株式会社フジクラ

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トップメッセージ

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株主の皆様へ

平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

取締役社長CEO 岡田直樹

 当社は、持続的な成長と更なる企業価値の向上を目指し、2025年度を最終年度とする3か年の中期経営計画(以降「25中期」)を2023年5月に公表いたしました。
25中期では、当社が培ってきた“つなぐ”テクノロジーを軸に、当社グループの技術を活かせる「情報インフラ」「情報ストレージ」「情報端末」の3つの分野を核心的事業領域として位置づけ、経営資源を集中的に投入し、高収益な企業グループを目指してまいります。

 2023年度は、欧米諸国でのインフレに伴う金融引き締めの継続を背景とした顧客の投資抑制や、巣ごもり需要の反動による在庫調整が長期化するなど厳しい事業環境となりました。
 しかしながら、グループ経営管理の高度化を図り、事業環境の変化に柔軟に対応した結果、2023年度の業績は、当初計画を大幅に上回り、売上高は7,998億円、営業利益は695億円となりました。中でも、親会社株主に帰属する当期純利益は510億円となり、3期連続で過去最高を更新するなど、当社ビジネスモデルの強靭さを示すことができた年となりました。

 2024年度は、25中期の達成と、その先の持続的な成長の布石を打つ年として、引き続き核心的事業領域での取り組みを推進するほか、戦略投資や成長投資を積極的に行ってまいります。
 情報インフラ分野では、当社の戦略商品であるSWR/WTCを始めとする光配線ソリューションを基軸に、北米でのビジネス深耕を図るとともに、新規市場として欧州大陸や中東・アジア・オセアニア地域でのビジネス拡大に注力します。
 更に、光ファイバ・光ケーブル・光部品・融着機などの製品製造から、ネットワークの設計・施工までをワンストップで提供できる強みを活かし、主に北米でのダークファイバ・プロバイダ事業などの新たなビジネスモデルに取り組んでまいります。
 情報ストレージ分野では、生成AIの急速な普及を背景に投資が拡大する「データセンタ」を支える超多心高密度光ケーブルや多心光コネクタ、光部品の拡販に注力します。加えて、省電力・大容量の記憶媒体として注目が集まるHDDの新たな磁気記録方式に対応する新製品の開発や、データセンタの効率的かつ高性能な冷却システムの需要に応えるべく新たなサーマルソリューションの開発などを推進します。
 情報端末分野では、走る情報端末とも言われ、高度な自動運転の社会実装を視野に技術革新が進む「自動車」を重要なプラットフォームと位置づけ、優良な顧客基盤と世界に広がる生産拠点を活用し、新規ビジネスの創出を目指します。一方、既存のワイヤハーネスビジネスは、収益改善のための効率化と生産性改善により、更なる高収益化に取り組みます。

 また、持続的な成長への布石としましては、25中期の先を見据え、カーボンニュートラル実現をビジネスの好機と捉えた新たな事業創出にも取り組んでいきます。
 特に、当社が世界トップレベルの性能と量産技術を保有するレアアース系超電導線材は、次世代クリーンエネルギーとして期待される核融合発電における重要な部材となります。当社は、核融合発電の実現に貢献すべく、業界を超えた協働の推進や、生産能力増強のための投資を実施いたします。

 当社は、創業以来DNAとして受け継いできた「進取の精神」と「技術のフジクラ」で顧客の価値創造と社会の発展に貢献してまいります。株主・投資家の皆様には今後も変わらぬご支援とご鞭撻を賜りたく、よろしくお願いいたします。

2024年5月
取締役社長CEO

岡田直樹

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