品質保証

基本的な考え方

品質不適切事案に関する再発防止に向けて、品質保証の独立性と品質データの電子化について「品質保証のあるべき姿」を策定し実現を目指して活動しています。また、万が一品質不適切行為が発生した場合において情報のエスカレーションと顧客への報告、是正処置を確実に実行する仕組みを構築し、再発防止に努めます。

フジクラクオリティ方針(2019年4月改訂)

  1. 1「品質」を根幹に据えた経営を追求し、お客様に最高のクオリティの製品とサービスを提供する。
  2. 2社員一人ひとりが、品質コンプライアンスの重要性をあらためて強く意識し、法令、公的規格及びお客様との契約事項を遵守して、品質不適切行為を二度と起こさない。
  3. 3常に職場内でのコミュニケーションを図り風通しの良い企業風土を醸成し、品質コンプライアンス上の問題を認識した際は速やかに上司へ報告を行う。

品質保証体制

フジクラの各事業部、国内・海外のグループ会社は、ISO9001などの品質マネジメントシステム(QMS)をベースとした活動を展開し、お客様の信頼と期待にお応えしています。

コーポレート品質統括部門は事業部から独立した組織としています。また、グループ会社においても、製造や技術部門から独立した組織として品質保証を確実に実行できる体制にします。

品質保証体制のイメージ図

顧客品質情報

品質クレームは、お客様にとって最も望ましくないことであり、フジクラではその低減を最重要項目として継続的に取り組んでいます。フジクラグループは、製造の多くを国内外のグループ会社で行っており、品質クレームの再発を防止するために、グループ会社と連携して原因究明と対策を実施しています。2013年度以降、品質に関するKPIを導入し、統一基準のもとで、フジクラグループ全体の品質を捉え、改善に取り組んでいます。

なお、重大クレームが発生した場合には、速やかに、コーポレート品質統括部門担当役員および経営層に報告し、特別編成チームによる原因究明を行うなど、再発を防止するための処置をとっています。フジクラグループは今後とも「重大クレームゼロ」を目標に掲げ、グループの品質保証活動を進めていきます。

製品安全への対応

フジクラでは、「製品事故を絶対に起こしてはならない」という考えに基づき製品安全活動を進めてきました。今後の新事業領域への製品展開を踏まえ、これまでの考えを「製品安全に関する基本方針」としてまとめ、フジクラグループ全体で製品安全活動に取り組んでいきます。

コーポレート品質統括部門は事業部とは独立した組織としています。品質保証活動の独立性を高めるために、徹底したガバナンス体制のもとグループ会社を含めた業務分掌の徹底、システムの電子化を進めています。

製品安全に関する基本方針

  1. 1法令遵守
    • 製品安全に関する法規制等の最新情報を把握し、これを遵守する。
    • これらの法規制等に対応して社内規程を制定、改正し、周知徹底を図る。
  2. 2製品安全の確保
    • お客様に安全な製品を提供するため、各種信頼性手法を活用し、安全設計に万全を期す。
    • 製品を正しくご使用いただくために、製品や取扱説明書等に必要な指示・警告を表示する。
  3. 3製品事故への対応
    • 製品事故の発生時には、速やかに情報収集し、適切に情報提供を行う。
    • 製品事故の影響度に応じて、回収や修理等の処置を講じる。
  4. 4継続的改善
    • 各事業体は策定した自主行動計画を実行し、継続的改善に取り組む。
    • この継続的改善により、お客様に安心してご使用いただく製品安全確保の企業文化を確立する。

製品事故の未然防止に重きを置くこととし、製造物責任法(PL法)を始め製品安全に関する関連法の基礎教育、並びに、FMEA等の信頼性設計手法や、フェールセーフ等のシステム設計の啓発活動を行っています。

品質不適切事案の是正計画の進捗状況について

2019年4月25日に公表した再発防止策に基づき、「ガバナンス改革」、「製造工程能力・検査能力の適切な把握およびお客様の要求仕様の検証」、「品質コンプライアンス意識の向上」に取り組んでいます。

再発防止策は2019年度中に全て着手し、取り組んできた再発防止策の実効性を毎年評価してきました。グループ全体として再発防止策を継続すること、かつ改善することが、品質不適切行為を防止するうえでの重要事項と考え、ガバナンスの向上と品質保証体制の強化に努めてまいります。