株式会社フジクラ

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2019年 社長 新年のメッセージ(要約)

2019年1月7日

明けましておめでとうございます。

最初に、昨年は当社グループの製品の一部における品質管理に関わる不適切な事案により、お客様並びに社会からの信頼を損ねただけでなく、グループ社員の皆様やご家族にも多大なるご心配とご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。
日頃より、安全は企業価値そのものであること、そして、法令遵守やリスク管理の重要性について発信してきましたが、かかる事態が生じたことは大変遺憾であります。悪しき風土・企業倫理・品質管理上の弱点を一掃し、新たな企業価値を構築していくために、フジクラグループ一丸となり、再発防止対策を含む是正措置を講じ、お客様そしてステークホルダーの皆様からの信頼回復を図っていきます。

昨年のわが国経済は、企業業績や雇用環境・所得の改善などが続くなかで、全体として緩やかな回復傾向で推移しました。海外においては、米国トランプ大統領が対中国製品の関税引き上げなどの政策を実施し、単なる貿易不均衡の是正に留まらず、世界の枠組みが変化するとの見方もあるほど、その影響の波及が懸念されています。

2018年度の取り組みについて

上期はエレクトロニクスカンパニーのスマートフォン用FPCの需要増や自動車電装カンパニーの新車種の立ち上げでグループ全体として増収となったものの、バングラデッシュにおける送電線工事での大幅なコスト増やデータセンタ向け光接続部品の需要減もあり、売上高営業利益率は3.9%と、前年比で1%の大幅減益となり、大変厳しい結果となりました。下期はEPC事業の立て直しを進めるとともに、自動車電装カンパニーの欧州事業再生を計画通りに進めることで、通期の営業利益率は4.2%を見込んでいます。

各カンパニーの取り組みですが、エネルギー事業は、EPC事業の立て直しと構造改革のスピードアップを促進します。情報通信事業は、これまでの投資を回収することが最優先事項ですが、マーケット環境は厳しくなっています。製品・技術の差異化が必須です。立地の変化への素早い対応を行います。エレクトロニクス事業は、製品歩留まりの改善強化によるさらなる利益率の改善を行い、来年度モデル立ち上げの準備も着実に進めます。自動車電装事業は、欧州ブロックの事業再生の取り組みを引き続き遂行し、また、コーポレートR&D部門や他カンパニーとの連携による新エネ車(EV)やNon-EDS(WH組み立て事業以外)ビジネスへの取り組みの強化もすすめます。

2020中期経営計画ゴールに向けての取り組みについて

2016年度~2018年度上期の平均営業利益率は4.7%です。20中期計画のゴールである7.0%とのギャップを埋めるために、以下の戦略的対応をとっていきます。

  • 情報通信事業では、お客様の地域毎、用途毎に異なるニーズに即した商品開発を強化して高付加価値化を図ります。
    具体的な例として、SWR/WTCは欧州市場向けに圧送空気敷設用のWTCを開発しました。
    また、高難燃性WTCや6,912心/200μmファイバの超多心WTCの供給も開始しており、これらが利益の上積みに寄与すると考えております。
  • エレクトロニクス事業では、IoT/AI技術を導入した自動化の比率を上げること等により歩留まり改善を行い、利益率の向上に努めます。
  • 自動車電装事業では、各ブロックのワイヤハーネス事業の収益力の再生を進めるとともに、
    次の中期に向けたNon-EDS製品や新エネ車(特にEV)への対応強化を進めて収益率の改善に努めます。
  • 事業リスクの評価のやり方の見直し等、全社でのリスクマネジメントの強化を行い、
    大きな損失が出ない経営を目指すと共に、グループガバナンスの強化を進めます。

これらを取り組んで行くことで、一歩一歩着実にゴールに向かって行けると考えています。

研究開発については、研究開発プロジェクトの選択と集中をさらに一歩進めます。事業収益の観点から有望なプロジェクトに開発資源を集中させ、既存事業における技術基盤強化と革新的商品の開発、および新しい技術基盤構築による新規事業の早期創成を推進します。
ファイバレーザは既に事業化を果たしていますが、さらなる競争力の強化に向けて差別化技術の開発に取り組みます。ミリ波については、早期事業化に向けて基盤技術と商品開発、およびオープンイノベーションを最大限に活用したビジネスモデルの開発に注力します。また、超電導は2020年度の事業化に向けて量産技術開発に注力します。その他の研究開発プロジェクトについても、外部機関とのコラボレーションを推進して効率的な開発をおこない魅力ある差別化商品の創出を目指します。

皆さん、今年も、明るく、健康で逞しくがんばりましょう。

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