環境マネジメント

環境パフォーマンスの見える化

フジクラグループは、環境情報収集システムを使用し、国内外グループ会社よりエネルギー・水・化学物質の使用量、廃棄物量等の環境データおよび環境活動実績の収集を行っています。データの集計・分析結果は、グループ内での共有を通じて、環境負荷状況や低減活動成果の見える化を行っています。

環境教育

本社や事業所、またグループ会社では、全社員を対象にしたeラーニングや新入社員への研修などを実施し、環境活動への理解を深める活動を行っています。

環境監査

フジクラグループでは、国内グループの拠点に対し、環境担当役員・環境管理部門・施設管理部門で構成する監査チームの巡回による環境監査を定期的に実施しています。監査では、設備・廃棄物・危険物などの管理状況、条例や法規制の遵守状況の確認、環境トラブルの是正処置のフォローなど、環境負荷の低減活動を確認し、必要に応じ指導や支援を行い、各拠点の環境保全や管理のレベルアップに努めています。

環境会計

定量的に評価するため、フジクラおよびグループ会社を対象に環境会計ガイドラインに準拠した環境会計を毎年開示しています。このガイドラインを活用することにより、環境保全に関わる費用や効果を把握し、改善効果を評価しています。

コスト

(単位:百万円)

項目 投資内容/取り組み内容 投資 費用
事業エリア内コスト
(公害防止コスト、地球環境保全コスト、資源循環コスト)
排ガス洗浄装置設置費・維持管理費、排水処理装置設置費・維持管理費、LED・Hf照明、フロン回収・破壊、母材製造能力向上、屋根断熱塗装、廃木ドラム再資源化 645.1 2082.8
上下流コスト 有害物質規制情報配信、梱包資材削減費等 0.0 0.6
管理活動コスト ISO審査費用、図書・教育費、展示会出展費用、緑化費、環境測定費等 0.0 610.8
研究開発コスト 環境配慮型製品の研究開発 55.0 359.7
社会活動コスト フジクラ 木場千年の森管理等、事業所周辺の美化活動参加、地域団体への支援、納涼花火大会開催 0.0 2.4
環境損傷対応コスト 大気汚染負荷量賦課金、地震保険等 0.0 49.8
合計 700.1 3106.0

効果(実質的効果のみ、推定的効果は含まない)

(単位:百万円)

公害防止、地球環境保全効果 15.6
資源循環効果 382.8
上下流効果 0.0
管理活動効果 0.0
研究開発 36.8
社会活動効果 0.0
合計 445.3

事業活動に伴う環境影響

2023年度のフジクラおよび国内グループ各社の事業活動を通して環境に与えた主要な影響を示します。

事業活動に伴う環境影響

環境コンプライアンス

法規制を遵守することはもとより、より厳しい自主基準値を設定し、日々の監視、定期的な測定、環境監査などを実施することで、大気や水系への化学物質などの排出を削減しています。また、設備の維持管理を強化し、設備対策などを事前に実施することで、自主基準値を超えることがないよう管理の徹底を図っています。

国内の主な関連法

公害防止体制整備 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律
土地利用 工場立地法・都市計画法
大気汚染 大気汚染防止法、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律
水質汚濁 水質汚濁防止法、下水道法、浄化槽法
騒音・振動・悪臭 騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法
土壌汚染 土壌汚染対策法
危険有害物質 毒物および劇物取締法、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)
従業員の安全 労働安全衛生法(特化則、有機則)、消防法(危険物関係)、高圧ガス保安法
地球温暖化防止 地球温暖化対策の推進に関する法律、エネルギーの使用の合理化等に関する法律、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律
廃棄物 廃棄物の処理および清掃に関する法律、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB廃棄物特別措置法)

