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英国BT社、空気圧送型細径高密度光ファイバリボンケーブルに続き
多心光ファイバ融着接続機の採用を決定

株式会社フジクラ
2019年9月26日

株式会社フジクラ(取締役社長 伊藤雅彦)は、厳格な技術評価と入札を経て英国の最大手通信事業社British Telecommunications plc(以下BT社)へ、空気圧送型細径高密度光ファイバリボンケーブルに続き、多心光ファイバ融着接続機と周辺工具の納入を開始致します。

空気圧送型細径高密度光ファイバリボンケーブル/Air Blown Wrapping Tube CableTM(以下AB-WTCTM)は、当社独自の12心間欠固定型光ファイバリボン/ Spider Web Ribbon®(SWR®、図1参照)を適用しており、従来型のリボンファイバや単心ファイバを適用したケーブルに対して多数の利点があります。

AB-WTCは管路内に空気圧送による長尺敷設が可能な上、SWRに200μmファイバを適用しておりケーブルの細径・軽量化を図っているため管路内のスペースを効率良く活用出来ます。牽引で管路内にケーブルを敷設する従来の工法では、長尺敷設が難しいため地上での接続が必要で作業箇所が増えてしまいますが、空気圧の流れに載せてケーブルを敷設する空気圧送により、接続箇所を最小限とすることができるため、効率的・経済的にケーブルの敷設が可能です。

またAB-WTCはSWRを実装していることから、単心ずつ接続する従来型光ケーブルに比べ、敷設時間を最大80%短縮する事が可能です。BT社は、これら多くの特徴を持つ当社AB-WTCと、12心光ファイバを一括で接続できる当社製多心光ファイバ融着接続機を併用する事で、同社が現在英国内で進めるFiber-to-the-Premises(FTTP)開通工事の工期を大幅に短縮する事を計画しています。

BT社が現在進めている英国内における光ファイバ網の構築・運営事業は、BT社の子会社であるOpenreach社により進められており、同社は2021年3月までに400万世帯にネットワーク構築を行うことを目標として掲げています。すでに150万世帯については開通を完了しているものの、目標達成のためには未開通の残り250万世帯に対し毎週2万世帯のペースで敷設工事を進める必要があります。当社の革新的な製品は、このOpenreach社の目標達成に、ひいては同社の英国内全域に渡るネットワーク構築事業拡大に大きく貢献することが期待されます。

Openreach社チーフエンジニアANDY WHALE氏コメント
“我々は英国内にて、出来るだけ多くの世帯に早くネットワーク構築を行いたい。その為には、我々技術者は品質に妥協する事無くコストとネットワーク構築時間を削減する必要が有ります。
限られた貴重な地下管路スペースを有効に利用できる小さくてコンパクトなSWRのような革新的な技術を導入する事で、上記の目的を達成する事が出来ます。また、SWRはフレキシブルで作業性に優れている為、我々技術者は多芯光ファイバを一度に融着接続する事で時間とコストを削減する事が出来ます。
我々がネットワーク構築で開発している数々の革新的な技術と共にこの技術は、2021年3月末までに400万世帯にネットワーク構築を行う計画に貢献するでしょう。”

各製品紹介

多心光ファイバ融着接続機と周辺工具

多心光ファイバ融着接続機は、標準汎用光ファイバテープの融着接続のみならず、当社200μmおよび250μm被覆径の間欠固定テープを、一切の部品交換無しに全種接続することが可能です。

また、多心光ファイバ融着接続機、多心光ファイバカッタ、光ファイバストリッパは無線通信で連携されていますので、画像処理で光ファイバカッタの切断刃の摩耗を検知し、切断刃をモータで自動回転させる等の便利な機能を有しています。

空気圧送型細径高密度光ファイバリボンケーブル/Air Blown Wrapping Tube Cable(AB-WTC)

●図2:AB-WTCの構造

(注1)
Spider Web Ribbon(SWR)は、当社独自の12心間欠固定型光ファイバリボンの名称です。間欠固定型構造のため、リボンファイバと単心ファイバの両方の優れた特徴を有します。SWRは柔軟性に富んでいるため、ケーブルへの高密度実装が可能であり、細径化、高密度化に寄与します。
(注2)
空気圧送型とは、光ケーブルの布設方法の1つで、管路内へ圧縮空気を送り込み、光ケーブルを圧送する工法であり、欧米を中心に広く導入されています。
(注3)
Wrapping Tube Cable(WTC)は、SWRを実装した細径高密度な光ファイバリボンケーブルの名称です。多心一括融着接続、完全ドライ構造、ストライプリングマーク、SZバンチング技術の適用により従来の光ケーブルよりも施工作業時間の大幅な短縮が可能です。

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