環境配慮型製品の拡大

グリーン関連製品

フジクラグループでは、地球環境保護の観点から環境配慮型製品(グリーン関連製品)の認定制度を設けています。社内で定めた製品環境アセスメントチェックシートに従って、基準を満たした製品を登録する「グリーンマインド製品」をベースに、製品自体の環境性能を高めた「グリーン製品」と、フジクラ製品を使用することによって得られる効果に着目した「グリーンPLUS」の認定を行なっています。
グリーン関連製品は、2011年の制度開始から累計で4000を超える製品を登録しています。この活動はグループ会社各社とも共同して進めており、フジクラグループでは今後ともグループの収益に占める環境配慮型製品の割合を高めてまいります。

グリーン関連製品

フジクラグループ 環境配慮型製品(グリーン製品・グリーンマインド)累積登録数

項目 2024年度未実績 備考
グリーン製品・グリーンマインド製品累計登録数 4157件 2011年〜2025年3月認定品
うちグリーン製品 23製品 2025年3月現在 累計登録数
グリーン製品・グリーンマインド製品売上比率 67% 2024年度実績

※フジクラにおけるグリーン関連製品の認証は、ISO14021に定める環境ラベルタイプⅡ(自己宣言型)を採用しています。

グリーンPLUS

「グリーンPLUS」は、お客様の製品やサービスを通じて、フジクラ製品が環境問題をはじめどのような社会課題解決につながるのか、どのように新しい価値体験をもたらし世の中を変えていくのか、このような視点で環境保護と同時に社会への貢献に着目したフジクラ独自の環境配慮型製品の新カテゴリです。前述のとおり、従来のグリーン製品・グリーンマインド製品が製品そのものの環境配慮性に着目するものであるのに対し、グリーンPLUSでは製品の使用により得られる効果にフォーカスします。グリーンPLUSの認定にあたっては、環境面・社会面での課題解決にどのようにつながるのか、当該製品を扱う事業部はもちろん、経営層とも議論を重ね、フジクラ製品の創る未来像を明確にします。グリーンPLUSにより、フジクラグループは環境のみならずさまざまな社会課題の解決に貢献します。

ブランディング

グリーンマインド製品のうち製品自体の環境性能が高いフジクラ製品をグリーン製品として定義し、「GREEN PROJECT」のロゴを付与しています。

グリーン製品の認証ロゴ
グリーン製品の認証ロゴ
グリーンPLUSの認証ロゴ(商標登録中)
グリーンPLUSの認証ロゴ(商標登録中)

環境配慮型製品

2023年度に登録された主な環境配慮型製品について紹介します。

グリーンマインド製品

製品名 環境配慮のポイント 効果
難燃インドア・
アウトドアWTC™
従来の250μmφの光ファイバを200μmφに細径化 構成材料(外被樹脂、テンションメンバ等)の削減により、使用部材量:重量比で15-25%削減(省資源化)
既存250μmφファイバとの融着互換性を維持 布設済みケーブルとの接続互換性の維持
ケーブル被覆に難燃ポリエチレンを採用 火災時の被害を軽減
自動車用ワイヤハーネス 汎用電線の銅目付量最適化 規格要求値を維持しつつ軽量化を達成(省資源化)
エアバック用ワイヤハーネスへの新たな梱包方式の採用 1梱包あたりの数量が50%増(運搬の効率化)
光ファイバ融着接続機 小型化 作業性向上(作業時間30%減)
各工程の最適化(融着接続時の前処理やファイバのセット、融着接続時の加熱など) 作業性向上(作業時間30%減)
片手でもファイバをセットすることができるように改良
融着接続用ファイバカッタ 融着接続前のファイバ被覆の除去、治具への搭載、切断を2本同時に行えるように改良 作業性向上
部品の左右を入換可能な設計とした 作業者が右利き/左利きいずれの場合も違和感なく作業が可能に(ユニバーサルデザイン、作業性向上)

グリーンPLUS製品

製品名 超高密度・細径光ファイバケーブル(SWR®/WTC®
課題 5GやDXの普及による情報通信料の飛躍的増加に対する、通信網の速やかな拡充
解決策
  • SWR®/WTC®は、従来の光ケーブルと同じ心数でありながら、ケーブル外径はより細く、スペースの限られる都市部において、既設ケーブルの布設された管路の空きスペースに追加布設することが可能。また良好な空気圧送特性も備え、工事期間の短縮にも寄与。
  • 細径・高密度化により、製品に使用される樹脂などの原材料使用量が減り、環境負荷低減にも貢献(2021年グリーン製品にも認定)。
製品名 高温超電導線材
課題 地球温暖化の要因であるCO2を排出しない、クリーンで安定的なエネルギー源の確保
解決策
  • 地球温暖化をすすめるCO2を発生しない特長をもつ核融合発電には、超電導コイルによりプラズマを制御する技術の開発が必要。フジクラの高温超電導線材は、プラズマを発生・制御するための強い磁場を発生させることができ、核融合発電の実用化に貢献。