長期的な信頼関係
社会変化への適応
環境
コミュニティ
基本的な考え方
安全衛生管理は全ての活動の基本であり、大切な企業基盤、企業価値そのものです。
フジクラグループの経営者ならびに全ての従業員は、事業活動を進めるにあたり安全を最優先し、安全で働きやすい職場環境の実現と心身の健康保持増進に取り組みます。
フジクラグループ安全衛生基本方針
- 安全衛生に関する法的要求事項及びその他の要求事項を遵守します。
- 安全衛生に関わる具体的な目標を定め、実行・評価し継続的改善に取り組みます。
- 全ての部門でリスクアセスメントを実施し、リスクの低減に取り組みます。
- 心身の健康保持増進を推進し、社員が活き活きと仕事ができるよう職場環境の整備の実施および社員の健康管理を支援します。
- 必要なリソースを投入し、従業員の協議及び参加の上で労働安全衛生マネジメントシステムの継続的改善に取り組みます。
安全衛生活動推進体制
フジクラグループ安全衛生活動は、取締役会がリスクを監督、取締役社長CEOが統括し、EHS統括センターが中心となって、グループガバナンスの強化、安全衛生管理のレベルアップを推進しています 。

「安全を誓う日」の制定
2016年4月に国内関係会社において発生した重大災害に対し、「もう二度と重大な災害をおこさない」という安全に対する強い思いをフジクラグループ社員全員が誓う日として、災害発生日である4月11日をフジクラグループの「安全を誓う日」と制定し、下記の「安全の誓い」を発行しました。毎年同日には フジクラグループ国内外、全てのグループ会社に対し「安全を誓う日」(社長メッセージ)を配信すると共に、"安全の誓い"を唱和することでこの出来事を風化させることなく語り継いでいきます。
安全の誓い
- 私たちは、決して同じ災害を繰り返しません!
- 私たちは、全てにおいて安全を最優先に行動します!
- 私たちは、働く仲間と家族の為に災害の無い職場を実現します!
本質安全化とリスクアセスメント
安全衛生管理では、リスクアセスメントなどのプロアクティブな活動が、労働災害を減らすための重要な活動に位置づけられています。2016年から海外も含めフジクラグループ共通の方法でリスクアセスメント活動を継続しており、事業内容や拠点の規模などに関係なく、一体感を持った活動として定着してきました。抽出されたリスクに対しては、本質安全の考え方を軸にリスク低減活動を実施しています。また、すべてのリスクをデータベースシステムにて管理、分析し、低減活動の推進に活用しております。集計開始当初33,000件余りだったリスク数が、2024年3月末時点で52,000件弱(許容可能なリスクとなったものも含む)とおよそ58%増加すると共に、当初低めに見積もられていたリスクを再評価した結果からリスク低減の必要性を認識し、改善につなげるような例も増えています。
今後も活動を緩めることなく潜在的なリスク抽出も強化し、「全てのリスクを許容可能なレベルにする」ことを最終目標として継続的な活動を推進していきます。
労働安全衛生マネジメントシステムの活用
2010年度よりOHSMS(労働安全衛生マネジメントシステム)の運用を開始していましたが、本社と各事業所を統合した枠組みにて、労働安全衛生マネジメントシステム規格(ISO45001 -2018)の認証を2022年度に取得しました。対象者は社員のみならず、各事業所に出入りする全ての関係者(非正規雇用者・請負者・お客様・サービス提供者など)としています。規格の要求事項を各事業の業務改善や効率化などに効果的に取り込むと共に、全ての社員がお互いの危険行動などを積極的に指摘しあえるような相互啓発型の安全文化の構築・醸成に向けて、継続的に改善が進むようにマネジメントシステムを活用しています。
※OHSMS: Occupational Health and Safety Management System
安全衛生活動のスローガン
フジクラグループでは、毎年社内に向けた安全衛生活動のスローガンを掲げ、職場環境の実現と心身の健康保持増進に向けた継続的な改善活動に取り組んでいます。