環境活動とニアミス収集システム

フジクラおよびグループ会社の環境に関するトラブル情報は、環境トラブル報告規程に従い、迅速に集約し情報の共有により類似トラブルの再発防止を図っています。

フジクラグループ環境管理活動指針

2023年度目標・結果、2024年度環境目標

フジクラグループは、「フジラグループ 2025環境管理活動指針 3版」を策定し、環境管理活動に取り組んでいます。

フジクラグループ2025環境管理活動指針 3版

対象期間:2021~2025年度

分類 環境活動管理指針(2021-2025年度) 対象エリア 2024年度環境目標
CO2の排出 CO2総排出量の削減
CO2総排出量:2025年度において、2020年度比16.5%以上削減
国内
海外
CO2総排出量:2020年度比 13.2%以上削減
生産効率の向上
エネルギー使用量:2025年度において、2020年度比 原油換算5%以上改善
国内
海外
エネルギー使用量:2020年度比 原油換算 4%以上改善
生産効率の向上
エネルギー原単位:2025年度において、2020年度比 5%以上改善
国内
海外
エネルギー原単位:2020年度比 4%以上改善
製品物流効率の向上
製品物流のエネルギー原単位:
2025年度において、2020年度比5%以上改善
国内 製品物流のエネルギー原単位:2020年度比 3%以上改善
水リスク 水リスク低減への貢献
水の使用量原単位:2025年度において、2020年度比5%以上改善
国内
海外
(国内)水の使用量原単位:2020年度比3%以上改善
(海外)水使用量の把握
生物多様性 事業所内自然を有効活用し、生物多様性の拡大に貢献する
地域の自然環境保全活動を推進する
国内
海外
事業所内自然を有効活用
地域の環境保護活動へ参画
資源 投入資源を減らし、資源の効率的な利用を推進する 国内
海外
(国内)再生ドラム使用量:10,000トン以上
(国内)梱包材の削減重量、通い箱の利用重量:現状把握
(国内・海外)上記以外、各拠点にて削減対象を設定し活動する
事業活動に伴う廃棄物排出量の削減
廃棄物排出量原単位:2025年度において、2020年度比5%以上削減
国内 エネルギー使用量:2020年度比 原油換算 4%以上改善
廃棄物ゼロエミッションの達成 国内 エネルギー原単位:2020年度比 4%以上改善
化学物質 化学物質使用量の削減
環境負荷物質(主要PRTR対象物質)の排出・移動量原単位:2025年度において、2020年度比 5%以上改善
揮発性有機化合物(VOC)の大気排出量原単位:2025年度において、2020年度比 5%以上改善
国内 主要PRTR対象物質の排出・移動量原単位:2020年度比 4%以上改善
VOCの大気排出量原単位:2020年度比 4%以上改善
製品・
グリーン調達
環境配慮型製品の拡大
グリーン関連製品登録件数:60件/年以上
グリーン関連製品の売上高比率:2025年度において、50%以上到達
国内
海外
グリーン関連製品登録件数:60件/年以上
グリーン関連製品の売上高比率:48%以上
売上高比率目標達成のための体制を構築
サプライチェーンでの製品含有化学物質管理を推進する(グリーン調達及び禁止物質管理の徹底) 国内
海外
RoHS禁止物質管理、REACH規則の遵守と情報伝
SCIPヘの対応を開始
環境トラブル 地域への有害な環境影響の低減
環境事故の発生件数:0件
国内
海外
環境事故の発生件数:0件

※廃棄物ゼロエミッションの定義:廃棄物の直接埋立および単純焼却処理がないこと

2023年度目標と結果

[評価] ○...達成   △...未達項目あり   X...未達

分類 環境活動管理指針(2021-2025年度) 対象エリア 2023年度環境目標
CO2の排出 CO2総排出量の削減
CO2総排出量:2025年度において、2020年度比16.5%以上削減
国内
海外
CO2総排出量:2020年度比 9.9%以上削減
生産効率の向上
エネルギー使用量:2025年度において、2020年度比 原油換算5%以上改善
国内
海外
エネルギー使用量:2020年度比 原油換算 3%以上削減
生産効率の向上
エネルギー使用量:2025年度において、2020年度比 原油換算5%以上改善
国内
海外
エネルギー原単位:2020年度比 4%以上改善
製品物流効率の向上
製品物流のエネルギー原単位:2025年度において、2020年度比5%以上改善
国内 製品物流のエネルギー原単位:2020年度比 3%以上改善
水リスク 水リスク低減への貢献
水の使用量原単位:2025年度において、2020年度比5%以上改善
国内
海外
(国内)水の使用量原単位:2020年度比3%以上改善
(海外)水使用量の把握
生物多様性 事業所内自然を有効活用し、生物多様性の拡大に貢献する
地域の自然環境保全活動を推進する
国内
海外
事業所内自然を有効活用
地域の環境保護活動へ参画
資源 投入資源を減らし、資源の効率的な利用を推進する 国内
海外
(国内)再生ドラム使用量:10,000トン以上
(国内)梱包材の削減重量、通い箱の利用重量:現状把握
(国内・海外)上記以外、各拠点にて削減対象を設定し活動する
事業活動に伴う廃棄物排出量の削減
廃棄物排出量原単位:2025年度において、2020年度比5%以上削減
国内 廃棄物排出量原単位:2020年度比3%以上改善
廃棄物ゼロエミッションの達成 国内 廃棄物ゼロエミッションの達成
(直接埋立および単純焼却廃棄物の排出量ゼロ)
化学物質 化学物質使用量の削減
環境負荷物質(主要PRTR対象物質)の排出・移動量原単位:2025年度において、2020年度比 5%以上改善
揮発性有機化合物(VOC)の大気排出量原単位:2025年度において、2020年度比 5%以上改善
国内 主要PRTR対象物質の排出・移動量原単位:2020年度比 3%以上改善
VOCの大気排出量原単位:2020年度比 3%以上改善
製品・
グリーン調達
環境配慮型製品の拡大
グリーン関連製品登録件数:60件/年以上
グリーン関連製品の売上高比率:2025年度において、50%以上到達
国内
海外
グリーン関連製品登録件数:60件/年以上
グリーン関連製品の売上高比率:46%以上
売上高比率目標達成のための体制を構築
サプライチェーンでの製品含有化学物質管理を推進する(グリーン調達及び禁止物質管理の徹底) 国内
海外
RoHS禁止物質管理、REACH規則の遵守と情報伝達
SCIPヘの対応を開始
環境トラブル 地域への有害な環境影響の低減
環境事故の発生件数:0件
国内
海外
環境事故の発生件数:0件

