CSR

〔ISO26000 中核主題〕 環境

当社グループでは、生産拠点における生産性エネルギー原単位を前年度対比で生産性▲3.5％、オフィス▲1.5％の改善目標に取り組んだ結果、CO₂排出量は国内外の当社グループ全体で2009年度比▲36,156　【CO₂-t】（▲9.6％）の削減となりました。

これは主に国内では排出量が5.0％増加した反面、タイでは洪水後エネルギー使用量が▲19.5％低下していることによります。又、グループ全体のCO₂排出量の売上高原単位は69.5【CO₂-t/億円】で、2009年度対比▲7.1％の削減となりました。

前年度対比では、国内では電力会社のCO₂排出係数の変動の影響を受けてCO₂排出量が15.4％増加しました。海外ではタイの事業の復興及び中国の情報通信事業の立ち上がりに伴い3.5％増加しました。

13年度は、引き続き国内で生産性は毎年▲3.5％、オフィスは同▲1.5％、海外では各▲1％のエネルギー原単位の改善によるCO₂の削減に取り組みます。

2010年度から導入したECOPASS（環境情報収集システム）を2012年度はグループ海外拠点での運用が定着し、エネルギー使用量の見える化に活用しています。

又、省エネ事例など拠点間の情報の共有化を進めると共に、環境調査や省エネ担当者の拠点訪問による省エネ実施状況のチェックなどによりエネルギー消費の削減を積極的に進めています。

2012年度は、夏の暑さに加えて、原発問題から夏季の電力不足などの懸念から、私たちは4月からグループを挙げて猛暑対策、酷暑対策に取り組みを開始し、事業所や家庭向けにグリーンカーテンの苗（朝顔、琉球朝顔、ゴーヤ、パッションフルーツなど）を配布して、グリーンカーテン設置のキャンペーンを実施しました。また、高さのあるビルでは構造上、グリーンカーテンの設置が難しいために、日除け用のネットを張り、グリーンカーテンに代わる対策としました。グループ会社でもグリーンカーテン（緑のカーテン）の作付面積を増やし、ゴーヤや朝顔、ミニトマト、キュウリなどを地植えやプランターで植え付けました。その結果、暑い夏本番では、グリーンカーテン効果で室温を3～5℃下げることができました。グリーンカーテンは室温を下げるだけでなく緑色が目にやさしく癒しの効果もあり、またゴーヤなどの実は希望者に配布するなど、社員には好評でした。

当社の本社ビルは1990年の竣工ですが、空調熱源設備に当時はまだ珍しかった氷蓄熱方式を採用した省エネに配慮した先進的な空調設備でした。また、2011年夏の電力制限令の際にはこの設備を最大限に活用してピーク電力の削減で社会に貢献しました。今回、稼動22年が経過した為、老朽化に伴う更新をおこないましたが、新しい設備でも氷蓄熱方式を採用すると共に、高効率チラーとのハイブリッド運転による夏期ピーク電力の低減と、更なる省エネを目指した空調システムとして2013年3月に稼動しました。

当社グループでは、社会的責任ある企業グループとして夏季の省エネやクールビズ、また冬季のウォームビズに対する積極的な取り組みを進めています。私たちは、エネルギー全般の使い方を見直しながら、私たち一人ひとりが低炭素社会の構築に向けたビジネススタイルや家庭でのライフスタイルの変革を通して、オフィスや事業所、また家庭でもできる環境にもやさしい活動を推進することを目指し、キャンペーンを推進しています。2012年度もこれらのキャンペーン活動が推進され、ほぼ定着しつつあります。

当社グループは原子力発電所の停止に伴う2012年夏期の政府・電力会社の節電要請に積極的に協力しました。関西電力管内、九州電力管内の各拠点では2010年夏のピーク電力実績を基に設定した各拠点のピーク電力上限目標の遵守に努力しました。また、計画停電への対応準備も行いました。その他の電力会社管内の拠点もピーク電力を自主設定して遵守に努力した結果、ほぼ全ての拠点で目標をクリアすると共に使用電力量の削減も達成しました。

主な対策は以下の通りです。

当社及びグループ会社は、環境省が進めている「チャレンジ25キャンペーン」の活動の一つである「ライトダウン」キャンペーンに今年も参加し、今回で4年目となりました。参加したのは、当社の本社、事業所、全国の支店・営業所など20数拠点とともに国内や海外の多くのグループ会社です。私たちは、オフィスや事業所などだけでなく社員の家庭でのライトダウンも呼びかけています。

当社グループが実施した「ライトダウン」キャンペーンは、次の3日間です。

私たちは、このキャンペーンに企業グループとして参加することで、節電を通して温室効果ガスの一つであるCO₂の排出削減を行なうとともに、温暖化が進む地球への負荷を少しでも減らしたいと考えています。また活動を通して“人にやさしい、地球環境にもやさしい”の環境意識が、一人でも多くの人に広がっていくことを願っています。