックスなど社員が健康を意識した生活に対応するための情報も提供しています。また先日、社員が日々の健康活動を楽しく行えるように、ウォーキングラリーキャンペーンを開催しました。初回のウォーキングラリーは、イタリアを3ヶ月かけて周遊するバーチャルコースの設定で、完歩者にはイタリアを感じられるような賞品も提供するなどの企画で多くの社員の参加がありました。当社は、今後も、この「健康増進プログラム」を充実させて社員が健康の維持増進を積極的に進めることができるような環境整備に取り組みます。

血圧測定

体組成測定

疲労度測定

測定結果の一括把握

OSHMSの取り組み

2009年度より災害リスクのさらなる低減を実現するため、安全衛生活動を組織的、かつ継続的に実施する仕組みとしてOSHMSの導入の検討し、2010年度より運用を開始しています。2010年度には事業所相互による進捗の確認や仕組みの見直し等を実施し、事業所内での浸透を進めてきました。現在、グループ全体への取り組みとして展開中です。
※OSHMS:労働安全衛生マネジメントシステム

交通安全講習会

交通安全週間の取り組みの一環として、各事業所において地域の警察署交通課に依頼し従業員を対象とした交通安全の講話を実施しています。講話やDVD視聴あるいは体感研修を実施し交通安全に対する認識を深め、通勤や業務で運転する従業員の安全意識の高揚につなげています。

大震災に備え防災訓練

各事業所では東日本大震災を踏まえ、また近く起きると予想されている南海トラフ巨大地震や首都直下地震に備えて対策して防災訓練を実施しています。事業所それぞれにロケーションが違うため、事業所独自に災害を想定し、効果的な避難行動の訓練を実施しています。日頃の継続的な訓練が重要であり、今後も取り組みを続けていきます。

首都直下地震など巨大地震に備えて

本社のある東京都の深川地区は、社員全員が参加して首都直下地震などの巨大地震に備えた訓練を行いました。

佐倉事業所 防災訓練

佐倉事業所は、震度5強の地震発生を想定し、第一次避難、第二次避難、第三次避難訓練を行い、すべての部署から人員、災害状況を本部へ報告する避難訓練を行ないました。自主訓練では、地元消防署の煙体験装置を約700名の社員が体験しました。

煙体験

集合風景

沼津事業所 防災訓練

沼津事業所では、将来発生が予測されている東南海地震等の大規模地震に備え、沼津地区地震防災計画に基づき、地震による人命の安全、火災の予防、設備の保全及び地域に対する二次災害防止などの訓練を毎年実施しています。沼津事業所は駿河湾からも近く、敷地は海抜8.5mという場所にあることからも、津波災害を新たなリスクとして取り上げ訓練を実施しています。2012年度は実効性のある取り組みとして社員が業務に従事している一番近い建物の高所に避難する訓練を行いました。

二次災害防止処置

二次災害防止処置

鈴鹿事業所 防災訓練

鈴鹿事業所は、大地震を想定した総合防災訓練を実施しました。負傷者救護訓練や消火器による消火訓練、また鈴鹿南消防署と自衛消防隊と合同で放水消火訓練を行いました。

鈴鹿事業所 防災訓練