※1原単位:売上高あたりの数値(表中のすべてに適用)
※2廃棄物ゼロエミッションの定義:廃棄物の直接埋立および単純焼却処理がないこと
※3非リサイクル率(%):〔(直接埋立量+単純焼却量)/廃棄物等総排出量〕*100

「フジクラグループ2025環境管理活動指針」および「2023年度環境目標」

2023年7月に開催した地球環境委員会において、SBT認定に伴い「フジラグループ2025環境管理活動指針 3版」、およびグループ全体の「2023年度環境目標2版」を策定しました。また、2024年1月に開催した地球環境委員会において、「2024年度環境目標」を策定しました。

フジクラグループ 2025環境管理活動指針/2024年度環境目標

分類 2023年度目標 対象エリア 2023年度結果 評価
CO2の排出 CO2総排出量:2020年度比 9.9%以上削減 国内
海外
Gr全体28.6%削減
エネルギー使用量:2020年度比 原油換算3%以上削減 国内
海外
Gr全体15.1%削減
エネルギー原単位:2020年度比3%以上改善 国内
海外
Gr全体6.5%悪化 ×
製品物流のエネルギー原単位:2020年度比3%以上改善 国内 3.9%改善
水リスク (国内)水の使用量原単位:2020年度比3%以上改善
(海外)水使用量の把握
国内
海外
5.8%改善
生産拠点の使用量把握を開始
生物多様性 事業所内自然を有効活用
地域の環境保護活動へ参画
国内
海外
(国内)
佐倉・木場千年の森整備実施、視察・学習活用
資源 (国内)木ドラムリサイクルを含む梱包材料の削減:10,000トン以上
(国内・海外)上記以外、各拠点にて削減対象を設定し活動する
国内
海外
(国内)
リサイクル品使用量10,477トン
(国内・海外)
各拠点にて活動を実施
廃棄物排出量原単位:2020年度比3%以上改善 国内 15.9%改善
廃棄物ゼロエミッションの達成 国内 埋立率:0.8% ×
化学物質 主要PRTR対象物質の排出
移動量原単位:2020年度比3%以上改善
VOCの大気排出量原単位:2020年度比3%以上改善
国内 44.9%改善
23.2%改善
製品・
グリーン調達
グリーン関連製品登録件数:60件/年以上
グリーン関連製品の売上高比率:46%以上
売上高比率目標達成のための体制を構築
国内
海外
60件以上登録
売上高比率62%
RoHS禁止物質管理、REACH規則の遵守と情報伝達
SCIPへの対応を開始
国内
海外
各種システムでの情報展開、HPでの情報共有を実施
環境トラブル 環境事故の発生件数:0件 国内
海外
(国内)2件発生

※非リサイクル率(%)=〔(直接埋立量+単純焼却量)/廃棄物等総排出量〕*100

環境に関する苦情対応

2023年度の件数・対応措置

2023年度はフジクラおよび国内グループ会社において環境に関する苦情はありませんでした。

2023年度の違反有無

2023年度はフジクラおよび国内グループ会社において環境に関する違反が1件ありました。
当社グループ会社が処分を委託した産業廃棄物が、委託先事業者の敷地内で処分されない状態で保管されていたため、千葉県環境生活部廃棄物指導課よりご指摘を受けました。本件につきまして千葉県環境生活部廃棄物指導課によるご指導のもと、処分を完了させました。また、本事案を発生させたグループ会社に対して、廃棄物管理の徹底を指示しました。

罰金・制裁措置の有無

フジクラ事業所および国内グループ会社において、環境に関する法令違反による罰金・制裁措置はありませんでした。