安全衛生の取り組み
主な活動
グループ会社拠点の安全衛生管理活動や抽出されたリスクの状況確認、各種指導などを目的にEHS統括センターでは国内外のすべての拠点に対し安全衛生巡視を定期的に実施しています。各拠点における活動を漏れなく把握するために、EHS調査票を用いて法令順守状況などの情報を収集する仕組みを開始し、安全衛生巡視にも有効に活用しています。
また、安全文化の醸成を目的にフジクラおよびグループ各社で働くすべての人の安全意識を高める活動、力量アップを図る活動も展開しています。
フジクラグループは全グループ一体となった安全衛生管理の向上を目指して活動していますが、その活動の方向性を合わせるため、トップマネジメントからのメッセージ伝達、災害情報などの各種情報の共有を行うと共に、各拠点の安全衛生管理者による協議の機会として「フジクラグループ安全衛生会議」を年に2回開催しています。
防災活動
基本理念・方針
フジクラグループは、2012年3月、「フジクラグループ事業継続ポリシー」を制定しました。さらにこのポリシーに基づく「フジクラグループ事業継続基本計画」、「本社機能事業継続計画」も併せて制定しています。
フジクラグループ事業継続ポリシー
フジクラグループは、以下の原則に従って、事業継続マネジメントを実践することにより、緊急事態発生時においても事業を継続し、企業としての社会的責任を遂行するとともに、商品とサービスの安定的な提供を実現します。
- グループ社員及びその家族等の生命・安全を第一に守る。
- フジクラグループ一丸となって対応する
- 事業継続に不可欠となる資産を守るため、事前の備えをする
- 社会インフラを担う事業の継続をもって、社会に貢献する
- グローバル・サプライチェーンのなかで、責務を果たす
防災や災害対策強化に向けた各種取り組み
グループ危機対応/防災検討会
フジクラグループの災害対策/危機への備えに関する報告・討議、訓練等を目的とし実施しています。
本社災害対策本部訓練の実施
本訓練は、首都直下地震が発生した際の本社における人命安全・二次災害防止等の活動を担う本社災害対策本部における各班の行動手順を実際にシミュレーションを行い、災害時の体制が有効に機能するかの確認および検証を目的に実施しています。
訓練では、地震発生以降の対策本部各班員の参集からスタートし、各班員の迅速な参集、本部機能に必要な機器を速やかに用意し、対策本部を設置します。各班員が役割に応じた個別手順等、災害時に想定される手順を実際に行動することにより、本部員は自らの役割や手順を確認・習得していきます。
本部においては、社員の安否確認、建物やインフラの状況、周辺の交通状況等の情報を収集し、発生する諸問題への対応策の検討を通じて情報整理の難しさや重要性等を体感し、今後の改善に向けた課題を抽出します。
訓練終了後には、各班より出された課題や反省、次回につながる改善点等を共有のうえ、個別手順書の改善につなげています。
防災訓練の実施
フジクラグループ全体で災害対策として、首都直下型地震など大きな地震を想定した避難訓練を各地で実施しており、防災意識の向上に努めています。
安否確認システムの活動と携帯用防災カードの携行
フジクラは、「社員一人ひとりは、何ものにも替えがたいフジクラグループの大切な財産である」と考えています。この考えの下、フジクラは、近く予想されている南海トラフ巨大地震や首都直下地震など、大きな自然災害に備えた防災・減災へのさまざまな取り組みを行っています。それらの取り組み例として、安否確認システムや携帯可能な防災カードなどがあります。
安否確認システム
フジクラは、2010年から災害時に社員や家族の安否を確認する安否確認システムを導入しています。このシステムにより集約した情報は、速やかに経営トップに報告され、BCPに活用されます。
携帯用防災カード
フジクラは、震災等の大災害から身を守るために防災カードを全社員に配布しています。カードには、大地震発生時にとるべき行動(被災場所別)、防災への備えチェックリスト、安否確認システムへの回答などが記載されています。