株式会社フジクラ

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2018年 社長 新年のメッセージ

2018年1月5日

明けましておめでとうございます。

昨年のわが国経済は、企業業績や雇用および所得環境の改善を背景とした個人消費や設備投資の持ち直しなどにより、緩やかな回復基調で推移しました。一方、北朝鮮のミサイル実験の脅威や、日本の“ものづくり力”に対する懸念を生んだ品質不正事件など、緊張を強いられるニュースもありました。海外に於いては、米国トランプ新大統領が「アメリカ第1主義」を掲げTPP離脱やパリ協定離脱を表明し、日本を含め世界が対応を迫られています。

2017年度の取組み

上期は自動車電装カンパニーが東欧拠点の労務問題によるコスト増により、急激に採算が悪化しましたが、世界的に旺盛な光ファイバ関連需要によるエネルギー・情報通信カンパニーと、大手顧客の今年度モデルが順調に立ち上がったエレクトロニクスカンパニーでカバーし、計画比増収増益となりました。営業利益率は計画4.7%に対し実績4.9%となり、稼ぐ力は維持・強化できているものと思います。各カンパニーの取組みですが、エネルギー・情報通信カンパニーは、光ファイバ増産の確実な立ち上げ、そして、戦略製品であるSWR/WTCの拡販および製造強化を進めます。エネルギー事業は、今年度中に事業構造改革の目処付けを行い、併せて、海外EPC事業を中心とした次の成長分野への対応を進め、利益率の向上を目指します。エレクトロニクスカンパニーは、品質を根幹に据えた事業運営の徹底により顧客の高い信頼に応え、また一層のコスト低減を図り、さらなる成長を目指します。自動車電装カンパニーは、急激な採算悪化への対策を着実に実施するとともに、事業基盤の点検と再構築を行います。

2020中期経営計画の進捗について

戦略顧客の深耕として、技術的に差別化された戦略製品SWR/WTCの技術により光ファイバの多心化が飛躍的に進展しました。単なる多心化だけでなく、多心化に伴って増えるお客様の施工時の負担も軽減することが可能になるため、お客様の信頼をこれまで以上に獲得しています。

新規事業創出として、フジクラ・ダイヤケーブルが工場やビル内に配線されたケーブルの〝診断サービス”の市場探索と商品開発に取り組んでいます。また、高密度・超小型の部品内蔵基盤WABEも、医療分野という新しい事業分野で実を結び始めました。

オープンイノベーションは、新たな価値の創出及び新陳代謝の加速を目的に、社外のベンチャー企業等とのコラボレーションによるイノベーション創出活動を展開しています。経営改革は、経営の意思決定のスピードアップと監視・監督機能の強化を目的に、監査等委員会設置会社に移行しました。業務執行取締役への権限移譲による意思決定のスピードアップと、社外取締役の1名から4名への増員による監視・監督機能の強化を行いました。また、社外取締役を過半とする指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置し、ガラス張りの経営を目指します。グループ会社全体のガバナンス体制の整備も重点課題と捉え、今中期中に体制を確立して参ります。事業構造改革は、16年度に新FDC設立、ビスキャス社の合弁解消と、エネルギー事業の改革を進めてきていますが、この20中期内で構造改革を完遂し、強い事業体へと再生を図ってまいります。

研究開発について

フジクラの技術基盤である、電線・ケーブル、光、電子部品の3つのテクノロジー・プラットフォームを強化してきました。通信用光ファイバで培った技術を最大限に活用して、加工機器市場に向けた高出力ファイバレーザを世界トップレベルに進化させ、従来のレーザでは難しかった加工を可能にする出力5kWのシングルモードファイバレーザを開発しました。また、電源/通信配線不要でIoT基盤の拡大に貢献する、色素増感太陽電池と無線センサシステムを組み合わせたシステムを開発しました。更に、第4のテクノロジー・プラットフォームを構築すべく、ミリ波技術の開発にも注力しています。

2017年度の施策は順調に進んでおり、2020年度到達目標である営業利益率7.0%以上は必ず達成できるものと信じています。そのためには、29ケ国、57,000人という規模になったフジクラグループのすべての社員がゴールを共有し、チームで一体となって活動することが必須です。顧客価値創造型企業として、「高い収益力」と「強い新陳代謝力」を両輪に、将来性ある、未来に続く会社になるためにチームで今年も一緒に取組んで行きましょう。

皆さん、今年も、明るく、健康で逞しくがんばりましょう。

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