将来の高密度・大容量伝送に向けて、光ファイバ1本に複数のコアを持つマルチコアファイバ(Multi-Core Fiber;MCF)の実用化に向けた開発を進めています。フジクラではファイバだけでなくケーブル・コネクタ・融着などの周辺技術も含めて、トータルソリューションとしてMCF技術を顧客に提案できるように研究開発を続けています。
我々は他社に先駆けて1本の母材から600kmのMCFを高精度寸法で作製する製造技術を開発し、さらに大型化する開発にも取り組んでいます。また、288心の4コアMCFを実装したMCFケーブルをダクトに敷設し、ケーブル両端に576個の入出力デバイスを融着接続したビル間のフィールド布設検証を行った成果を国際学会で発表し、フジクラの研究開発活動の先進性を示してきました。また、24本のファイバを一度に接続できる24心MPOコネクタにMCFを適用する技術にも取り組んでいます。96個のコアを1つのコネクタに高密度に収容することが可能となります。さらに、フジクラの細径高密度光ファイバケケーブル技術であるSWR®/WTC®にMCFを適用することでこれまで以上の伝送容量とケーブルのさらなる細径化ができ、データセンタなどの高密度光ファイバ伝送網が必要とされる箇所での適用が期待されています。
一方、情報通信量の増大に伴い、電力需要も世界的な問題になっています。光ファイバの低損失化および膨大な個所の接続損失を下げることは電力消費の削減につながります。
さらに、メタルで伝送を行っていたエリアで情報処理を行っていた範囲を光に置き換わることでも大きな消費電力の削減に繋がります。この分野での開発も進めてまいります。



マルチコアファイバソリューション

24心多心コネクタ